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境界知能とは?原因は?改善はできるの?チェックリストもご紹介

日本人の7人に1人いると言われる「境界知能」

 

あなたはご存知でしょうか。

境界知能とは、発達障害者や知的障害者と呼ばれる人たちと、健常者と呼ばれる人たちの間にいる人のことを指す言葉です。

 

近年、発達障害知的障害に対する認識や理解は進みつつあります。

 

しかし、このどちらでもない、いわゆるグレーゾーンにいる方々の理解はまだまだ進んでいません。

 

今回はそんな「境界知能」ついて、原因や改善方法などを解説していきます。

 



 

境界知能とは?

まず、知的障害と呼ばれる人たちの判断基準です。

 

これは、知能指数、いわゆるIQと呼ばれる指数が70未満です。

 

そして健常者と呼ばれる人たちの平均知能指数(IQ)は、85から115です。

 

境界知能の方々は、その中間である70以上、85未満の知能指数(IQ)です。

 

つまり、知的障害とも、健常者とも言えないグレーゾーンだと判断されるのです。

 

普段の生活で、知的障害のある方よりはたくさんのことができるのに、健常者と比べるとできない。

 

そんな中間地点に置かれた境界知能の方は、学習が遅れます。

 

このため、周囲からは怠けているなどという評価がされてしまいます。

 

結果として、日常生活は送れるものの、自信をなくし、自分の殻に閉じこもっていきます。

 

しかしそんな境界知能の方は、1クラスに5人はいて、日本人口では14%にもなると言われています。

 

決して少なくはない人数が境界知能という定義に当てはまるにもかかわらず、支援が遅れているのが現状なのです。

 

境界知能の原因は?

境界知能は持って生まれたものなので、特別な原因はありません。

 

ですが境界知能を持っている方の生きづらさを知ることで、少しでも理解を深め、寛容な社会へ繋げることができます。

 

境界知能の方には、主に3つの生きづらさを感じてしまう要因があります。

 

1つ目は、認知が苦手です。

 

具体的には見たり、聞いたり、想像することが苦手で、それを改善する教育方法がないので、苦手なことを克服できません。

 

2つ目は、対人関係が苦手です。

 

相手の感情が理解しづらく、そもそもの人との接し方も苦手で、突発的な出来事も苦手です。

 

また自己分析も苦手なことで、自分の何が問題なのかもわからないことが多いです。

 

3つ目は、自分の体についても、理解が苦手です。

 

自身の体であってもどのように使えばよいのか、手先が不器用で、上手く課題をおこなえず、さらに苦手意識が積もっていきます。

 

こうした3つの苦手意識が積み重なり、自分はなにもできないと自信をなくし、無気力になっていくというのが、境界知能の方の負のスパイラルになっています。

 



 

境界知能の改善はできるの?

境界知能を完璧に治療することはできません。

 

でも、少しずつ段階を踏んでいけば、できることは増えていくとされています。

 

障害とは判断されない境界知能の方は、できないのは怠けているから、努力が足りないからと言われがちです。

 

でも、本人は本人なりに努力をしてもできないことが多いのです。

 

そして周囲から理解を得られず、怠け者と言われてしまいます。

 

ですが、境界知能の方も順を追って物事を進めていけば、できるようになります。

 

境界知能の方は、主に見る、聞く、想像する、が苦手です。

 

なので、まずは認知機能のトレーニングが効果的だと言われています。

 

トレーニングの種類は様々です。

 

特に子どものトレーニングでは専門的な知識や技術がなくても行えるものが多いです。

 

たとえば、紙に数種類の絵を書いて、その中から特定の絵を見つけ出して、認知力を向上していくトレーニング

 

数に苦手意識があるのなら、たくさんの絵が書かれた紙の中で、決められた絵の数を線で囲んでいくなどのトレーニングがあります。

 

なるべく一目でわかるような、そして子どもが楽しめるようなトレーニングが推奨されています。

 

境界知能かどうかチェックリストをご紹介

境界知能の子どもは、周囲と自分の差を感じてもどうすることもできずに苛立ちを抱えてしまいます。

 

そんな子どもに対して大人は障害を疑うのですが、診断結果は異常なしという場合が多いです。

 

しかし診断結果がどうであれ、本人が苦しんでいる場合、それが態度になって現れます。

 

境界知能である可能性の子どもが、よく取る行動をまとめました。

 

1,キレやすい。
感情のコントロールが難しく、またできない苛立ちから周囲に当たってしまいます。

 

2,諦めやすい。
できないことに慣れてしまい、すぐに諦めてしまいます。

 

3,お腹が痛くなる。
できない自分に周囲からの目が気になり、腹痛などの症状に出ます。

 

4,嘘をつく。
できない自分の心を守るために、できない理由の嘘をついてしまいます。

 

5,忘れ物が多い。
認知力が低いため、忘れ物が多くなってしまいます。

 

しかしながら、こうした目に見えてわかる行動に出る子どもは少数です。

 

多くの子どもは抱え込んで、生きづらさを感じながらもどうすることもできずにいます。

 

そしてこうした子供の行動を的確に見極めるのは、専門的な勉強をして、知識を持っている人でも難しいのが現状です。

 



 

境界認知とは?原因や改善はできるの?チェックリストをご紹介。おわりに

いかがでしたでしょうか。

 

生きづらさを感じたまま、なんの支援もなく大人になるしかない境界知能の人たち。

 

境界知能に明確な基準はありませんが、日本人の7人に1人はそうであると言われています。

 

それでも現実として支援は行き届いていません。

 

そのうえ、多くの人、特にプライドの高い大人は自分が境界知能であることを認めない傾向があります。

 

このため、自分の周りの大切な人がおかしい境界知能かも。

 

そう思っても、プライドを傷つけないよう尊重して伝えましょう。

 

改善は本人が客観的な事実をもとに認識して向上の意思がある場合に限ります。

 

本人に改善の意思がある場合は丁寧に始められるようにするのがよいでしょう。

 

健常者でも、境界知能でも、その人の大切な個性と捉え、少しでも過ごしやすい社会になっていけることを願ってお互いが尊重し合う事が大切です。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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