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【注意】コロナに糖尿病の人が感染した場合に重症化するのか徹底解説

2019年12月に中国で発生し、世界的に感染拡大した新型コロナウィルス(以下、コロナ)。

いまだワクチンの接種や特効薬開発には至っておらず、

高齢者や基礎疾患を持つハイリスクグループとされる人たちにとって気が抜けない状況が続いています。

 

中でも糖尿病を持つ人はコロナに感染すると重症化する可能性が高いことが判明しており、

国民病とまで呼ばれる糖尿病を患っている人は戦々恐々としており、

今回は糖尿病とコロナの関連性について深堀りしていきたいと思います。



糖尿病とは?

まず糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンホルモンの不足や働きが十分でないために起こる病気で、

発症のメカニズムによって2種類に分けられています。

1型糖尿病:遺伝が関与され若い頃から発症する
2型糖尿病:肥満や飲酒など生活習慣が関わる(90%以上)

糖尿病があるとコロナ感染しやすい?

「血糖値が高い、尿に糖が出るから怖い」と思いがちですが、

糖尿病の怖さは、感染症など様々な合併症を引き起こすことです。

 

のどや気管支・肺は、常に外界に面しているので、ウイルスや細菌から暴露されやすい環境です。

通常は「細胞や粘膜のバリア、咳反射」で防御がされていますが、

糖尿病では、防御力が落ちているため、常にウィルス感染しやすい状態とも言えます。

 

米国疾病予防管理センター(CDC)によると、新型コロナを罹った肺炎患者のうち、

1/3から1/2が糖尿病や高血圧、心臓の病気などの基礎疾患をもっていました。

糖尿病を患っている人は患っていない人に比べて、約1.75倍も肺炎に罹りやすいという報告もあります。

日本で調査された糖尿病の合併症としての感染症は、

「肺炎(呼吸器感染症):41%、尿路感染症:24%、皮膚軟部組織感染症:17%」という順番でした。



糖尿病だとコロナ感染時に重症化しやすいの?

糖尿病は、血液中の糖(ブドウ糖)が多い高血糖の状態が続き、全身の血管が傷ついていく病気です。

また、糖尿病で高血糖の状態が続くと、白血球の働きが低下してしまいます。

 

白血球は、ウイルスや細菌などを攻撃し、私たちの体を守る免疫の働きを担っています。

そのため、糖尿病があると、コロナだけでなく、さまざまな感染症にかかりやすくなるのです。

また、手術をした場所の傷が治りにくく、感染症リスクも高くなります。

 

具体的には以下の悪循環が繰り返されることになります。

【1】血糖値が上がる
【2】免疫力が低下する(血糖値が高いと白血球の働きが低下して免疫力が低下する)
【3】重症化する(血液の巡りが悪くなり、酸素や栄養が行き渡らない)
【4】また血糖値が上がる

シックデイには特に注意!

糖尿病の方が体調を崩し、発熱や下痢・おう吐、食欲不振などが起こっているときのことを「シックデイ」といいます。

シックデイでは、ふだんと違い、血糖値が著しく上がることがあります。

 

1型糖尿病、インスリンで治療している方は、特に注意が必要で、

発熱がある場合、まずシックデイ対策を十分に行ってください。

シックデイの対策は?

シックデイの対策は以下5点が主です。

・安静と保温
・水分を十分にとる(脱水予防)
・食欲がなくても、できるだけ炭水化物をとる
・インスリンを自己判断で中止しない
・食事をとれない場合、のみ薬の量に注意する

事前にかかりつけの医師と詳細を詰めておくとよいでしょう。

糖尿病の治療をきちんと受けていますか?

日本における糖尿病の総患者数(医療機関で治療を受けている人)は329万人(平成29年)です。

糖尿病が強く疑われる人は約1000万人いるので、正しい治療を受けていない人が多数いるのが現状です。

 

糖尿病の初期は目立った自覚症状がないことが多く、気付かず放置されることが少なくありません。

糖尿病を早期発見するには?

健康診断の項目 血糖値とHbA1cの値をチェックしましょう!

健康診断や人間ドックなどの血液検査で、「血糖値とHbA1c」の2種類が糖尿病で大事な数値です。

 

血糖値は約8~9時間以上の絶食後の正常値が70~110mg/dl未満です。

HbA1c(%)は過去1~2か月間の平均した血糖値が良好であったか否かを測定します。

 

血糖コントロールの目標は下記のとおりです。

6.0未満<血糖正常化を目指す際の目標>
7.0未満<合併症予防のための目標>
8.0未満<治療強化が困難な際の目標>

糖尿病の人がコロナ感染しないために?

糖尿病の方がコロナ感染を防ぐ対策は一般の方と変わりませんが、

免疫力が弱っているため、麻雀や個室での大騒ぎする飲み会といった長時間の密を避けることが大切です。

マッサージや美容室といった密着する場所も避けておいた方が無難でしょう。

 

当然ですが、手をよく洗い、うがいをしたうえで、

不要不急の外出をできるだけ避けるなどを、心がけるようにしましょう。

糖尿病の人が受診や服薬で気をつけることは?

国立国際医療研究センター国際疾病センターでは

「糖尿病の人は、ふだんから血糖コントロールを良好に保つよう治療を行うことが重要です」

と発表しています。

 

通院して糖尿病を治療している場合、医療機関を訪れてコロナ感染するリスクを避けるため、

薬を長期処方して受診回数を減らすことがあります。

 

現在のところ、糖尿病の薬がコロナ発症に影響するという報告はありません。

家で過ごす時間が長くなっていませんか?

コロナの影響で外出が減り、運動しなくなる方が多いのですが、これは糖尿病にはよくありません。

家の中での運動や、人があまりいない時間帯の散歩など、できる範囲で体を動かすことを心がけてください。



【注意】コロナに糖尿病の人が感染した場合に重症化するのか徹底解説 おわりに

いかがでしたでしょうか。

 

糖尿病の既往がある人がコロナ感染した場合は、健康な人に比べて重症化しやすく、

特に、高齢の方、糖尿病の合併症がある方、血糖コントロールが不良な方などは、十分な注意が必要です。

 

最近では感染拡大による経済への影響から、様々な取り組みがなされ、人の行き来が増えていますが、

コロナへのワクチンがないのは変わりません。

 

糖尿病の人は、こんな時だからこそ、今まで以上に慎重な対策を徹底し、

感染しないように気を引き締めていきましょう。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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