注目キーワード
  1. PCR
  2. コロナ
  3. 格闘技
  4. お祭り
  5. イベント
イベントやグルメ、スポーツなど心躍るエンタメ情報やお役立ち豆知識をご紹介します

マッドマンセオリーとは?ニクソン大統領の手腕と現在の事例を紹介

あなたは「マッドマンセオリー」という言葉を聞いたことがありますか?

 

日本語に訳すと「狂人理論」

 

穏やかな意味では無い響きですよね。

 

しかし実はこのマッドマンセオリー

 

国際社会の交渉で意外と重要な外交手段の一つとされています。

 

具体的には、「俺、切れると何するかわからないよ」と威嚇すること。

 

「狂人的に振る舞うことで相手に自分の意見を飲ませる」

 

そんな外交的振る舞いなのです。

 

今回はこの「マッドマンセオリー」を駆使して外交を有利に進めたとされる事例ご紹介。

 

一昔前のアメリカのニクソン元大統領。

 

少し前のトランプ元大統領。

 

最近では核使用に言及しつつ交渉を進めるロシアのプーチン大統領。

 

これらの方々を例に解説していきます。

 

ぜひ、最後までお付き合いくださいね。



マッドマンセオリーとは?

まず、マッドマンセオリーは日本語で「狂人理論」。

 

では、具体的にどのような交渉術なのか。

 

簡単に言うと

 

「・・こ、こいつ・・怒らせたら何をするかわからないから怖いなぁ・・・」

 

という危機感を相手に持たせることです。

 

当然、交渉は優位に進みます。

 

つまり、意図的にちょっと何するか分からないぞコイツ。

 

と、思わせたら勝ち。

 

つまり、不穏な雰囲気を匂わせる戦略なのです。

 

冒頭で上げた人物の名前を見て、なんとなく理解できた方は多いのでは?

 

アメリカのニクソン元大統領、トランプ元大統領、ロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記など。

 

彼らはマッドマンセオリーを用いて外交を優位に進めます。

 

相手は何をするかわからない恐怖から委縮します。

 

つまり、攻撃される前に交渉の場に着かざるを得ない。

 

そういった心理にさせる戦略なのです。

 

しかし、マッドマンセオリーが使えるのは軍事力や核といった背景がある場合のみです。

 

そして、その力をちらつかせることで交渉が優位に進む場合もあります。

 

でも、力が相手の危機感を煽り、より交渉に強固な姿勢にさせる場合もあります

 

次は、マッドマンセオリーをどのように利用しているのか、3人を例に解説します。

 

マッドマンセオリーの使い手①「リチャード・ニクソン」の場合

アメリカ第37代大統領のリチャード・ミルハウス・ニクソン。

 

主に、ベトナム戦争を終結させるためにマッドマンセオリーを利用したとされます。

 

戦争を終わらせるためなら、核の使用も厭わない。

 

  1. 連合の政権を設立するか
  2. 核を打ち込まれるか

 

この二択以外の選択肢を認めないと強固に示したのです。

 

当然、本当は核を使うつもりはありません。

 

それでも相手に自分の思う通りの選択をさせるのです。

 

また周囲の人達にも、あの人は怒らせたら何をするかわからないと噂させたとされます。

 

これは、「やるぞ」という信憑性を高める狙いがあったとされます。

 

他にもニクソンは水素爆弾を載せた爆撃機を、対立していたソ連国境付近に3日連続で飛行させました。

 

これにより「俺はいつでも水素爆弾を落とせるぞ」と示し、自身を狂人だと思わせたのです。

 

ただ一方で、ニクソン大統領の行動が本当にマッドマンセオリーの戦略だったのか不透明です。

 

それはニクソン大統領の健康状態が悪く、アルコール中毒で、不眠症、抗うつ剤などの薬を常に服用していたからです。

 

戦略的な狂人的振る舞いだったのか、精神的に不安定で狂人だったのかは、様々な解釈があります。



マッドマンセオリーの使い手②「ドナルド・トランプ」の場合

アメリカ第45代大統領ドナルド・トランプもまた、マッドマンセオリーを外交利用していました。

 

彼はホワイトハウスの執務室にニクソン元大統領から貰った手紙を額に入れるほど尊敬する政治家でした。

 

トランプ元大統領は、北朝鮮に対してTwitterなどで平然と攻撃するといった発言を行いました。

 

そして、本当にやりかねない、できる立場であったので、北朝鮮は迂闊な行動ができませんでした。

 

しかしトランプ元大統領は、常に狂人的振る舞いをしていたため、核のボタンを押すぞと言っても、「また始まった」とやや効果が薄かった感も否めなかったとされています。

 

マッドマンセオリーは常におこなっていると「オオカミ少年」となってしまいます。

 

いざという時の危機感が薄れてしまうのです。



マッドマンセオリーの使い手③「ウラジーミル・プーチン」の場合

2022年にマッドマンセオリーが当てはまったのはロシア連邦第4代大統領ウラジーミル・プーチンではないでしょうか。

 

彼もまた核使用に言及して外交を優位に進めました。

 

その振る舞いで親ロシア派の人にも真意を窺わせません。

 

未だ周辺国も本当に何をするかわからないと危機感を募らせ続けています。

 

さらにウクライナ侵攻後は健康状態や精神状態を疑う記事も飛び交いました。

 

これもプーチン大統領が狂人であるという印象を助長させています。

 

全ての言動が作戦なのか、それとも本心なのか。

 

周りを不安にさせることもマッドマンセオリーの目的と言えます。

 

一日も早く平和が訪れてほしいものです。

 

マッドマンセオリーとは?ニクソン大統領の手腕と現在の事例を紹介 おわりに

いかがでしたでしょうか。

 

私達の日常生活の中、職場の上司や学校の先生、部活の先輩などの中にも、怒らせたら何をするかわからない感じの人がいますよね。

 

マッドマンセオリー権力や立場、武器など圧倒的な実力差がある場面で有効的な手段となります。

 

しかし、相手に危機感を持たせ過ぎたり、警戒心が限界点を超えてしまうと、攻撃的な行動を誘因させる場合もあります。

 

そして、相手との交渉が優位に進められたとしても、うまくいかない場合もあります。

 

それは相手は「こいつはやばい奴だ」と一時的に従ったフリをしているだけで、反撃の機会を伺っているからです。

 

当時ニクソン元大統領がおこなったマッドマンセオリーも、ソ連指導者には上手く伝わっていなかった説もありました。

 

一人一人がマッドマンセオリーを使わず、誠実に向き合っていける関係性を目指すのが健全な社会です。

 

日々が平和で穏やかに過ごせることを願っています。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

error: Content is protected !!