突然ですが、あなたは「自己正当化バイアス」という言葉を聞いたことがありますか?
そもそも「バイアス(bias)」という言葉には「偏り」という意味があります。
思考や判断の偏りという意味で「認知バイアス」と言われています。
その中での「自己正当化バイアス」とは・・・
というわけで今回は「自己正当化バイアス」について調べてみました!
自己正当化バイアスとは? なにが不自由なの?
先ほどの解釈で言うと
「自己正当化バイアス」=「自己正当化に偏った思考」
となりますが、具体的にはどういった状態なのでしょう?
自分が正しい!と偏った思考に陥ることによって、自分にとって都合の悪い
情報を無視したり自分と違う意見をスルーしたりする状況ですね。
現役時代はバリバリ仕事をしていたワンマン社長が、退職してた後にも
「俺様の言うことを聞け!」的な”ワンマンじじい”になってしまうケースは、
ありがちな「自己正当化バイアス」と言えそうです。
他にも
「今月はお仕事がんばったから、このエステは自分へのごほうび!あとこのバッグも!靴も!」
みたいなお嬢さんも、実は「自己正当化バイアス」に陥っていると言えます。
何かと言い訳を付けてごまかしている状態は、いけない誘惑の正当化につながっているのです。
「自己正当化バイアス」の何がいけないかと言うと
・欲望に負ける回数が多くなるので、必要な我慢ができなくなる
→結果、人望やお金を失ってしまう!という方向に行ってしまうからです。
それだとADHDの症状にも当てはまるんじゃないのかな?
では実際、ADHDと「自己正当化バイアス」は何か関係があるのか?
そのあたりについて調べてみましょう。
ADHDとは?自己正当化バイアスと関連している?
ADHDは「注意欠如・多動症」とも呼ばれ、下記のような症状がみられます。
・落ち着きがない
・過度なおしゃべりや不用意な発言が多い
子供にも大人にも見られる症状ではありますが、ひと昔前ならいつも忘れものをする同級生とか、
”スピーカーおばさん”なんて呼ばれる近所のおばさんが居ましたよね。
そして彼らは「個性的な人」という程度の認識でしたが、
現在では「発達障害」として薬による治療が行われるようになりました。
ちなみにADHDは病気として診断されれば病院で治療が行われますが、
自己正当化バイアスは単なる「偏った思考」なので、病気とは扱われません。
その名も「自己正当化型ADHD」。
想像するだけでも、人間関係の構築が難しそうなタイプですね。
自分が正しくて当たり前(自己正当型)+自分が中心で人より優位に立ちたい(ADHD)
=ドラえもんに出てくるジャイアンみたいに(ジャイアンは実は心優しいナイスガイなのですが)
いじめっ子、モラハラの加害者に多く見られるタイプ。
当然、周りからは嫌われ者になってしまうのですが、
当人は何も間違っていないと思っているので
「みんなは自分にもっと感謝すべき。だから自分は周りの人間に裏切られた!」
と感じるだけで、自分から所作を改善しようとは思わないのです。
でも、嫌われっぱなしで一人ぼっちになるのは、誰でも寂しく感じるものですよね。
だって人間ですから。
ここからは自己正当化バイアスは克服できるのか、治療法などについて検証してみましょう!
自己正当化バイアスは克服できるの? 治療法は?
先にも述べたように、自己正当化バイアスは病気ではありません。
そのため、薬を飲んだり運動したりして治療するものではありません。
当人が何か痛い目に遭って初めて「これは何とかしなくては?」と気づきます。
ようは思考が偏っているので、反対の方向に考えるようにすれば良いのですよね。
自己正当性は「自分が正しい!」が基本ですから、反対に考えるのならば
「他人が正しいかもしれない」
と考えられるように、日々心掛けると良いですね。
極端に反対になると「他人が正しい。自分は間違っている」。
こうなってしまうと、今度は劣等感が強くなってしまい「自分なんて・・・」と
ネガティブ方向に偏りすぎるのも、また問題です。
要は「ありのままの自分」を認めること。
1例として、本を読んで思考を変えてみた例をご紹介しましょう。
その方は、自己正当化バイアスに陥っている時には、こんな思考になっていたとのこと。
・何だかんだで自分を守るための壁を作り、仮面をかぶっている
・「怒り」のコントロールが難しくなる
・仕事で重要なポジションに着くと、本心をよそに上司の役柄を演じてしまう
これらに気づき、違う方向に思考を変えるきっかけとして、下記5冊の本は有名です。
②怒らないこと~役立つ初期仏教法話1~(著:アルボムッレ・スマナサーラ/刊:サンガ)
③人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている(著:ふろむだ/刊:ダイヤモンド社)
④問題解決大全~ビジネスや人生のハードルを乗り越える37のツール~(著:読書猿/刊:フォレスト出版)
⑤春にして君を離れ(著:アガサ・クリスティー/訳:中村妙子/刊:早川書房)
「おうち時間」が長くなっている昨今、お茶でも飲みながらゆっくり読書をしてみると、
自分の心の中でこんがらかっている面倒な部分が、ほどけていくと思いますよ。
自己正当化バイアスとは?ADHDと関連している?克服できるの? おわりに
いかがでしたでしょうか。
「自己正当化バイアス」は病気ではありませんが、こじれると後々やっかいな思考です。
自分を守る壁や仮面があることに気づいて、ありのままの自分でいられる時間を増やせるよう、
本を読んだりして、ゆっくりと考えてみてはいかがでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。