「無意識のうちに貧乏ゆすりをしてしまう…」
「隣の席の人の貧乏ゆすりが気になる…」
そのような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
貧乏ゆすりとは、座っている時などに、膝などを揺らし続ける動作のことを指します。
貧乏ゆすりという名称の由来には諸説ありますが、
“貧乏な人が寒さに震える状態”
を指した言葉という説や、
“足をゆすると貧乏神に憑りつかれる”
といった迷信などから、この言葉が生まれたようです。
貧乏ゆすりをしている人をよく目にするものの、その原因や効能については知らない人も多いですよね。
この記事では、貧乏ゆすりの原因や効能、また貧乏ゆすりをしている人を見てもイライラしない心構えについて、わかりやすくご紹介したいと思います。
貧乏ゆすりの原因とは?
貧乏ゆすりの原因としてまず考えられるのが、「緊張や不安」という感情です。
人は、緊張する場面に身を置いている時や、不安に駆られてしまった時、なんとかしてその状態から抜け出そうとします。
実は、一定のリズムを伴った動きには、精神的な緊張を和らげる効果があり、
貧乏ゆすりのように脚を小刻みに動かすことで、精神的な緊張状態や不安な感情から脱却しようと試みているそうです。
実は、貧乏ゆすりをしている人は無意識に行っている場合が多く、他人にそれを指摘されるまで気がつかないことも多いようです。
他に原因として考えられるのは、小さな頃から貧乏ゆすりをする癖がついてしまい、
その癖が治らないまま大人になってしまったということや、
イライラした気持ちが貧乏ゆすりとして身体に現れてしまう、といったことです。
世界中の多くの国では、この“貧乏ゆすり”に悪いイメージがもたれています。
日本や英語圏、ロシアなどでは貧乏ゆすりのことを「マナーが悪い」「品を欠く行為」と認識されています。
貧乏ゆすりには効能がある?
良い印象を与えない貧乏ゆすりですが、貧乏ゆすりには効能があることをご存じですか?
実は貧乏ゆすりをすることによって、皮膚内の温度が2℃程度上昇することがわかっています。
特に飛行機や新幹線など、長時間同じ姿勢をとらなければならない状況下では、
血流が低下してしまい、エコノミー症候群を発症する危険があります。
そんなとき、貧乏ゆすりをすることで、体内の血流がよくなり、エコノミー症候群を予防することができます。
また、貧乏ゆすりは、視点を変えると“ふくらはぎの筋肉運動”であるともいえます。
ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれ、足の血液を心臓に戻す重要なポンプの役割を果たします。
貧乏ゆすりを行うことで、ふくらはぎの筋肉を運動させることができるので、
血流が悪くなることで起こる脚のむくみや、冷え性の改善、
女性特有の不調にも効果があるといわれています。
貧乏ゆすりの効能は医学的にも認められており、股関節の怪我や病気などを改善するためのリハビリでも実践されています。
また、精神疾患に悩む患者さんに貧乏ゆすりを勧める病院もあるといわれています。
貧乏ゆすりを行うことでふくらはぎの筋肉が活性化され、血液が快適に循環することで、
脳に血液が送られ、集中力を高めたり、うつ病を抑えたりできるといわれています。
マナーに反する行為と呼ばれている貧乏ゆすりですが、時と場所を選べば、
意外にも多くの効能がもたらされるのです。
貧乏ゆすりを見てもイライラしない心構えとは?
とは言っても、実際に貧乏ゆすりをしている人が視界に入ってくれば、どうしてもイライラしてしまいますよね。
そんな時、どのような対処法をすればよいのでしょうか。
先ほども触れたように、貧乏ゆすりをしている人をしている人は多くの場合、無意識のうちに行っていることが多いです。
そのため、やんわりと指摘するのもひとつのポイントです。
貧乏ゆすりをしていることに気付いていない人は、声をかけることで、
「自分は貧乏ゆすりをしていたんだ」
と気付き、貧乏ゆすりをやめてくれる場合も多いです。
ですが、さほど親しくない人の場合には、声をかけるのも難しいですよね。
そんな時には、視界からその光景を締め出してしまうのがおすすめ。
たとえば、カフェに入った時に近くの席の人が貧乏ゆすりをしていたら、自分の座る席を視界に入らない場所に変えてみる。
同じオフィス内の人が貧乏ゆすりをしていたら、その人の姿が見えないように、ファイルなどを使って目隠しを作る。
視界にその人の姿が見えないことで、貧乏ゆすりをしている人から受けるイライラは、かなり軽減されますよ。
また、貧乏ゆすりの時の、カタカタという音が苦手な人もいるでしょう。
そのような場合、イヤホンなどで耳をふさいだり、イヤホンが使えない場合には、
一度お手洗いに立つなど、短い時間でも徹底的に視野の外へ出してしまうといいでしょう。
会社の場合、日常的に貧乏ゆすりを見なければならないこともあるかもしれません。
あまりに貧乏ゆすりが目に付いてしまい、自分の業務にも支障をきたす場合には、上司に相談してみるのも選択肢のひとつです。
同僚の立場では言えないことでも、上司から伝えてもらえば、スムーズに解決できることもあるでしょう。
貧乏ゆすりとは?原因や効能、見てもイライラしない心構えをご紹介 おわりに
この記事では、貧乏ゆすりとは何か、原因や効能、イライラしないための心構えについてご紹介しました。
確かに貧乏ゆすりは、見ていてあまり気持ちのいいものではありませんが、健康のために大切な効能があることも判明しています。
そのため、時と場所さえ選べば、私たちの健康に多くの利益をもたらしてくれるものだといえるでしょう。
運動不足だと感じたり、集中力に欠けると感じた時には、一度貧乏ゆすりをしてみるのもいいかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました。