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2018年のお彼岸はいつ?由来は?

あなたは毎年お墓参りをしていますか?

 

お彼岸、と言えば、お墓参りのイメージですが、

 

『いやいや毎年ご先祖様を供養、って言われても、

 

会ったこともない写真の中の人ばかりだしさ、、、、

 

やりたい事いっぱいあるし…』

 

んー…、その気持ちわかります。

 

確かに、現代の日本人は仕事に娯楽に忙殺され、何より合理的になりました。

 

お墓参り=退屈で何も生み出さない1日。。。

 

なんて、優先順位が低く感じてしまいがちです。

 

でも、よく考えてみてください。

 

あなたのご先祖様たちもあなた同様に精一杯生きていました。

 

そして、その誰か一人がいなくても、今日のあなたは存在しないのです。

 

そう思うと、毎年必ず、とまではいかなくても、

 

『2年、長くても4年に1度のW杯イヤーに合わせてお墓に手を合わせに行くか…』

 

くらいは思いませんか?

 

そんな悩ましいお彼岸ですが、そもそもどんな意味があるのでしょう。

 

ということで、今回はお彼岸の日程や由来について、掘り下げていきましょう。



お彼岸っていつなの?

お彼岸の期間は年2回あるのをご存知でしょうか?

 

春分の日と秋分の日をそれぞれ中日(ちゅうにち)として、

 

前後の3日間を合わせた7日間が、お彼岸の期間です。

 

2018年(平成30年)の場合、

 

春のお彼岸:春分の日が3月21日なので、3月18日〜24日

 

秋のお彼岸:秋分の日が9月23日なので、9月20日〜26日

 

がお彼岸の期間となります。

 

一般的にお彼岸の最初の日を『彼岸の入り』

 

最後の日を『彼岸の明け』と呼びます。

 

お彼岸のお供え物って何?

お彼岸でのお供え物といえば、ぼたもち(おはぎ)です。

 

実はこれ、お彼岸の時期が関係しています。

 

ぼたもちは、春のお彼岸頃に咲く牡丹(ぼたん)

 

おはぎは、秋のお彼岸頃に咲く萩(はぎ)に、それぞれ由来しています。

 

ぼたもちとおはぎの関係性については様々な説(※1)がありますが、

 

一説にはぼたもちおはぎは全く同じもので、春と秋で呼び名が違うとも伝えられています。

 

お彼岸の時期に咲く花の名前を付けるのも、時期によって呼び名が変わるのも、

 

現代ではあまり見かけない命名の仕方で面白いですよね。

 

(※1)ぼたもちとおはぎの関係性 別の説

・ぼたもちの主原料はもち米、おはぎの主原料はうるち餅、という説
・ぼたもちは餡(あん)を使ったもの、おはぎはきな粉を使ったもの、という説
・ぼたもちはこし餡、おはぎはつぶ餡、という説(逆の場合もある)

etc…



お彼岸の由来や意味は?

「お彼岸=お墓参り」と認識される方も多いのでは?

 

でも、お彼岸のルーツを辿ってみると、本来の意味は少し違うようです。

 

『彼岸』とは、仏教において極楽(ご先祖様がいる世界)のことを指します。

 

そして、私たちが生きる世界を『此岸(しがん)と呼び、

 

『彼岸』は西に、『此岸』は東に位置するとされています。

 

春分の日と秋分の日といえば、太陽が真東から登り、真西へ沈む日ですよね。

 

1年でこの2日間は『彼岸』と『此岸』が通じやすくなる

 

という考え方から、昔の人は『彼岸』のある西に沈む太陽を拝むようになりました。

 

そんな習慣が、時を経てご先祖様を供養する行事へと趣旨が変わり、

 

現代に定着したと言われています。

 

もっとも古い記録としては、806年(大同元年)

 

日本で初めて彼岸会(※2)が行われた様子は『日本後紀(※3)』に記されています。

 

実はお墓参り自体が本来は中日(※4 ちゅうにち)である

 

春分の日秋分の日それぞれ1日に行うのが正しいという説もあります。

 

『え?じゃあお彼岸の7日間の他の日って何すんの?』

 

実はお墓参りをする中日以外の6日間にもやることがあるのです。

 

それは…、

 

人が生きていく上で必要な善悪の判断をし、

 

正しくあるための6つの行動

 

これを、1日1つずつ遂行する、ということです。

 

その6つの行動とは…

 

1:分け与える
2:規律(ルール)を守る
3:怒らない
4:努力する
5:心を落ち着かせる
6:知恵を示す

 

…なんだか急に内容がシリアスになってきましたね。

 

でも、よく見るとその内容は実にシンプルで普通のことばかりです。

 

昔の人はお彼岸の期間に、常日頃からこの6つの行動を意識できるよう再度心に誓っていたのではないでしょうか。

 

ぜひ、お墓参りとあわせて、この6つの行動をぜひ実行してみてください。

 

きっとあなたの仕事や人間関係も円滑にしてくれるはずです。

 

(※2)彼岸会
お彼岸の時期に行われる仏事のこと

(※3)日本後紀
平安時代に編集された書物で、792年(延暦11年)から833年(天長10年)までの42年間が記されている

(※4)中日(ちゅうにち)
お中日とも呼ばれ、太陽が真東から昇り、真西に沈む日のこと。太陽が春分点・秋分点に達することを指し、カレンダー上ではなく、太陽の動きで毎年決める祝日。春のお彼岸の中日が、春分の日であり、秋のお彼岸の中日が、秋分の日である。インターネットで「中日」と検索しても中日ドラゴンズ関連用語で埋め尽くされており最も意味が調べにくい単語の一つである。

 



お彼岸とは 終わりに

今回お彼岸についてお話ししてきましたが、いかがでしたか?

 

そういえば、秋のお彼岸の時期には

 

ヒガンバナ(彼岸花)』が各地で花を咲かせますよね。

 

秋のお彼岸の時期だけに花を咲かせるこのお花。

 

花言葉は…

 

『再会』『転生』『悲しい思い出』『また会う日を楽しみに』

 

など、死を連想させるものが多いことで有名です。

 

しかも墓地に多く見られるため、不吉なイメージも強いですよね。

 

でも、元々墓地に咲くヒガンバナは人によって植えられたという言い伝えもあります。

 

理由として、ヒガンバナは全ての部位に毒があることから、

 

虫除けや(土葬の場合)埋葬された遺体が動物に荒らされないため

 

そんな尊い目的のもとに植えられたとも言われています。

 

自分は嫌われながらも埋葬された遺体を守り、

 

また会う日を楽しみに』咲く姿が、

 

ヒガンバナの切ないイメージなのかもしれませんね。

 

そんなヒガンバナを見ながらお墓に手を合わせることで、

 

今までとは違う気持ちでご先祖様と向き合えるのではないでしょうか。

 

お仕事や趣味もお忙しいとは思いますが、今年はぜひお墓参りに行ってみてくださいね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
文:星野貴史

 

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