あなたは「夜高祭(よたかまつり)」をご存知ですか?
場所は富山県の西部に位置する砺波(となみ)市の出町地区。
古くから農民の町だったこともあり、初夏には「田祭り」が行われていました。
それが発展し、「夜高祭」として現在まで続いているのです。
約3カ月かけ手作りされた夜高行燈(よたかあんどん)が町を練り歩く光景は圧巻!
現在では夜高行燈を激しくぶつけ合う「喧嘩祭り」としても有名で、
夏の始まりを告げる風物詩にもなっています。
2006年には「とやまの文化財百選」に選定され、
文化的にも認められ始めた「夜高祭」。
今回はその歴史や日程、アクセス情報について見ていきたいと思います。
夜高祭の歴史とは?
「夜高祭」自体は富山県の西部を中心に各地で行われていますが、その起源は1652年。
現在の南砺(なんと)市福野にあたる地域で開町を行う際、
伊勢神宮からの分霊を迎えるため行燈を持って出迎えたのが祭の始まりと言われています。
今回紹介しているのは砺波地区で行われる様々な夜高祭のトリを飾る
「(砺波)夜高祭」ですが、これも福野から伝わったものです。
砺波地方は古くから農民の町として発展してきた背景があり、
砺波地方の夜高祭は「田祭り」として歴史を刻んできました。
現在まで6月上旬に開催されているのは、
砺波・南砺地方には
6月初旬の田植えが終わった時期に休息を取る「ヤスンゴト」(休んごと)
と言われる習慣があり、この時期にお祭りを行っていたことの名残です。
田楽や夜高行燈などは砺波地方各地で見ることができますが、
出町地区の夜高が町内に集る祭りという形式になったのは大正年代のことです。
第二次世界大戦中・戦後に資材や労力不足から中断したり、
お祭りとして廃れかけてしまったことがありますが、1967年に復活。
現在まで続いています。
昭和に入ると、夜高行燈の美しさを競う「行燈コンクール」も行われるようになり、
行燈の芸術としてのレベルも年々磨きがかかっています。
2017年には50回を迎え、本来の「田祭り」としての意味は薄まってこそいますが、
砺波地区の田植え後・初夏の風物詩として人々に親しまれています。
以下は2018年の様子です、何とも幻想的ですね!
夜高祭 2019年はいつ?
「夜高祭」は毎年6月の第二金曜日と土曜日に行われます。
ですから、今年2019年は6月7日と8日に行われます。
初日と二日目で見所が少し違うので、紹介したいと思います。
初日
最大の見所は本町大通りに大行燈が勢揃いするところです。
14基以上、東西300mにも及ぶ行燈の勢揃いを見ることができるのは
砺波夜高祭だけですよ。
19時から行燈の曳き回しが行われ、
その後審査員により優美さを競う行燈コンクールが行われます。
初日は行燈に損傷がなくきれいな状態のままです。
このため、
- 「綺麗な行燈の写真を撮りたい」
- 「勢揃いを見てみたい」
という方は初日に訪れることをお勧めします。
二日目
19時から砺波市の中心部で行燈の曳き回しが行われた後、
20時45分頃からクライマックスの「突き合わせ」が
- 北陸銀行砺波支店前
- 富山第一銀行砺波支店前
の2ヶ所で行われます。
各町の若頭による「ヨイヤサー!」という掛け声とともに
祭りの盛り上がりも最高潮に達します。
突き合わせの後は祭りの締めくくる手打ち式(「シャンシャン」)が行われ、
夜高祭は幕を閉じます。
静かな初日とはまるで逆の二日目。
喧嘩祭りが好きな方や、「祭りの動画を撮影したい」という方は
二日目が特におすすめです。
夜高祭へのアクセスは?
「夜高祭」の会場は「砺波市出町の市街地」です。
電車でお越しの場合
最寄り:JR城端線「砺波駅」(駅のすぐ北側のエリアで開催されます)
- 東京から
北陸新幹線~新高岡(約2時間10分)
- 大阪から
北陸本線~金沢~高岡(約3時間20分)
- 名古屋から
東海道本線・北陸本線~高岡(約3時間20分)
高岡、新高岡から砺波まで約20分です。
ただし、城端線は本数が少ないですし、
終電は22時台のため祭りのクライマックスを見ることはできません。
「最後まで楽しみたい」という方は砺波駅周辺に宿泊されるか、
高岡駅、富山駅、金沢駅からレンタカーを利用するのが良いでしょう。
車でお越しの場合
最寄り:北陸自動車道「砺波I.C.」(6分)
- 東京から
関越・北陸自動車道~砺波I.C.(約6時間)
- 大阪から
名神・北陸自動車道~砺波I.C.(約4時間)
- 名古屋から
名神・東海北陸自動車道~砺波I.C.(約3時間)
砺波駅周辺に有料・無料駐車場がありますのでご利用ください。
- 無料駐車場
- 砺波市立総合病院駐車場
- サンキュー駐車場
- イオンモール砺波
※砺波駅北口、砺波市出町アーケード街、本町通り周辺は夜間車両通行止めになります。お気を付けください。
夜高祭とは? おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は「夜高祭」について探ってきました。
絢爛豪華な夜高行燈に迫力満点の「突き合わせ」をはじめ、様々な魅力を持ったこのお祭り。
あなたも是非足を運んで、生でその魅力を感じてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。