あなたは「コバエ」を見たことがありますか?
お家、学校、屋外、音もたてずふっと見えるコバエ。
蠅のようにプーンと音を立てるわけでもないコバエは、時々耳元を横切る
ときにかすかな羽音が聞こえる程度で、捕まえるのは困難です。
多くの方は放っておくでしょうが、
「コバエは、どこからくるの?」
「コバエは、どうしてわくの?」
「コバエを対策するには、どうしたらいいの?」
という方のために今回は、「コバエ」の種類や対策方法、
「どこからくるのか」や「どうしてわくのか」をご紹介しますので、
詳しく見ていきましょう!
(なんとなく気持ち悪いという方のためにも、コバエ自体の画像は少なめに進めていきますね)
「コバエ」とは?
私たちが「コバエ」と呼んでいるのは、小さなハエの総称であって、
実は「コバエ」という名前の虫は存在しません。
あなたがキッチンなどで見かけるコバエのほとんどは、おそらく
「ショウジョウバエ」です。
なんと、このハエだけでも世界中で2500種類以上、日本国内
でも約260種類が生息しています。
この体長2ミリほどのハエは、網戸の小さな網目すらもすり抜けて
やってきて、「気付いたらコバエが大量発生してる…」なんてことも。
というのも、成虫になるまでに約10日、成虫になってから1~3日
で産卵ができるようになり、2週間~1ヵ月ほどの生きている期間の
うちに、500個もの卵を産むという、驚異的な繁殖力の持ち主なのです!
■「コバエ」の種類・生態
一般的に日本の家庭で見られるコバエは、「ショウジョウバエ」のほかに、
「キノコバエ」、「ノミバエ」、「チョウバエ」の4種類に分けられます。
種類によって生態が異なり、発生場所や好物もバラバラです。
それぞれ見ていきましょう。
●「ショウジョウバエ」
赤い眼が特徴的な体長2~3ミリほどのハエです。
前述の通り、世界中で2500種類以上、日本国内では約260種類が
生息しています。
生ゴミに発生し、特に腐った果実を好みますので、必然的に生息場所は
キッチンとなります。
キッチンで見るコバエのほとんどが、このショウジョウバエと言われており、
主な発生源としては、腐ってアルコールを発酵しはじめた果物で、酒や酢など
にも発生します。
産卵から約10日という短いサイクルで羽化するため、発生源を放置しておく
とすぐに大量発生してしまいます。
●「キノコバエ」
蚊のような細長い体が特徴的な、体長3ミリほどのハエです。
世界中で約2400種類、日本国内では約150種類が生息しています。
キノコバエの成虫は湿気が多く薄暗いところ、腐った植物の周りを好みます。
生ゴミではなく、植物を発生源とするため、キッチンよりも観葉植物の
置いてある部屋で発生しやすく、いつのまにか観葉植物の周りがハエ
だらけになっているのはキノコバエの仕業といえるでしょう。
●「ノミバエ」
跳ねるように動くのが特徴的な体調1~2ミリほどのハエです。
世界中で約2400種、日本国内では約20種類が生息しています。
生ゴミ、腐った植物、排水溝など発生源は様々です。
動物の排泄物から発生する種類もいるため、ペットを飼育している
場合は注意が必要です。
小さく動きが俊敏であるため、色々な食品、特に肉などに潜り込んで
産卵することがあり、食品衛生上で問題となっている害虫です。
また、薄いオレンジ色でノミのように丸い見た目からこの名が付きました。
●「チョウバエ」
体長約5ミリと、ほかのコバエに比べて若干大きいのが特徴的なハエです。
日本国内では約50種類が生息しています。
湿地や沼などの水際が主な生息地です。
お風呂や台所の排水まわり、下水管などのヘドロが発生源です。
室内に侵入することが多く、夜行性のため昼間はトイレの壁などで静止
しています。
体の表面が産毛で包まれた様子が、チョウに似ていることから名付け
られましたが、トイレに住み着くのだけは勘弁してほしいものですよね。
■「コバエ」による害は?
病原菌などの媒介はしませんが、見た目が不快ですよね…。
また、植物や糞尿にたかるため、菌を運んでしまうため、食品工場や
飲食店に深刻な被害をもたらすことがあります。
「コバエ」はどこからくる?
「コバエ」は5ミリ以内ととても体が小さいので、少しの隙間からでも
侵入してきます。
玄関のドアや窓の隙間など、人が出入りするタイミングで侵入してくる
こともあります。
少し破れた網戸や、窓と網戸のほんの少しの隙間でも、侵入してくるので
ご注意ください。
「コバエ」はどうしてわくの?
●「ショウジョウバエ」
ショウジョウバエが欧米では「fruit fly(フルーツフライ)」
と呼ばれていることからも分かる通り、フルーツが大好物です。
熟した果物や野菜、調味料やアルコールなどを好みます。
主な発生場所は、キッチンのゴミ箱や三角コーナーで、この
あたりで見たことがある人も多いはず。
そのため、できれば蓋付きのゴミ箱を使い、ジッパーなどで果物
や野菜は密封しておきたいですね!
●「キノコバエ」
キノコバエの好物は観葉植物や、その名のとおり、土に生える
キノコなどです。
毎日ゴミ捨てをしていて綺麗な状態なのに、コバエがでる場合は、
この「キノコバエ」が正体といえます。
●「ノミバエ」
ノミバエの発生源は、腐敗した動植物質や動物のフンですので、
ペットを飼っている人はご注意ください。
また、生ごみも食べるため、エサとなりそうな生ゴミはジッパー
で密封して早めに片づけましょう。
24時間ゴミ出しできる住居はありがたいところですよね。
●「チョウバエ」
チョウバエは、湿地や沼などの水際の場所を好みます。
家の中では、お風呂やキッチンの排水まわり、トイレなどに
いることが多いです。
湿った場所のヘドロなどを食べていますので、定期的に排水溝
の掃除をすることが重要です。
「コバエ」のオススメ対策方法3選!
■「排水溝をこまめに掃除する」
キッチン、バスルーム、トイレなどの排水溝は、水垢や油汚れ
などでコバエが寄ってきやすい場所です。
シンクの三角コーナーの生ゴミも長く放置せず、こまめに捨てる
ようにしましょう。
■「ゴミは密封する」
ゴミ箱は密封できるように蓋つきのものを選んだり、生ゴミはゴミ
出しの日まで密封し、匂いが洩れないように、あるいはコバエが侵入
してきても、産卵できないようにしておくことが大切です。
また、アルコール類のボトルも好むので、しっかり洗ってから捨てる
ようにしましょう。
■「プランターの管理」
プランターの上の方の土を、無機質の用土に変えるだけでも対策になります。
受け皿も水が溜まったら捨てる、こまめに洗うなどして、常に清潔な状態を
保ちましょう。
また、日当たりや通気性が悪い場所をコバエは好みますので、プランターの
置き場所にも注意してください。
コバエとは?どこからくる?どうしてわく?オススメ対策方法3選! おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は、「コバエ」の種類や対策方法、「どこからくるのか」や「どうしてわくのか」
をご紹介しました。
どこにでもいるコバエ。
大げさかもしれませんが、まさに私たちの生活・人生と切っても切り離せない存在
といえるでしょう。
結局、どのコバエを対策するにしても、清潔な状態を保つのが大切です。
「コバエなんてそんなに大きな害はないから」と放置していると、あっという間に
コバエだらけの部屋になってしまうため、まるで人間の「掃除への面倒くさがり度」
を測るバロメーターのような存在なのです。
さぁ、今日からあらためて生活空間を衛生的にお掃除していくようにしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。