あなたはミトコンドリアについてご存知でしょうか。
「・・・ドリアって食べれるの?」
「み・・・水戸にある美味しいドリアか?」
「・・・なんか遥か遠い昔に理科で習ったかも。。」
確かに、日常生活ではなじみのないこの「ミトコンドリア」なのですが、
実は私たちの体内に存在しており、その働きを知っておくことで日々の体調管理に役立てることができるのです。
今回はそんなミトコンドリアとは何なのか、その働きをわかりやすくご説明させていただきます!
ミトコンドリアとは?
ミトコンドリアはほとんど全ての真核生物の細胞に含まれる細胞小器官です。
そう、もちろん私たち人間の体内にも存在しています。
真核生物とは、わかりやすく言うと
細胞内にDNAを収容した核と様々な小器官がある生物のこと
です。
つまり、1mmにも満たない小さなちいさな様々な小器官のひとつにミトコンドリアがあるのです。
核がむき出しの原核生物(赤血球や、湖を緑色にしている原因のひとつユレモなど)と、
真核生物はあなたも高校の生物で習った記憶があるかもしれません。
さて、話をミトコンドリアに戻します。
わかりやすくまとめると、
ミトコンドリアは体内でエネルギー工場として日々エネルギー源を作り続けているのです。
ミトコンドリア研究の第一人者・太田成男さんは、
『あらゆる病気は、細胞内のエネルギー工場・ミトコンドリアの量が足りていないことが原因だ』
と、述べていますが、それほど人の身体にとってミトコンドリアは大切な細胞なのです。
ミトコンドリアは、食事から得た糖や脂質、そして呼吸から得た酸素を使って、
エネルギーの源であるATPという物質を作る働きをしています。
ATPとは、手足や心臓の筋肉、脳の活動などを行うために必要なエネルギーで、例えばスタミナの有無に大きく関係しています。
スタミナは加齢により筋肉量とともに減少していきますよね。
例えば、運動習慣がない人が少し小走りをしただけで息切れをするのは、ミトコンドリアの働きと筋肉量の減少により体内のエネルギーの生産が追いつかなくなることに起因しているのです。
エネルギーは、呼吸や体温調整など、生命維持に必要な部分に優先的に使われます。
エネルギーが不足すると、若さを保つための老化防止機能や遺伝子の修復などを行う長寿のための機能にエネルギーが行き届かず、
それが老化現象やガンなどの病気へとつながるのです。
最近の研究では、このミトコンドリアの減少により、ATPの働きの低下が認知症の原因のひとつとなっていることも分かってきています。
わかりやすい例でいえば、「年をとって代謝が悪くなった」、これもミトコンドリアの減少が原因です。
ミトコンドリアが減少すると食事でとりこんだエネルギーの原料を消費しきれず、
余分な糖や脂肪を中性脂肪として蓄えてしまうのです。
であれば、ミトコンドリアの量をコントロールできないか、と考えますよね。
私達はミトコンドリアを増やしたり、活発にしたりする方法はあるのでしょうか。
ミトコンドリアを増やす方法はあるの?
ミトコンドリアはATPというエネルギーの生産を行っていることは前述しましたが、
実は細胞の中には、「細胞内のATPの量」を監視している酵素があります。
通常のウォーキングなどの場合は、それほどエネルギーを使わないためATPが不足することはなく、
この酵素が働くことはありません。
でも、少しキツイ運動をすると、ATPが不足し、この酵素の働きが活性化されるのです。
酵素の働きを活性化し、
「おい、いまATPが不足しとるで!」
と指示があることで、より多くのATPを作ろうとミトコンドリアが細胞分裂を始めて増えていくことが分かっています。
ということは、少し強めの有酸素運動をすることでミトコンドリアの細胞分裂を促進できるのです。
例えば、早歩きとゆっくり歩きを交互に行う。
このような少し強めの運動を1分間行うだけでもミトコンドリアが増えるスイッチが入ります。
まずは数回、少し意識してかんたんな運動を行うだけでも変わってきます。
エレベーターを使わず階段を上る
スクワットを10回する
などだけでも効果があるとされています。
そして忘れてはならないのが「筋トレ」です。
そう、背筋を伸ばすだけでも変わるのです。
特に背筋と太ももの筋肉にはミトコンドリアがたくさん含まれているので、
座っているときも立っている時も背筋をピンと伸ばすことを心掛けましょう。
ミトコンドリアを食生活から増やすことはできないの?
ここまでミトコンドリアの量を増やす方法を述べてきましたが、
「筋トレはきついっす。」
「ウォーキングも嫌ざんす」
というあなた。もう一つミトコンドリアを増やす方法があるのです。
なんとミトコンドリアはカロリー制限や空腹時に増やすことができることが研究により明らかにされています。
逆に食べすぎはミトコンドリアがATPを作り出すエネルギーより多くの脂肪や糖の摂取によりメタボリックにつながるのです。
しかし、安易に食べる量を減らして好きな物だけ食べればいいわけではありません。
栄養バランスのとれた食事で、そのうえで一日の中での回数を減らし空腹時を作るなど工夫が必要となります。
また、ミトコンドリアを増やす働きを助ける栄養素として有名なのは
イカ・タコ・貝類に良く含まれる「タウリン」
ウナギや豚肉に多く含まれる「ビタミンB群」
レバーなどに多く含まれる「鉄」
これらがミトコンドリアがATPを作り出すのを助ける働きをしています。
これらの栄養素を意識的に摂り、野菜など必要な栄養素をバランスよく取りつつ、
空腹時間を意識して作ることが大切です。
ミトコンドリアとは?その働きをわかりやすくご説明! おわりに
いかがでしたでしょうか。
ミトコンドリアの働きを纏めると、
・ミトコンドリアは体内にいるエネルギーの元を作っている生産工場
・加齢とともに減少し、代謝が落ちる原因になる
・少しきつい運動(階段の上り下りや、筋トレなど)を行うことでスイッチが入り、細胞分裂させて増やすことができる
・イカ・タコ・貝類などの「タウリン」、ウナギ・豚肉などの「ビタミンB群」、レバーなどの「鉄」で増える
・空腹の時間を作ることで増やすことができる
「最近コロナの自粛生活で太ったなぁ」
「リモートワークになってから全然動かないわ。。」
「まぁ年齢だから仕方ないか(言い訳)」
と思っていたあなた。
意識して背筋を伸ばしたり、空腹時間を作るだけでも、まだまだ代謝をあげる余地があるのです。
この機会にもう一度、体を整えてみてはいかがでしょうか。
きっと生活リズムの好循環につながるはずですよ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。