あなたは最近、手紙を書く機会がありますか?
せいぜい年賀状を書くくらい、という方も多いかと思います。
普段はメールやSNSのメッセージで済ませてしまう事が多いのではないでしょうか。
ところがSNS全盛の昨今、また「文通」がブームになっているのをご存知でしょうか?
付随して、マスキングテープを始めとした文房具ブームも、気になるところですね。
改めてお祝いの気持ちを伝えたい時、そうでなくてもちょっとした気持ちを伝えたい時、
手書きの温もりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
今回は、手紙にまつわる様々な情報をお届けします。
そのペン、消せるボールペンじゃないか!それは使っちゃダメだぞ。
手紙の書き方 最低限のマナーを押さえよう!
ここではビジネス用ではなく、プライベート用の手紙についてご紹介します。
まずは、絶対やってはいけない事です。
1:手紙を郵便以外で送る
→手紙は「信書」に当たり、信書を送る場合には
『総務大臣の許可を受けた『信書便事業者(郵便)』に限って、送達業務を行うこと』
が法律で定められています。
宅配便で手紙のみを送る事は、実はNG!
荷物と一緒に送る文書は「添え状」として認められていますが、荷物と全く関係無い内容の手紙はNG!
じゃあこの手紙、和歌山に届けに行ってくれない?
2:定められた料金より少ない切手を貼ってポストに入れる
→料金不足の場合は、受取人が払うか、送り主に返送されるかのいずれかになります。
受取人が気を使って払ってくれていたら、ちょっと恥ずかしいですよね。
同様に、手紙と一緒にちょっとした贈り物を入れた場合、厚みや重さによっては「定形外郵便」となり、
通常料金と変わってきますので、必ず最寄りの郵便局で料金を確認してください。
変わり種の郵便は、直接郵便局で確認してもらうのが確実だ。
続いて、マナーとしてやらない方が良い事です。
1:鉛筆や消えるボールペン等で、文字が消える筆記用具を使う
→特に宛名や住所が消えると、配達の方が困りますよね。万年筆やボールペン等の、消えない筆記用具を使いましょう。
親しい間柄なら、修正液を使うかシールを貼って間違い個所を隠すのもOK。
2:ルーズリーフ用紙や裏紙、茶封筒を使う
→いかにもあり合わせの紙で書いた手紙をもらっても、何だか嬉しくないですよね?
茶封筒はビジネス用。素材も薄い紙で破れやすいので、郵送中に中身が出てしまうのが心配です。
3:赤インク、緑インク、黄インクで文字を書く
→まずは相手が読みやすいように、黒や濃紺のインクを使うのが無難です。
緑インクは『別れ』の意味を持つとヨーロッパで言われていることから、縁起が悪いと言われているんだ。
相手と仲が良くて「気にしないよ!」って言ってくれるなら、赤緑黄インクを使ってもOKだよ。
ご無沙汰している方へ手紙を書く時には、頭語・結語、時候のあいさつを入れてみましょう。
「拝啓」~「敬具」:一般的な手紙に使用。相手を問わない、万能型の組み合わせ。
「拝啓」~「かしこ」:女性が手紙を書く場合に使用。ビジネスでは使わない方がベスト。 「前略」~「草々」:親しい方へ。前略と書く場合は、時候のあいさつは必要ありません。 |
時候のあいさつは、季節に合った言葉を選ぶこと。
代表的な文言を挙げてみます。
春の時候:早春の候/陽春の候/すっかり春めいてまいりました。 など
夏の時候:盛夏の候/仲夏の候/ひまわりの花が咲きはじめましたね。 など 秋の時候:初秋の候/仲秋の候/木々の葉も鮮やかに色づいてきました。 など 冬の時候:師走の候/寒冷の候/師走を迎え、何かと慌ただしい時期です。 など |
最後に結びのあいさつを付けると、全体が締まった感じになりますよ。
代表的な文言を挙げてみます。
・時節柄くれぐれもご自愛くださいませ。
・どうぞお元気でご活躍されますように。 ・またお会いできる日を楽しみにしております。 ・ご返事お待ち申しあげております。 |
手紙を書く時には、まずは相手の事を思いながら、自分が楽しんで書くことが一番大事です。
あまり堅苦しく考えなくても大丈夫!
手紙の書き方 郵便料金と人気の切手は?
