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認知症ケア専門士とは?受験資格や合格率、給料は?

あなたは最近「思い出したくても思い出せない」なんてことはありましたか?

 

「そんなのしょちゅうだよ」

 

「思い出せなかったことすら思い出せない」

 

それもそのはず、2021年9月、日本の65歳以上の高齢者人口は3,640万人

(国民全体の29.1%)に達しており、これに比例して認知症の患者数も

増え続けています。

なんと、内閣府の「平成29年版高齢者社会白書」によると、65歳以上の

認知症高齢者数が2060年には850万人になると予想されているのです。

 

今回はそんな認知症患者の救世主となる認知症ケア専門士について、

受験資格や合格率、給料についても考察していきます。ぜひ、最後まで

お付き合いくださいね。

 



 

認知症ケア専門士とは?

認知症になると記憶力や判断力が低下し日常生活が困難になります。

 

また本人も不安を感じて混乱した行動を起こしてしまいがちで、

介護する家族は振り回されてしまい大きなストレスを感じること

になります。

 

しかし、介護者が認知症の特徴をよく理解して対応することによって、

本人の精神を安定させ介護者の負担も減らすことができます。

 

そう、これからの日本は増加する認知症患者へのケアが非常に

大切な時代になるのです。

 

そんな世相を反映して認知症患者をケアするスペシャリストが誕生します。

 

その名も「認知症ケア専門士」です。

 

認知症ケア専門士は、認知症高齢者に対するケアの充実を目的に

2005年に創設された一般社団法人日本認知症ケア学会が主催

するメジャーな民間資格です。

 

認知症の症状は人により千差万別なため、行動や言動の変化また病気の

進み具合も一定ではありません。

 

そのため認知症高齢者との関わる方法として、これが正解だという

対応策はなく、認知症に対する基本知識と日々生活を共にして寄り

添ってきたことによる経験値が重要となるのです。

 

認知症ケア専門士は、認知症に対する正しい知識と技術を得ること

により、仕事そのものや人間関係の形成がよりスムーズに、より着実

にできるようになるまさに「認知症のスペシャリスト」と位置づけされて
います。

 

認知症ケア専門士になるメリットは?

介護・医療・福祉業界において認知症への対応は進んでいません。

 

このため、認知症への理解がある人は就職・転職時に有利で、職場

での評価も高くなっています。

 

また、認知症ケア専門士は更新が必要な資格であることから、

単位取得に必要な学会などへ参加することで常に “最先端の技術

や理論をもとに認知症ケアにあたること”ができます。

 



 

認知症ケア専門士になるための受験資格や受験方法は?

認知症ケア専門士になるための受験資格取得には条件として、
受験年の過去10年間の間に、認知症の方に関わる介護実務経験

が3年以上あることが必要となります。

 

介護施設以外での仕事でも認症高齢者と関りがあれば受験資格が

認められますが、ボランティアや学生の実習は除外されるので

注意しましょう。

 

受験するには、「受験の手引き(1,000円」を取り寄せ、必要書類

を揃えて郵送する流れとなります。

 

インターネット申し込みは受け付けられていないため、各書類を

集めるだけでも時間がかかります。

 

受験料は、1次試験(筆記試験)が12,000円で2次試験(論述と面接)

が8,000円です。

 

認知症ケア専門士試験の勉強方法と合格率は?

認知症ケア専門士認定試験に合格するには、どのような勉強を

すれば良いのでしょうか?

 

公式の「認知症ケア標準テキスト」があり、1次試験はこの

テキストに準じた内容が出題範囲となります。

 

認知症ケア専門士認定試験には過去問題集がありませんが、

情報をもとにして作成された問題がありますので、やはり

繰り返し問題集を解くのがいいでしょう。

 

独学では不安という場合は、認知症ケア学会が主催する

受験対策講座もあります。

 

ここでは模擬試験も受けられ講師による解説も行われます。

なお、1次試験は4分野から出題され各分野70%以上の正解で

合格となります。

 

この各分野の有効期限は5年間なので、5年以内であれば勉強を

分けて受験することもできます。

 

2次試験は、論述と面接です。

 

論述は、事前に届いた事例問題に意見をまとめ提出します。

面接は、6人が一つのグループとなり、スピーチとデスカッション

をします。

 

話すテーマは当日に提示されますが、課題に対する対処方法と

その理由など自分自身の考え方を示すことが大切です。

 

認知症ケア専門士認定試験の合格率は、例年50~60%位で

比較的難易度の高い資格となっています。

 

なお、試験に合格したら、認知症ケア専門士としての登録が

必要で、登録料は、15,000円となります。

 

認知症ケア専門士の給料は?試験合格後どんな仕事ができるの?

認知症ケア専門士の働き場所としては、病院やグループホームなどが

あります。

 

給料は会社によって変わりますが、おおよそ、16万~25万位が相場です。

認知症高齢者との関りを持てる専門技術者になりますので、給料に

資格手当を付加する会社は少なくありませんし、これからも増えていく

ことでしょう。

 

認知症ケア専門士は、民間資格ではありますが難易度が高く専門性も

あります。

 

その知識や技術を維持するために5年ごとの更新が必要となっています。

 

5年ごとに決められた単位数(30単位)を取らなければいけませんが、

申請すれば1年の延長は可能で、それでも単位を取れなければ資格を

失効してしまいます。

 

日本認知症ケア学会が認定する学術集会への参加や発表することで

取得できますが、ホームページによる受講でも単位取得が可能です。

 



 

認知症ケア専門士とは?受験資格や合格率、給料は? まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

認知症の高齢者が増え続ける現代社会において認知症ケア専門士は

脚光を浴びつつある資格となります。

 

ただ、認知症については日々様々な研究が進んでおり、知識もアップデート

されるため、資格取得後の継続的な勉強が必要となります。

 

企業によっては資格手当が付くことがありますし、認知症ケアの専門家

として、周囲から一目置かれることは間違いないでしょう。

 

あなたも認知症ケア専門士に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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