あなたは松本城をご存知ですか?
場所は長野県の中部・松本市の「松本盆地」。
天守閣は「国宝」に指定されていますね。
松本城の天守閣は「現存天守」と呼ばれ、
江戸時代までに作られ現代まで保存されている12の天守の内の一つです。
そのうち「五重六階」の規模を持つ天守は松本城と姫路城だけ。
また、その中で唯一の平地に建てられた「平城(ひらじろ)」であることが特徴です。
日本アルプスに囲まれ、景観も素晴らしい松本城。
今回はその歴史や見所、アクセス方法を探っていきたいと思います。
松本城の歴史は?
「松本城」の起源は今から500年ほど前の戦国時代だと言われています。
当時の信濃(今の長野県)を統治していた「小笠原長時」によって、
「林城(はやしじょう)」を中心とした様々なお城が作られます。
その中の一つが「深志城(ふかしじょう)」。
現在の「松本城」の前身とされています。
領地争いの激しかった当時の社会。
1550年ごろ、小笠原氏は武田信玄によって追放させられます。
信玄は松本盆地を支配下に置き、
32年間にわたって深志城を本拠地として北への侵攻を進めました。
しかし、1582年に織田信長によって滅ぼされてしまいます。
同年に織田信長も「本能寺の変」により倒れ、織田家による信濃支配の力が弱まります。
そこで、小笠原長時の子どもである小笠原貞慶(さだよし)が深志城を奪還し「松本城」と改めました。
しかし、貞慶は戦の際に当時家臣として仕えていた豊臣秀吉の怒りを買ってしまい、
松本城の土地を没収され「石川数正(かずまさ)」に明け渡されてしまいます。
一般的に、現代まで残った松本城を作ったのは数正だと言われています。
1593年ごろ、彼と息子の康永(やすなが)によって天守閣や城下町の整備が行われました。
1633年ごろには
7代目の松本城主・松平直政が月見櫓(つきみやぐら)・辰巳付櫓(たつみつけやぐら)などを増築し、
現代に残る松本城の形ができました。
今では「国宝」として最大の文化的敬意が払われている松本城ですが、
実際正式に国の史跡として指定されるのは1930年のことです。
それまでには、明治初期の1872年に天守閣が競売にかけられるなど、
松本城が解体される危機も起こりました。
1936年に
天守・乾小天守(いぬいこてんしゅ)・渡櫓(わたりやぐら)・辰巳附櫓・月見櫓の五棟が国宝に指定され、
2000年には
松本城の周辺地域が「都市景観100選」、
2006年には
「日本100名城」にも選ばれ、
松本城に対する注目度はどんどん高まって現在に至ります。
松本城の見所は?
松本城は別名「烏城(からすじょう)」と呼ばれており、「黒い城」であることが特徴です。
この黒色は、石川数正が松本城を築城するにあたり豊臣秀吉に忠誠をアピールするためのものだと考えられています。
秀吉の作った大阪城が築城当時は金箔の瓦と黒い壁で造られたと言われているように、
彼は「金と黒」のコントラストを好んでいたようです。
数正はこの趣向にあやかったのです。
日本アルプスを背景に臨む松本城の外観はキリッとしていて、美しいですね。
周辺マップは以下をご覧ください。
もちろん天守閣の中も見所が満載です。
天守の1階~6階まで、建築様式や様々な遺構・ゆかりの品を数多く見ることができます。
また、4階~5階にかけて掛けられている階段は傾斜が61度と、松本城内で最も急となっています。
混み合うこともありますので、できるだけ時間に余裕を持って訪れるのが良さそうですよ。
天守の観覧には以下の通り料金が必要です。
団体 550円 270円 (20名~99名まで)
480円 240円 (100名以上~299名)
420円 210円 (300名以上)
この観覧料は、近くにある「松本市立博物館」でも共通で利用できます。
観覧時間は以下の通りです。
ゴールデンウィーク期間・夏季期間 8:00~18:00
正月三が日 10:00~15:30
(いずれも最終入城は30分前まで)
※年末年始に閉場する場合もありますので、詳細はホームページでご確認ください。
松本城へのアクセスは?駐車場はあるの?
公共交通機関をご利用の場合
電車
JR篠ノ井線「松本駅」下車 徒歩約15分
バス
松本周遊バス「タウンスニーカー」北コース
「松本駅お城口」発 → 「松本城・市役所前」下車 乗車時間約10分
自動車をご利用の場合
長野自動車道・松本ICから国道158号を東の松本市街地方面へ約15分(約3km)です!
駐車場は以下をご利用ください。
市営松本城大手門駐車場(立体)
松本城まで徒歩約5分
開場 7:30~22:30
普通車 150円/30分
市営開智駐車場
松本城まで徒歩約5分
開場 8:00~18:00
普通車 200円/時間(超過 100円/30分)
松本城臨時駐車場
松本城まで徒歩約5分
開場 8:00~17:00
普通車 300円/1回
松本城とは?まとめ
いかがでしたでしょうか。
これまで松本城の歴史や見所、アクセス情報を探ってきました。
昼間はどの角度から見ても見栄えの良い城で、
夜もライトアップされ、幻想的な雰囲気となるのも特徴です。
運が良ければ堀の近くにいる無料ボランティアさんが色々と案内してくれて更に勉強できたりします。
長野県を訪れた際は是非、松本城を訪れて見てくださいね。
素晴らしい景観、誇り高い歴史があなたを出迎えてくれるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。