あなたは、『五月病』という症状をご経験されたことがありますか?
『五月病』とは、倦怠感や虚脱感などを伴う心と体の一時不調を示す俗語です。
正式な病名ではありませんが、
医学的な分類をすると、適応障害や軽度のうつ病に該当する場合もあります。
一般的にゴールデンウィーク明けごろから陥ることが多いというイメージがありますが、
実は必ずしも5月あたりに起こる訳ではありません。
不慣れな環境、周囲の変化といった、緊張状態が続く環境に身を置くことで
徐々にストレスが蓄積し、症状として現れる場合が多いとされています。
では、実際に『五月病』に対して、どういった対策をとるべきなのでしょうか?
今回は、『五月病』の予防や対策などの情報について、お話しします。
2019年の五月病対策 自己診断チェック
『5月病』の主な症状には、
・抑うつ
・不眠 ・疲労感 ・食欲不振 |
などがあります。
しかし、普段からよほど自分の体調を正確に把握していないと、
これらの変化に気づきにくいですよね。
そこで、あなたが『五月病』なのかどうか、自己診断チェックしてみましょう。
該当項目の数によって症状の程度も変わりますので、数えてみてください。
・朝早く目覚めるが、気持ちが沈んで布団から出るのが辛い
・食欲がわかない、または落ちたと感じる ・仕事や人間関係についての悩みが多い ・会社に行きたくない、または辞めたいと感じる ・『自分はダメなやつだ』とマイナス思考になったり、憤りを感じることが多い ・やりたいことや目標を見失い、やる気が出ない ・他人と会ったり、会話をしたりするのも面倒に感じる ・ヒゲ剃りやメイクなどの身だしなみを整えるのも面倒だと感じて手抜きをする ・なんとなく、だるいと感じる時間が増えた ・集中力が落ち、イライラしたり焦ったりすることが多くなった |
◆1~3個の場合
→今のところ問題なし
◆4~6個の場合
→注意が必要
◆7~10個の場合
→かなり重症
あなたはいくつ、当てはまりましたか?
これら1つ1つは大なり小なり自覚があっても不思議ではありません。
でも、あまりに重なってしまうと危険です。
何か気になる症状がある場合は、メンタルクリニックなどの診察を受けることも1つの手段です。
2019年の五月病対策 予防と対策
先述したとおり『五月病』は正式な病名ではありません。
原因や症状も人それぞれのため、予防も対策も難しいと言えます。
しかし、先述のチェック項目から逆算することは可能です。
その症状にならないよう、もしあなたが『五月病かも…』と感じたら、
以下のことを心がけてみてください。
・完璧主義をやめ、失敗は成功の元と考えるようにする
・ジョギング、ウォーキング、水泳といった有酸素運動を行い、体を動かす ・自分の好きなこと(趣味など)をしてストレスを和らげる、忘れる ・達成があまり困難ではない目標を決めて実行し、小さな成功体験の喜びを積み重ねる ・悩み事は抱え込まず、家族や友人に聞いてもらい、アドバイスをもらう ・生活リズムを崩さないよう、規則正しい生活を心がける ・バナナ、乳製品、大豆製品などの、『セロトニン』を含んだ食べ物を摂取する |
以上のことから、『五月病』だと感じた時は
『あまり自分を追い込んだり一人で抱え込もうとしない』
という心がけが大切です。
また、意識的に適度な気晴らし(ガス抜き)をすることや、
規則正しい生活パターンの改善も効果があります。
もちろん何でもかんでも気を抜いてしまったら、
それはそれで別の問題を発生させてしまいますが、
あまり自分に厳しくしすぎないという心がけが重要と言えます。
2019年の五月病対策 アロマ5選
では実際に『五月病』になってしまったら、
どうしたら良いのでしょうか?
先述の予防と対策を実践するのも有効ですが、
そこまでの気力がなかったり、
そもそもどこに原因があるか分からない、
などといった症状になるかもしれません。
重度となればメンタルクリニックに相談という手段もありますが、
自宅で手軽にできるストレス解消法として、
アロマテラピー
を試してみてはいかがでしょうか?
植物から抽出した成分を利用してリラックス作用を促す自然療法であるアロマテラピーには、
自律神経のバランスを整える効果も期待できます。
その中でも、今回は『五月病』に効果が期待されるアロマを5つ、ご紹介します。
☆ラベンダー
うつ症状の緩和、不眠の解消、自律神経を整える効果や、
不安などのストレスにかかわるトラブル全般に効果が期待され、
心身をリラックスさせる作用があります。
☆ローズマリー
脳に刺激を与えるので、無気力になった心を元気にしてくれるだけでなく、
記憶力の向上や集中力アップといった効果が期待できます。
☆オレンジスイート
『リラックス』や『気分のリフレッシュ』といった効果が期待され、
気持ちのモヤモヤや憂鬱な気分を前向きにして、心を幸福感で満たしてくれます。
☆グレープフルーツ
『リラックス』『覚醒』『血流改善』といった効果の他に、
交感神経を活性化させることで有名なため、朝のやる気アップにはピッタリです。
☆ゼラニウム
甘い香りで心と体のバランスをキープし、フラストレーションやイライラを鎮めつつ、
明るく元気にしてくれる効果が期待できます。
2019年の五月病対策 おわりに
今回は『五月病』の予防や対策などの情報についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
もともと『五月病』とは、若い新入社員や新社会人などに多く見られたもので、
新しい環境に慣れ始める夏ごろになると自然とその症状はなくなるようなものでした。
しかしストレス社会と言われる現在、部署移動や転職など、
新しい環境に置かれた中高年にも増加し、
誰にでも『五月病』になる可能性があります。
新しい環境で、やる気はあるのに心と体が付いていかず、
やる気がなさそうに見えることから
『怠けている』
『気合いが足りない』
などと見られてしまうと、
『五月病』の人は自分自身にさらにプレッシャーをかけてしまい、
症状を悪化させてしまう悪循環に陥ってしまうこともあります。
こうした負のスパイラルに陥らないためにも、
普段からセルフチェックや予防を心がけることが大切と言えます。
もし自分が『五月病かな』と感じたら、
今回の記事を参考に、自分の状態をチェックしたり、
アロマテラピーなどの気分転換や解決方法を試してみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
文:星野貴史