あなたは北方領土ときいて何を思い浮かべますか?
ここ最近では2019年の〇山議員の失言ですよね。
良くも悪くもこの問題行動で再び注目を集めた北方領土問題。
日本とロシアの交渉は難航し、日本に返還される日は来るのでしょうか。
そんな北方領土に「北方領土の日」という記念日が
2月7日にあることをご存知でしょうか。
ここでは毎年とても意義があるポスターコンテストが行われているのです。
今回は、北方領土の日とは何か、なぜ2月7日なのか、
ポスターコンテストについても併せてご紹介していきますね。
北方領土の日とは?
北方領土問題に対する国民の関心と理解を更に深め、
運動の全国的な盛り上がりを図るため、
そして長きにわたる闘争を継続する際のリマインドの意味も込めて
「北方領土の日」を設けるべきである、という声から設定されました。
北方領土の日はなぜ2月7日?
1855年2月7日に、
日魯(にちろ)通好条約が調印された日が設定されました。
日魯(にちろ)通好条約とは?
国境を択捉(えとろふ)島と得撫(うるっぷ)島の間とし、
樺太(からふと)には国境を設けないとされ、
北方四島が日本の領土として初めて国際的にも明確になりました。
北方領土の日のイベントは?
毎年、「北方領土返還要求全国大会」が、東京で開催されるほか、
この日を中心として全国各地で講演会やパネル展、
返還実現のための署名活動など様々な取組が行われています。
また、北海道で一番大きなイベントとしては、
毎年、札幌雪まつり大通会場で「北方領土フェスティバル」が開催され、
アトラクションなどを行っています。
この他にも全道各地で写真展や署名コーナーなどが設置されるほか、
テレビCMなども行っています。
北方領土の日に毎年行われるポスターコンテストとは?
北海道では例年この「北方領土の日」を広く周知し、
関心を高めるためのポスターデザインを募集する
「北方領土の日」ポスターコンテストを実施しています。
最優秀賞の作品は、ポスターデザインとして採用し、
全国に配布・掲示するほか、その他の入賞作品についても、
啓発資材のデザインとして活用しています。
第18回(2019年度)「北方領土の日」ポスターコンテスト
募集期間
- 令和元年(2019年)5月24日(金) ~10月18日(金)
募集内容
(1) 一般の部 高校生以上
- 作品サイズ: A3判(縦に使用)
- 画材・画法: 手書きまたはデジタル印刷
【最優秀賞】
- 総合 1点 (賞状、副賞(5万円))
- 高校の部 1点 (賞状、副賞(1万円相当ギフト券))
- 大学・専門学校の部 1点 (賞状、副賞(1万円相当ギフト券))
【優秀賞】
- 一般の部 1点 (賞状、副賞(5千円相当ギフト券))
- 高校の部 1点 (賞状、副賞(5千円相当ギフト券))
- 大学・専門学校の部 1点 (賞状、副賞(5千円相当ギフト券))
【佳作】 数点 (賞状)
【奨励賞】 数点 (賞状)
(2) こどもの部: 北海道内の小学校高学年(5・6年生)、中学生
- 作品サイズ: 八切サイズ(縦271mm × 横391mm)の画用紙
- 画材・画法: 手書き、画材は自由
【最優秀賞】
- 中学生 1点 (賞状、副賞(5千円分の図書カード))
- 小学生 1点 (賞状、副賞(3千円分の図書カード))
【優秀賞】
- 中学生 1点 (賞状、副賞(3千円分の図書カード))
- 小学生 1点 (賞状、副賞(2千円分の図書カード))
【佳作】 数点 (賞状)
【奨励賞】 数点 (賞状)
(3) ぬり絵部門:小学校4年生以下のこどもについては、「ぬり絵」を募集
- 作品サイズ:A4判(用紙は自由)
ぬり絵は審査の対象とはなりませんが、
(各)総合振興局が実施する展示会等で活用されます。
北方領土は日本の領土なの?
現在も日本の政府は、千島列島の、
- ハボマイ群島
- シコタン島
- クナシリ島
- エトロフ島
を日本の領土だと主張しています。
過去を振り返ってみると、
日露戦争の末、1905年(明治38年)、ポーツマス条約により、
樺太の北緯50度より南の部分が日本の領土となりました。
その後、1945年8月9日、ソ連は、
当時まだ有効であった日ソ中立条約に違反して対日参戦しました。
第二次世界大戦直後、日本がポツダム宣言を受諾した後の
同年8月28日から9月5日の間に北方四島のすべてを占領しました。
当時、四島にはソ連人は一人もおらず、
日本人は四島全体で約1万7千人が住んでいましたが、
ソ連は1946年に四島を一方的に自国領に「編入」し、
1948年までにすべての日本人を強制退去させました。
日本は、1951年に結ばれたサンフランシスコ条約の中で、
ハボマイ群島、シコタン島は日本の領土だけれど、
クナシリ島、エトロフ島は日本の領土ではないと言っていました。
しかし、1956年 日ソ共同宣言では、
「平和条約を結んだあとに、ハボマイ群島・シコタン島を、日本にひきわたす」
という条約の下に、今のように千島列島の、
- ハボマイ群島
- シコタン島
- クナシリ島
- エトロフ島
を日本の領土と言うようになりました。
時間の経過とともに複雑な問題になっていることがわかります。
北方領土の日とは?なぜ2月7日なの?ポスターコンテストとは? おわりに
北方領土の日は、ロシアから日本に領土を返還するように、全国から声をあげよう!
というものです。
しかし、歴史的にお互いにたくさんの命を奪い、
家族を引き裂いた戦争という事実があり、日本人やロシア人はもちろん、
もともと北方領土に住んでいた民族の人たちの想いが
すべて同じになることはないと思います。
確かに、国の領土を広げることで得られる財産は多くあると思います。
だからと言って、
戦争によって奪い合うような悲劇は間違っても起こしてはいけません。
北方領土について話し合う日としてだけではなく、
8月15日の終戦記念日のように北方領土を含めた歴史を知る日になればと思います。
どうか両国で争わず解決する方法を見出していけるよう努力してほしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。