今回の話は、特に会社員のあなたに気になる話題です。
「退職してくれない?希望退職扱いだけど」
と言われて、断る自信がありますか?
このコロナ禍で、会社側から「辞めてくれ」と言われるケースが増えているらしいです。
しかも「自分から辞めてくれ」とは、口調は穏やかですが、実際は穏やかではないですね。
そう、希望退職という言葉とは裏腹に、なかなか深刻なケースがあるようです。
今回は「希望退職」をそそのかされた時に断る方法と、その後どうなるか?を
事例からわかりやすくご紹介します!
「希望退職」を会社から勧められるのは、どんなケース?
まずは「希望退職」についての定義ですが、文字通り「自分から希望して退職する」です。
リストラに合った場合は、夢も希望もあったものではないな。
リストラで使われる代表的な退職手段が「早期退職制度」。
主に、会社が不景気になったなどで一定年齢以上の社員を対象に、
退職金を上乗せするから辞める人募集!を行う場合です。
この場合も、実は会社側から退職を促しているケースが圧倒的に多いです。
その他、どう考えても畑違いの部署に転属される「配置転換」、
はっきりと会社から「できれば辞めて欲しいんだよね~」と肩たたきされる「退職勧奨」も、
結局従業員側から辞めた扱いをされてしまうので「希望退職」です。
そうですね、あくまで会社側は穏便に「辞めて欲しいなー」というスタンスなので、
辞めずに居座ろうと思えば居座れます。
しかし、いざ居座ってみると、陰険ないじめや嫌がらせにあうのでは・・・?
もし居座ったらどうなるの?
では実際に退職を拒否したらその後どうなるか、事例を交えて解説します。
退職を拒否したらその後どうなる?事例からご紹介!
希望退職を勧められる場合、大抵は「早期退職制度」などが活用され、退職金が若干上積みされるなど、
通常辞めるよりは従業員に有利な条件を提示されることが多いです。
しかし中には、強引にリストラ(人員整理)を進めようとする企業もあります。
「窓際族→追い出し部屋→肩たたき」プラス「パワハラ・モラハラ」など・・・
そんな理不尽な目に合っているならなおのこと、簡単に辞めたくないですよね!
では実際に退職を拒否したらその後どうなるのでしょう?
基本的に企業というものは、本来簡単にリストラはできない仕組みになっています。
日本の法律では社員側がより手厚く守られており、
企業がいつでも自由に解雇できるものではないからです。
しかし企業としては希望退職の形を取りたいがあまりに、無茶な要求をすることもあるようで・・・
会社から提示した退職者に対する優遇措置の適用を巡って、裁判トラブルになるケースも多いようです。
実際あったケースとしては、以下の事例がありました。
例1:エーザイ事件 (東京地方裁判所令和元年9月5日判決)
希望退職者募集を公表する直前に退職届を出した人が優遇措置を自分にも適用することを求めて、
会社に対して約3,300万円の支払を求める訴訟を起こしました。
例2:朝日広告社事件(大阪高等裁判所平成11年4月27日判決)
希望退職者募集にあたり作成した早期退職者優遇規程の不備により、
会社が200万円の支払を命じられました。
また、既に「退職勧奨」で退職してしまったけれどやっぱり納得できない場合。
退職後でも「退職届の無効や取り消し」を主張し、認められるケースがあります。
自己都合退職でも以下のケースが認定されれば、退職届が無効になり復職できるかもしれません。
・脅迫されたケース(暴行含む)
・詐欺に当たるケース
「自己都合退職」から「会社都合退職」に変更させられれば、失業手当の受給などで有利になります。
このように、退職を拒否したからと言って必ずしも不利になる訳ではありません。
ただし、会社から執拗ないじめや嫌がらせを受け続けるようなことになったら、
無理ない範囲で証拠をしっかりとって、しかるべき機関に相談しましょう!
希望退職の断り方は?拒否したらその後どうなる?事例からご紹介 おわりに
いかがでしたでしょうか。
退職勧告を受けたからと言って、そのまま泣き寝入りする必要はありません。
しっかりと従業員の権利を主張して、次のステージへ気持ちよく旅立ちたいですね。
いずれにしても、自分が一番納得する方法を取るべきだな。
最後までお読みいただきありがとうございました。