あなたは「三春滝桜(みはるたきざくら)」という桜をご存知ですか?
福島県のほぼ真ん中に位置する田村郡三春町にあるこの一本の桜、
桜の名所が多い福島県の中でもとりわけ有名で、
毎年開花シーズンになると全国津々浦々から30万人を超える人々が
その絶景を一目見ようと詰め掛けるほどです。
- 岐阜県の「淡墨桜(うすずみざくら)」
- 山梨県の「神代桜(じんだいざくら)」
とともに「日本三大桜」の一つに数えられており、
名実ともに日本を代表する「三春滝桜」。
早速、見所や開花予定、アクセス情報を見ていくことにしましょう。
三春滝桜とは?
三春滝桜は推定の樹齢が1000年を超えるエドヒガン系のベニシダレザクラです。
エドヒガンは非常に長寿の種であり、
「日本三大桜」全てが樹齢1000年を超えるエドヒガンです。
三春滝桜は樹高12m、根回り11m、幹周り9.5m、
枝は東西にかけ22m、南北にかけ18mという破格のスケールを誇る巨木で
国の天然記念物にも指定されています。
毎年4月の中旬ごろになると広く分かれた枝から薄紅色の桜が
まるで滝の流れのように咲き誇ることが名前の由来となっており、
別で「三春の滝桜」、もしくは「滝桜」とも呼ばれることがあります。
江戸時代の後期、19世紀の前半に加茂季鷹(かものすえたか)という京都の歌人が
「陸奥にみちたるのみか四方八方にひびきわたれる滝桜花」と詠ったことによって
その名が江戸に知られるようになり、
三春藩主の御用木(ごようぼく)として保護され始めました。
1922年(大正11年)の10月12日に「日本三大桜」の他の2本の桜と共に
国の天然記念物に指定され、1990年(平成2年)には
「新日本名木100選」の名木ベスト10に選ばれました。
また、傍にある「さくらの公園」の2000本以上の桜と共に
「三春町のシダレザクラ」として「日本さくら名所100選」にも選ばれています。
四方に枝を広げ、地面に触れるほどに枝垂れた枝に紅色の可憐な花を無数に咲かせ、
その姿はまさに滝が流れ落ちるかのようである。
三春滝桜をモデルにした作品として、
橋本明治画伯による皇居宮殿の正殿東廊下の杉戸絵「櫻」や、
千住博画伯による赤坂サカス赤坂Bizタワーの壁画「四季樹木図」が知られています。
三春滝桜の見所は?
何といっても、その迫力溢れる一本の桜を是非ご覧ください。
もちろん満開のときこそ最も注目され、人気の時期になります。
しかし、咲き始めから葉桜になるまで、それぞれに三春滝桜の魅力は詰まっていますよ。
また、駐車場や遊歩道がしっかり整備されており、
三春滝桜の周辺にも古木の桜、枝垂れ桜があちこちに点在しているため
お花見の最高のスポットになります。
露店やおみやげ屋さんも揃っています。
開花時の夜には、ライトアップされた夜の三春滝桜を見ることができます。
厳かで妖艶。
青空の下で見るのとは違う、神々しいありさまを是非ご覧になってください。
※満開のシーズン、特に土日の昼間は非常に混雑いたします。お時間に融通が利くようでしたら、できるだけピークタイムを避けて行かれることをお勧めします。
三春滝桜の日程は?
例年ですと、4月上旬から咲き始め、満開は4月中旬、下旬にかけて散り始める
と言ったところです。
開花予報や三春滝桜のライブカメラでリアルタイムの開花情報を確認することができますので、ぜひご確認くださいね。
観覧は、6:00~18:00まで(ライトアップ期間中は20:30の入場まで)。
ライトアップは概ね、咲き始めの時期から満開の時期にかけての約10日間行われます。
※開花宣言の翌日から葉桜になるまでの期間は、「観桜料300円」(中学生以下無料)が必要になります。
三春滝桜へのアクセスは?
公共交通機関をご利用の場合
最寄りはJR磐越東線・「三春駅」(約8km)。
シーズンには三春駅発の有料シャトルバスが運行されます。(臨時バス「滝桜号」で約30分)
車でお越しの場合
磐越自動車道・「船引三春I.C.」から約3kmです。
船引三春ICは混雑が予想されるため、「郡山東I.C.」の利用が推奨されています。
なお、開花期には町内で交通規制があり、
また周辺の道路の渋滞が激しくなるので注意が必要です。
近くに850台止められる無料駐車場がございます。
ピーク時にはこちらも混雑しますので、時間に余裕をもってお越しください。
三春滝桜とは? おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は「日本三大桜」に数えられる「三春滝桜」について見てきました。
東北でも有数の花見スポットで、1000年近くにわたり人々の心を揺さぶってきた一本桜。
平成最後の春を締めくくるお花見に是非訪れてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。