あなたは「相撲」が、神社で祭事として行われていることをご存知ですか?
数多くの神社で、天下泰平や子孫繁栄、五穀豊穣などを願って、
神様へ相撲を奉納する行事が行われています。
子ども相撲や、赤ちゃん泣き相撲が神社で行われている様子を、
ニュース番組などで見たことがある方も多いのではないでしょうか。
京都府にある上賀茂神社では、少し変わった子ども相撲が行われています。
その名も「烏相撲(からすずもう)」。
カラスと相撲に一体どんな関係があるのか、名前を聞いただけでは想像できませんよね。
実はこの烏相撲は、平安時代から続くとてもユニークなイベントなんです。
今回は、「烏相撲」2019年の日程や上賀茂神社までのアクセスなどをご紹介します!
烏相撲とは?どんなイベントなの?
烏相撲は、上賀茂神社で重陽の節句に行われている神事で
氏子の小学生たちによる、相撲の取組が奉納されます。
烏相撲は、古く平安時代から続いており、京都市無形登録文化財に指定されています。
上賀茂神社のご祭神である「賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)」の
外祖父「賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)」が
神武天皇東征の際に八咫烏になって先導したという故事にちなみ、烏相撲と名付けられました。
上賀茂神社と烏には、このような結び付きがあるというわけです。
9月9日は「陽」の数字である9が重なることから「重陽」と言われ、
菊酒を飲んだり、菊の花に付いた朝露で肌を拭って災厄を祓う日とされていました。
上賀茂神社でも、神前に菊を供えて無病息災を祈願する重陽神事が行われ、
その後に烏相撲が続きます。
以前当ブログでもご紹介した、
上賀茂神社の例祭である葵祭の斎王代も烏相撲をご観覧されます。
子どもたちは、東の祝方(ほうりかた)と西の禰宜方(ねぎかた)に分かれて相撲を行いますが
烏相撲のユニークな点は、相撲を行う前にするある行動なんです!
それは、相撲の取組前に、祝方・禰宜方から「刀禰(とね)」が1名ずつ出て、
カラスのようにピョンピョン飛び跳ねながら刀や弓矢を奉納した後
「カーカーカー」「コーコーコー」とカラスの鳴き真似を披露するというもの。
八咫烏に関係のある上賀茂神社ならではの作法ですね。
そして、斎王代や参拝者が見守る中、いよいよ子どもたちの相撲の取組が始まり
毎年白熱した勝負が繰り広げられています。
烏相撲2019年の日程はいつ?
2019年の烏相撲は、9月9日(月)に行われます。
9月9日は重陽の節句であり、烏相撲は重陽神事と並ぶ恒例神事のため
これまでも曜日に関係なく9月9日に執り行われています。
また、過去には雨天でも実施されていますので、
天候による延期の可能性は低いと考えられます。
開催時間は、まず重陽神事が午前10時から執り行われ、
続いて烏相撲が午前10時45分ごろから始まります。
烏相撲の行われる上賀茂神社までのアクセス
- 会場:上賀茂神社
- 住所:京都市北区上賀茂本山339
- お問い合わせ:075−781−0011
電車の場合
地下鉄烏丸線 北大路駅・北山駅が最寄りです。
両駅からも徒歩距離は同じくらいです。
賀茂川のゆったりした流れを眺めながら上賀茂神社まで歩くのも良いですね。
地下鉄烏丸線 北大路駅より徒歩約25分
地下鉄烏丸線 北山駅より徒歩約25分
京都市バスの場合
上賀茂神社には以下の3つのバス停が近くにあります。
4、46系統 「上賀茂神社前」下車 徒歩3分
9、37系統 「上賀茂御園橋」下車 徒歩6分
北3系統 「御薗口町」下車 徒歩6分
お車の場合
上賀茂神社には、境内に170台駐車可能な専用駐車場があります。
ただ、烏相撲の開催される9月9日は関係者だけでなく、
一般参拝客もいるため、通常よりも混雑が予想されます。
なるべく、公共交通機関のご利用をお勧めします。
JR京都駅から約25分
京都南I.C.から約30分
烏相撲とは?おわりに
上賀茂神社で毎年9月9日に行われる「烏相撲」。
子どもたちがカラスの真似をするユニークな作法が特徴の烏相撲は
平安時代から続く伝統的な神事です。
平安時代も、カラスを真似る子どもたちは、現代と変わらず可愛かったことでしょうね。
もちろん、相撲の試合も見応え抜群です!
是非、2019年は烏相撲に足を運んでみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。