あなたは「漢字検定2級」をご存知でしょうか。
正式名称「日本漢字能力検定」、
通称「漢検(かんけん)」は、
公益財団法人 日本漢字能力検定協会が実施しているテストです。
社会生活に必要な日本語、漢字の認識を高めることなどを目的としていて、
単に読み書きでだけではなく、漢字の意味を理解し、
文章の意図から漢字を適切に使う能力も測られています。
漢検は幅広い年齢層が受検しており、国内最大規模の検定の一つです。
漢検の各級は以下の通りです。
- 6級 小学校5年生修了程度(825字)
- 5級 小学校6年生修了程度(1006字)
- 4級 中学校在学程度(1322字)
- 3級 中学校卒業程度(1607字)
- 準2級 高校在学程度(1940字)
- 2級 高校卒業・大学・一般程度(2136字)
- 準1級 大学・一般程度(約3000字)
- 1級 大学・一般程度(約6000字)
この他に7級〜10級まであります。
これだけ見ても早い年齢から漢字を定着させようという意気込みが感じられますね。
漢検の試験は4ヶ月に一回のペースで行われています。
検定料は下記の通り、レベルが上がるにつれ検定料の金額も上がります。
- 8〜10級は1500円
- 5〜7級は2000円
- 準2級〜4級は2500円
- 2級3500円
- 準1級4500円
- 1級5000円
漢字検定2級とは?
漢検2級は「高校卒業・大学・一般程度」(2136字)とあります。
高校卒業レベルということもあり、高校在学時・大学進学時の評価対象にもなっています。
また社員教育で漢検を活用している企業もあり、
資格手当の支給対象としている企業もあります。
著者の通っていた高校は漢検2級を取得すると、現代文の評価が上がった記憶があります。
このように漢検2級は高校・大学、企業などでも広く普及していることが伺えます。
少しだけ漢検HPに記載されている問題を抜粋してみましたので
ぜひトライしてみてくださいね。
(読み)
- 原点に【遡って】考える
- 【滋味】豊かな山の幸が食卓に並ぶ
(書き)
- 名誉会長に【スイタイ】された
- 上司が部下に【バセイ】を浴びさせる
(答え)
- 【さかのぼって】
- 【じみ】
- 【推戴】
- 【罵声】
そこで問題を解いているあなた、いかがでしたか。すべて解けましたか。
読めるけれど、書けない。
書けそうな気がするけど、いざ書いてみると迷ってしまう・・・。
という問題が多いのが2級の特徴です。
普段使っている漢字や目にしている漢字でも、
いざとなると書けないことが多いので繰り返し書く練習が必要になります。
著者は赤いシート付きの参考書を買って、ひたすら繰り返し読んだり書いたりしました。
「読み問題」は声を出して読むとすぐに覚えられるものが多いと思います。
ポイントはその漢字だけから読み解くのではなく、文脈からも推測する事。
漢字が読めなくとも文脈から読み取ったり、
部首や右側の漢字に注目するもの大切な要素です。
「書き問題」はひたすら書くことです。
1日目で書けても次の日に忘れていることも多いので、一度書けなかったところは、
参考書にチェックを入れておいて復習することが大事です。
漢検の参考書は書店に品揃え豊富にあり、
2級のラインナップは他の級よりもたくさんあります。
それほど注目されているという事ですね。
参考書としては頻出度が書いてあるものがオススメです。
例えば、頻出度AからCまで記載が書いてあるものであれば、まずAからはじめてみる。
Aの問題は比較的読めたり書けたりする問題も多いですし、
頻出語句の特徴を掴むことができるうえ、自信にも繋がります。
Aが解けるようになったらB、Bが解けるようになったらCと順を追うと効率的だと思います。
また最近だとアプリも充実しています。
アプリはクイズ形式でリズムよく出題されているものもありますし、
キャラクターを使ったかわいいものもあるので、ぜひ試してみてくださいね。
漢字検定2級の難易度は?
日本漢字検定HPに掲載されている情報によると、
平成30年度受験データ2級は受検者数59192人に対して合格者数が12706人です。
合格率は21.5パーセントと低い数値となっています。
この数値からも普段から勉強をしていないと合格できないことがよく分かります。
2級の合格基準は200満点中、80%程度とあります。
つまり、200満点中160点以上で合格となります。
主な出題内容は
- 漢字の読み 問題数は30問、配点は各1点、合計30点満点
- 漢字の書き取り 問題数は25問、配点は各2点、合計50点満点
- 部首・部首名 問題数は10問、配点は各1点、合計10点満点
- 送り仮名 問題数は5問、配点は各2点、合計10点満点
- 対義語・類義語 問題数は対義語5問、類義語5問、配点は各2点、合計20点満点
- 同音・同訓異字 問題数は10問、配点は各2点、合計20点満点
- 誤字訂正 問題数は5問、配点は各2点、合計10点満点
- 四字熟語 問題数は「漢字に直す問題」10問、「意味」5問、配点は各2点、合計30点満点
- 熟語の構成 問題数は10問、配点は各2点、合計20点満点
配点を見ても、
- 「漢字の書き取り」
- 「四字熟語」
- 「対義語・類義語」
- 「同音・同訓異字」
をどれだけカバーできるかがポイントとなってくるでしょう。
私も上にあげた4つに苦戦したことは覚えています。
勉強したのになかなか思い出せず、
最後は空いている問題用紙の白紙の部分に目をつむって手の感覚で文字を書きました。
繰り返し練習していると、意外に脳は覚えていなくても、手が覚えていることがあるんです。
もし、試験中に漢字を思い出せない時は参考にしてみてくださいね。
履歴書にはどう書けばいい?
履歴書に書く時は、漢検の正式名称が「日本漢字能力検定」ですので、
「免許・資格」の欄に
平成30年10月 日本漢字能力検定 2級合格(取得)と書くとよいです。
ちなみに履歴書に書ける資格は2級以上ですので、
準2級や3級の場合は書くことができません。
2級と準2級で迷われているのであれば、ぜひ2級を受検してみてくださいね。
また漢検2級を現在勉強しているのであれば、
「日本漢字能力検定 2級取得に向けて勉強中」と記入
試験日などが決まっている場合は
「〇〇年〇〇月取得予定」
「〇〇年〇〇月取得を目指しています」
と書きましょう。
履歴書の空欄を少しでも埋めるために、こういった工夫をして、
就職先の印象を良くしたいですね。
漢字検定とは? おわりに
著者が漢検を初めて受けたのは中学生の頃でした。
小学生の頃から国語が好きで、よく漢字の書き取りのドリルをしたり、本を読んでいました。
それは文字を読んだり書くことが好きだったのと、
何と言っても「漢字」を書けたり読めたりすることはカッコイイからです。
みんなが読めない漢字を読める私。
それだけでテンションが上がりましたし、大人に一歩近づけたと思いました。
漢字を読み書きできるということは、
文脈からその漢字の意味も理解していくということです。
漢字の意味を理解するということは、知識が増えていくということです。
そしてそれが「自信」につながります。
特に社会人になってから、メールが主流の昨今。
読み書きスキルが高く「第三者へ伝える力」がある人は
非常に信頼を置かれ、周りと差がつきます。
漢字の知識を深めていくと、
読み書きができるという他にも副産物がたくさんありますので、
ぜひあなたもトライしてみてくださいね。
目指せ!漢字マスター!
最後までお読みいただきありがとうございました。