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次亜塩素酸水とは?効果的な使い方や濃度をわかりやすくご紹介!

2019年12月から発生した新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、

マスクやアルコールなどの手指消毒液が全国的に不足し、大問題になりました。

 

そこでウイルス対策として出てきたのが「次亜塩素酸水」です。

 

今まで一般的にあまり知られていなかったものの、除菌、消臭に役立つとメディアで報じられ、

一躍有名になっていきました。

 

今回は、そんな次亜塩素酸水とは何か、効果的な使い方や濃度についてもわかりやすくご紹介していきます。

次亜塩素酸水とは?

「次亜塩素酸水」は、次亜塩素酸」を主成分とする、酸性の溶液です。

 

わかりやすく言うと、酸化作用により、菌やウイルスを破壊し、無毒化します。

 

アルコールよりも細菌、ウイルスを死滅させる範囲が広く、除菌力が強い点が特徴で、

消臭作用もあり、トイレやキッチンなどでも使用可能という優れものなのです。

 

さらに、10~80ppm(0.001~0.008%)というごくごく微量濃度で非常に強力な殺菌力を発揮する反面、

手刺激や人体毒性は低く、安全性が高くかつ強力に様々なウイルスや細菌を殺菌できるのです。

 

新型コロナウイルスの影響でアルコール除菌が品薄になった時期、

次亜塩素酸水が代替で使われるシーンをよく見かけることもありましたが、

その後、次亜塩素酸水は人体への影響が懸念され、

手指に直接つけての使用や噴霧(加湿器など)などには使わないように呼び掛けられています。

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは別物?

結論から言うと別物です。

 

一般家庭向けには、厚生労働省と経済産業省からカビキラーやキッチンハイタ―など、

次亜塩素酸ナトリウムを希釈して、消毒液として使用する方法が推奨されていますが、

次亜塩素酸水とは別のものです。

 

2つの違いを理解して、使い分けができるようにしましょう。

○次亜塩素酸水の特徴
【見た目】無色透明
【pH値】酸性~中性
【特徴】殺菌と消臭

○次亜塩素酸ナトリウム
【見た目】黄色っぽい
【pH値】アルカリ性
【特徴】殺菌と漂白
クエン酸、酢酸、塩酸など、酸性の水溶液に反応すると有毒な塩素ガスが発生するので、注意が必要です。紫外線で分解され、漂白や殺菌作用がなくなるのが特徴です。

次亜塩素酸水の効果的な使い方は?

とはいえ、次亜塩素酸水自体は、その除菌能力から、

以前より病院・介護施設・農場・食品工場などで使われています。

 

また、消臭効果も高いので、ペットがいる家庭・トイレのにおい対策・生ゴミの匂い対策に効果的です。

 

人体への影響が少ない上に、希釈しても除菌消臭作用は十分な「次亜塩素酸水」。

メリットばかりではありますが、長期保存ができず、すぐに分解して除菌消臭効果がなくなってしまうのがデメリットです。

 

また、「次亜塩素酸水」は対象物に触れると水に変化して、殺菌効力が失われる持続性の低さもあります。

次亜塩素酸水の使い方は?

メーカーの取扱説明書には、手指に直接つけての除菌や空気清浄器などで噴射できると書かれていますが、

現在は物への使用に限ることが推奨されています。

○机やドアノブの除菌

机やドアノブを除菌したい場合、表面が汚れてしまっていると次亜塩素酸水が汚れと反応して除菌力が低下してしまうので、

先に汚れを落としてから次亜塩素酸水で除菌をしましょう。

その際、次亜塩素酸水は全体にかかるようにたっぷりつかいましょう。

次亜塩素酸水の効果的な濃度は?

○濃度400ppm(0.04%)の次亜塩素酸水(電解酸性水):

対象となる菌を「滅菌(完全に全滅させる)」したい場合か、対象となる菌が有機物にまみれている場合です。

・ノロウイルス感染時の緊急除菌(吐瀉物や排泄物の処理時)
・風呂場のカビ取り
・トイレの便器内清掃

○濃度200ppm(0.02%)の次亜塩素酸水(電解酸性水):

・肉や魚を切った包丁やまな板、キッチン用付近の殺菌消毒
・台所のシンクや三角コーナーの殺菌消毒
・ゴミ箱の除菌または消臭
・エアコンの除菌・消臭

○濃度100ppm(0.01%)の次亜塩素酸水(電解酸性水):

濃度100ppmの次亜塩素酸水は、消臭スプレーとして利用をする際の目安濃度です。

「物」に対して使う場合には100ppm程度が目安になります。

・焼き肉パーティーをした後のカーテン消臭
・トイレ使用後の消臭
・タバコの臭いが気になる部屋の消臭
・枕やシーツ、寝室の消臭
・下駄箱や臭いが気になる靴の消臭
・自動車車内の消臭
・ペットのトイレや寝床の消臭

○濃度50ppm(0.005%)の次亜塩素酸水(電解酸性水):

濃度50ppmの次亜塩素酸水は、人の身体やペットに直接利用、機器を使って空間除菌をする場合に用いる濃度です。

子供や赤ちゃん、小さなペットなど、抵抗力の弱い対象の「物」を除菌する場合もこの程度の濃度が安全で、

健康に全く影響をもたらさずに使用したい場合の濃度の目安として考えるとよいでしょう。

・人の体やペットへの使用、噴霧器(加湿器)による空間除菌
・手洗い・うがい・口腔ケア用途
・キッズ用品、子供が遊ぶおもちゃの除菌
・ベビー用品、赤ちゃん用のほ乳瓶の除菌
・ペットのエサ容器の除菌
・噴霧器(加湿器)に入れた空間除菌消臭

今後は次亜塩素酸水を家庭でも使うようになる?

次亜塩素酸水はこれだけ高機能の除菌剤なのにも関わらず

なぜか一般家庭ではほとんど使われることがありません。

 

なぜなら、次亜塩素酸水には『重大な弱点』があり、一般家庭で流通するには色々と難しい側面があるのです。

・安定性が悪くて長期保存が出来ない

次亜塩素酸水は作ってから1ヶ月程度であれば作ったときの殺菌活性をだいたい保持できると思われますが、

次亜塩素酸はどれだけ密栓したとしても容器内に空気が入れば徐々に抜け出してしまいます。

 

そのため時間が経過するとどんどん濃度が低下していってしまい、殺菌活性を失ってしまいます。

・医薬部外品や医薬品にも使えないので「殺菌」表示ができない

「殺菌」の表示は医薬部外品や医薬品にしか認められないため

有効成分として登録されていない次亜塩素酸水ではこの表示が出来ません。

 

そのため、現在では次亜塩素酸水には『除菌』という表現しか許されていません。

次亜塩素酸水とは?効果的な使い方や濃度をわかりやすくご紹介! まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

除菌効果が高いこのような時期には魅力的な次亜塩素酸水ですが、

一般家庭が使うにはコストと使いやすさの面からみると使い勝手がいいとはいいがたいですね。

 

注目されているがためにネットでも数多くの商品が販売されていますが、

長期保存できない商品だと書かれていないことが多く、

以下のようなものを使うなら注意して少量ずつご利用されることをお勧めします。

 


 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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