あなたは「摩周湖」を訪れたことがありますか?
場所は北海道の東部・川上郡弟子屈(てしかが)町。
透き通った藍色に輝き、その透明度は世界で2位。
2001年には北海道遺産に選定されるなど、北海道の誇る景勝地の一つです。
その深い歴史と、湖にかかる「深い霧」のイメージからか
幻想的な秘境としても認められている摩周湖。
今回はその歴史や見所、アクセス情報について探っていきたいと思います。
摩周湖の歴史とは?
摩周湖は「カルデラ」という種類に分類されます。
「カルデラ」というのは火山活動によってできた地形上のくぼみのことです。
また、流入・流出河川がないことから、
摩周湖は定義上「巨大なみずたまり」とするのが正しいようです。
さて、その「カルデラ」ができた経緯ですが、
今は昔約30数万年前(氷河時代)から始まる火山活動にあると言われています。
今の摩周湖がある地域に火山(摩周火山)が出来たのは約1万数千年前。
今から7000年前ごろ(縄文時代)までにかけて頻繁に噴火を繰り返しました。
摩周火山が活動を終えると同時にカルデラを形成しました。
以降約3000年の月日をかけそこに水が溜まっていきます。
摩周岳やカムイシュ島も噴火し摩周湖の形はその都度変化していきますが、
現在の形となったのは約1000年前と言われています。
今では、最深211.4m、周囲約20km、面積19.2平方kmを誇る
大規模な湖として、現在まで私たちを魅了し続けています。
摩周湖の見所は?
摩周湖には3つの展望台
- 「第一展望台」
- 「第三展望台」
- 「裏摩周展望台」
があり、それぞれから摩周湖を望むことができます。
圧巻なのがその透明度。
「摩周ブルー」とも呼ばれ、
今はロシアのバイカル湖に次ぐ世界2位の透明度を誇ります。
また、摩周湖のある弟子屈町は霧の多い地域。
1966年には布施明によるヒット歌謡曲「霧の摩周湖」
(作詞:水島哲、作曲:平尾昌晃)もリリースされ、
摩周湖は霧と関連付けて語られることも間々あります。
湖には唯一「カムイシュ島」(中島)という小さい島があります。
最も間近で見ることができるのは「第三展望台」。
また、「カムイシュ」とはアイヌ語で「神となった老婆」という意味を持ち、
次のような伝説を持ちます。
「とある争いの中コタンという集落の長が殺されてしまい長の母と孫は逃げ出した。
しかし道中で孫がはぐれてしまう。
母は孫を探しながらさまようが見つからず、カムイトー(摩周湖)付近までたどり着く。
母はカムイヌプリ(摩周岳)に一夜の休息を許されますが、
悲しみと疲労で動くことができず何日もそこで孫を待ち続け、
ついにはカムイシュ島になってしまいました。
今でも、摩周湖に誰かが近付くと母は孫が現れたかと喜び、
うれし涙の雨や雪を降らせている。」
「カムイヌプリ」(摩周岳)とは第一展望台の正面にあり、
摩周湖のほとりにある山の中では最も高い火山です。
「神の山」という意味を持ち、
湖の透き通った美しさとは別に質実剛健でどっしりとした印象を与えてくれます。
「第一展望台」と「第三展望台」の間には、両者をつなぐ散策路があります。
見る角度によっても表情の変わる摩周湖。
散策路を歩きながら美しい景色を楽しむのもおススメです。
摩周湖のある弟子屈町のとなり、
清里町にある「神の子池」も見所満載のスポットです。
摩周湖の伏流水が湧いて出きたという言い伝えを持つ池です。
透明度が非常に高く、池の底までコバルトブルーに輝いて見えるほどです。
夏場は車でアクセスすることができます。(所要時間:約1時間半)
摩周湖へのアクセスは?
「摩周湖」へのアクセスは
- 電車とバスを乗り継ぐ方法
- 車で行く方法
の2つの方法があります。
電車とバスを乗り継ぐ方法
「摩周駅」から「摩周湖第1展望台」へ行く路線バスが出てきます。
札幌から
- 札幌駅→(JR特急、約4時間半)→釧路駅→(JR釧網本線・網走行、約1時間20分)→摩周駅→(路線バス、約25分)→「摩周湖第1展望台」
- 札幌駅→(JR特急、約5時間半)→網走駅→(JR釧網線・釧路行、約2時間)→摩周駅→(路線バス、約25分)→「摩周湖第1展望台」
新千歳空港から
- 新千歳空港→南千歳駅→(JR特急、約4時間)→釧路駅→(JR釧網本線・網走行、約1時間20分)→摩周駅→(路線バス、約25分)→「摩周湖第1展望台」
車で行く場合
札幌・釧路方面から
釧路空港から約90分。(75km)
女満別空港から
約65分(60km)。
それぞれの展望台の近くに駐車場がございます!
摩周湖駐車場
「第一展望台」の近くにあります。
- 乗用車500円、バイク200円
(冬期間:11月下旬~4月上旬には休業、無料開放されています)。
レストハウスやおみやげ屋さんもございます。
第三展望台駐車場
- 無料
- 15台駐車可能
裏摩周展望台駐車場
- 無料
- 15台駐車可能
摩周湖とは? おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は摩周湖の歴史や見所、アクセス情報について探ってきました。
摩周湖は1月から氷が張り、美しい冬景色に変わります。
そして、春先にかけ雪景色と「摩周ブルー」のコントラストを楽しむこともできます。
大自然の非常に寒い地域。
訪れる際は、きっちり防寒対策をしていってくださいね。
今年はぜひ、摩周湖の大自然を堪能してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。