あなたは北海道の富士山と呼ばれる羊蹄山(ようていざん)をご存知でしょうか?
羊蹄山は北海道の短い夏に、100種類以上もの高山植物を一気に咲かせ、
「日本の百名山」にも選ばれるほどの美しさがある山で、
その植物たちを見に毎年1万人もの人たちが登山をします。
羊蹄山には北海道の大自然そのままが凝縮されて残っているのです。
羊蹄山は決して難しい山登りではありませんが、侮ると大変危険な目に会いますので、
ご自分の登山スキルに合わせて登頂してくださいね。
この記事では羊蹄山の簡単な紹介とオススメコース、見どころなどをご紹介していきます。
羊蹄山てどんな山?
羊蹄山は蝦夷富士とも呼ばれ、綺麗な円錐形の富士山に似た形をした成層活火山です。
北海道の後志(しりべし)地方にあり、
近年、オーストラリアなどからの外国人が多く訪れています。
スキー観光で来ている
- ニセコ町
- 真狩村
- 京極町
- 喜茂別町
にあり、後方羊蹄山(しりべしやま)とも呼ばれたり、
真狩山と地図に記載されていたりすることもありあます。
標高は1898mでそれほど高くはありませんが、
登る時の心がまえは、3000m級の覚悟をされていかれた方が良いです。
何故なら、北海道の山は気温差が激しく、夏の登山といえども侮れないからです。
羊蹄山は北海道の先住民族であるアイヌの言葉で「マチネシリ」と呼ばれ、
これは「女の山」という意味です。
女性のエネルギーを高めてくれる山と言われいて、気品を引き出してくれるそうです。
女子力を引き出したい方は「マチネシリ」のパワーをいただきに登ってみてくださいね。
「女の山」があれば「ピンネシリ」という「男の山」もありますよ。
羊蹄山のすぐ隣にはゴツゴツとした岩肌の「尻別岳」という山があり、
二つの山は夫婦山とも呼ばれているのです。
羊蹄山が「後方羊蹄山」と呼ばれるのに対して、
尻別岳は「前方羊蹄山」と呼ばれることもあります。
羊蹄山4つの登山コース
羊蹄山のメインとなる登山コースは4つで、
初心者コースから上級、中級者向けコースがあります。
倶知安(比羅夫)コース
倶知安コースは初心者向けのコースです。
半月湖という火山活動で出来た湖の近くから入山します。
往復で約8時間45分、途中、人工林の単調な景色が続きます。
その後、ガレキの道が出てきて足元が滑りやすくなりますのでお気を付けください。
このコースの高山植物は特別天然記念物となっているので、
お花を見つける楽しさがあります。
トイレは9合目の避難小屋にありますが、水場がないのでお水の用意をして行ってくださいね。
真狩コース
真狩コースは往復約9時間30分で、真狩村に位置しています。
羊蹄山自然公園入口から登山道へ繋がっています。
こちらも高山植物のお花畑を見ることができて、倶知安コースより時間はかかりますが、
比較的緩やかなので初心者にオススメのコースです。
山頂近くになると晴れた日は遠くに駒ヶ岳や洞爺湖も見渡すことができます。
お水は羊蹄山自然公園の湧水(カムイワッカ)を汲むことができ、
トイレはこの公園と9合目の避難小屋にあります。
真狩村は歌手の細川たかしさんの出身地としても知られていますよね。
喜茂別コース
喜茂別コースは往復約7時間30分の中級、上級者コースと言われています。
倶知安コースや真狩コースに比べてマイナーなルートです。
整備がされていない登山道なので足元には十分注意が必要になります。
トイレ、水汲み場がありませんのでお気を付けください。
京極コース
最後は京極コース、こちらも往復約7時間30分の中級、上級者コースです。
羊蹄山の登山道としては一番古いコースと言われています。
京極町にある「ふきだし公園」という
羊蹄山の雪解け水が湧いている公園を通っていきますので、
登る前にここでお水を汲んでもいいですね。
山頂までまっすぐのコースですが、足元はガレキで滑りやすいので
初心者には難しいコースです。
トイレはふきだし公園の施設で済ませておいた方が良いでしょう。
羊蹄山避難小屋を使用する際に
倶知安コースと真狩コースは9合目で避難小屋の看板矢印を発見することができるでしょう。
この小屋は毎年6月~10月に管理人さんが常駐されます。
宿泊ができるので、日の出、日の入りを拝むこともできますよ!
晴れていれば美しい満天の星空も見られるかもしれません。
食事、水、自動販売機などはありませんが
管理人さんがいるので清掃は行き届いていますから、トイレはバイオ式トイレでキレイです。
ですが、トイレットペーパーは持参&使用済みもきちんと持ち帰ってください。
宿泊代は
- 大人1000円
- 小人500円
休憩は
- 大人300円
- 小人200円
- 毛布レンタル200円
- 寝袋レンタル300円
となっています。
くれぐれも大切な避難小屋ですので、ルールを守って使用しましょう。
お水は無いのですが、小屋裏の雪解け水が時期により汲めることがあります。
羊蹄山のみどころ
羊蹄山は遠くから眺めても美しく、登っても美しい山です。
高山植物が100種類以上
羊蹄山は6月から10月くらいが登山のしやすい季節といえるでしょう。
9合目の避難小屋もその期間は管理人さんが常駐しています。
7月頃から高山植物が咲き始めて9月から10月は紅葉のシーズンとなります。
咲きますので、
北海道の夏7月8月は登山者のピークとなり大勢の人が訪れます。
山を登らなければ見ることができない高山植物の観察は、
登った人へだけ贈られるご褒美となるのですね。
ふきだし公園
他にも羊蹄山のみどころとして、京極コースの入口にある「ふきだし公園」はオススメです。
羊蹄山に降った雨や雪が地下道を通って何十年もかけて地上にでてくるのです。
京極コースから登らなくても、ここに来るだけで心が洗われる方も多いはずですよ。
羊蹄山へのアクセス方法
札幌駅からお車で
新千歳空港からお車で
羊蹄山のオススメ登山コース おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は羊蹄山のオススメ登山コースをご紹介しました。
初心者の方は時間がかかっても、
緩やかで危険の少ないコースを選ぶことが楽しく登山をするコツです。
繰り返しますが、くれぐれも油断せず、侮らず、
登山口付近には入山の記入コーナーがありますので必ず記入しておきましょう。
それが登山のマナーですよ。
最後までご覧いただきありがとうござました。