まずは正しい料金を確認しよう。
2018年9月現在、郵便料金は以下のようになっています。
通常はがき :62円 (2g~6g、15.4×10.7cm以内、これ以外は封書扱い)定形郵便物 : 25g以内:82円 50g以内:92円 (50g、23.5×12×1cm以内) 定形外郵便物: 50g以内:120円
(規格外) : 50g以内:200円
|
記念切手は定形内郵便の金額を中心に、年50種類以上が発行されています!
季節柄やシリーズ化されているもの、記念行事と連動しているもの等々。
それに加えてオリンピック等の臨時発行、地域ごとの限定切手も含めると、100種類前後になることも!
記念切手の発売日のみに押される消印「特別印」や、郵便局独自の消印「風景印」を集めるファンも居るぞ。
手紙に必須! 手紙を書くのに便利で人気の文房具は?
せっかく手紙を書くのだから、使うペンやレターセットにもこだわりたいところ。
万年筆:筆記用具として根強い人気。インクとペン先を自由に組み合わせられるのが楽しい。
まずは1000円前後の万年筆から始めてみては?
ガラスペン:万年筆よりも簡単なお手入れで楽しめるつけペン。
書き心地にクセがありますが、優雅な気分に浸れること間違いなし!
ボールペン:昔ながらの油性、書きやすい水性、書きやすさと耐水性を備えたゲルインクの3種類あります。
赤/黒/青色以外の色を使いたい場合は、水性かゲルインクを選びましょう。
サインペン:カラフルな色とペンの太さを選ぶことが出来ます。
ぺんてるの「筆サインペン」の様に、変わったタッチで文字が書けるものも。
和紙 :大人な雰囲気が出せる王道の素材。ただし万年筆のインクが滲むので注意!
万年筆専用紙:各メーカーから出ています。安心して万年筆を使えます。
100均 :意外にインクもにじまず使える物が多いですが、便箋を折ったサイズで封筒に入らない場合があるので確認必須!
郵便局限定 :郵便局ブランド「POSTA COLLECT」は限定柄が出ていて人気です。
コピー用紙 :PCで便箋を作成して使う方も多し。
書きづらかったり裏抜けしてしまう事がありますので、確認してから使ってください。
テープのり :封印するのには圧倒的に便利。ノリの強度を良く確認しましょう。
修正テープ :昔ながらの修正液より、修正後の文字が書きやすくてオススメ。
電子辞書 :自分が思っているよりも、漢字って忘れているものなんですよね・・・
下敷き :うっかりインクが裏移りしてしまうことを防ぎます。
ペーパーウェイト:特に、罫線の印刷されていない便箋を使う時には必須です。
シール :無地のレターセットから自作する方多数。ちょっとしたおすそ分けにも。
マスキングテープ :今はシールと同様に使われる事がほとんど。柄も種類もたくさんあります。
日付印 :日付だけのものから、独自にデザインしたスタンプまで。
住所印 :ラベルに住所名前を印刷したものでも可。手紙の量が多い時には助かります。
スタンプ各種 :インクの色もたくさんあります。シールを使うより大人っぽい。
シーリングワックス:封印する際に使われる、昔ながらの必須アイテム。使うのは中々コツがいります。
手紙の書き方 今時の文通事情は?実は手紙ブーム再到来!?
SNS全盛の昨今、ここ数年文通がブームになっていることをご存知でしょうか?
TVでも度々紹介される影響もあり、文通愛好者がじわじわ増えてきています。
個人情報保護法が出来る前は、雑誌の後ろの方に「文通コーナー」がありましたが、今はどうやって文通相手を探すのでしょう?
日本郵便が運営する「青少年ペンフレンドクラブ(PFC)」では、毎月発行の会員情報誌に文通募集欄が掲載されています。
また有料サークルの「文通村」などでは、実際の住所は明かさずにペンネームとバーチャル住所で手紙の送受信が行えるサービスが提供されています。
ネット上で「文通募集掲示板」等で文通相手を探すこともできます。
但し、メールを交わした後に手紙が送られてこなかったり、悪意ある手紙を送りつけられる等のトラブルも多いです。
利用する場合は、細心の注意を払ってください。
手紙の書き方 おわりに
いかがでしたでしょうか。
お祝いの気持ちや、懐かしい思いを相手に届けるには、メールよりも手紙がしっくり来ますよね。
手書きで書かれた文面からは、送り主の心が感じられます。
近年の文通ブームの陰には、SNSで疲れた人々が手書きの温もりをもう一度感じたいと、
実は感じていることの表れかもしれません。
たまにはゆったりと手間暇をかけながら手紙を書く時間を楽しむのも、
良いのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。