あなたは「浜松祭り」を知っていますか?
場所は静岡県西部の浜松市。
毎年ゴールデンウィークの5月3日から5日にかけての3日間に開催されます。
通称は「凧」。
メインとなるのは昼間に行われる中田島砂丘での「凧揚げ合戦」と、
夜に市街地で行われる絢爛豪華な「御殿屋台引き回し」で、
神社仏閣の祭礼とは関係ない「都市祭り」として、
- 未来を担う子供誕生を祝う
- 伝統文化の継承
- 青少年の健全な育成を目指す
など市民が一体となって参加するお祭りです。
初日にはミスコンも開催されます。
また、旗揚げを鼓舞したり「練り」の場面においてラッパが欠かせないのも特徴の一つ。
祭り独特の節が盛大に鳴り響きます。
例年150万人程度が訪れる大規模なお祭り、「浜松祭り」。
今回はその歴史や見所、アクセス方法を見ていきましょう。
浜松祭りの歴史とは?
浜松の凧揚げの起こりは古く、これまでの定説では
今から約450年前の永禄年間(1558年~1569年)とされてきましたが、
近年は研究が進み寛政元年(1789年)ではないかとも言われています。
そして長男が生まれると端午の節句に祝い凧を揚げる「初凧」の風習は、
江戸時代中期以後に広まっていきました。
浜松の地は「遠州のからっ風」と呼ばれる北西の強い季節風が吹くため、
凧揚げには絶好の気候を持ち、
また東西の文化の合流地点だったことも重なり、
盛んに行われ伝統として根付いていったのです。
中心となったのは町民たち。
当時浜松藩には24か町の職人の町があり、
その中のいくつかが後の凧揚げの中心を担う町になったのです。
明治に入ると凧揚げはさらに活気を帯びてきます。
今では浜松祭りの中心行事となっている初凧・凧揚げ合戦が本格化したのは明治20年頃。
こうした中、各町ばらばらの場所で行っていた凧揚げを
一か所にまとめようとする声が浮上します。
そして大正8年、現在の和知山公園である和地山練兵場を凧揚げ合戦の会場として、
現在の浜松祭りで行われる「凧揚げ合戦」の元となる行事が始まりました。
その後戦争で中断したものの、戦後3年目の昭和23年に会場を一時的に中田島に移し、
城下町24か町を中心に、50か町余の参加を得て第1回凧揚げ合戦が盛大に開催されました。
昭和25年には”市民あげてのお祭りに”という思いから
内容、組織も充実させ、名称も「浜松まつり」と変更。
現在では170を超える町が参加し、
老若男女問わず楽しめる祭りとして今でも成長し続けています。
浜松祭りの見所は?
凧揚げ合戦
初子の誕生を祝う「初凧」が上がるのは5月3日。
巧みな糸さばきで揚がった初凧がゆらりゆらりと大空を舞う姿は圧巻です。
4日、5日は「糸切り合戦」が始まります。
各町が互いの凧糸を絡ませ、擦り合いながら相手の糸を断ち切る糸切り合戦は迫力満点。
最後まで残った凧の子供は、将来の大出世が約束されるという言い伝えもあります。
御殿屋台引き回し
各町それぞれに趣向を凝らした豪華な屋台が街中をゆっくりと移動し、
優雅で幻想的なその姿はお祭りを盛り上げます。
屋台の上では子どもたちによってお囃子が奏でられ、
各町独特のまつり囃子で御殿屋台に華を添えます。
ミスコン
5月3日の13時30分~16時に浜松市のイメージガールの最終選考会が行われ、
「ミス浜松グランプリ」と、「ミス浜松まつり」がそれぞれ選ばれます。
以下は2015年の様子です。とても盛り上がっていますね!
浜松祭りへのアクセスは?
凧揚げ合戦が行われる「中田島会場」へのアクセスを紹介します。
電車をご利用の場合
最寄りは「浜松駅」です。
駅から会場までシャトルバスが出ています。(大人片道280円)
車をご利用の場合
西日本側からお越しの場合、「浜松西I.C.」
東日本側からお越しの場合、「浜松I.C.」がそれぞれ最寄りです。
浜松駅と飯田公園臨時駐車場から中田島会場行きのシャトルバスが出ていますので、
駅前の駐車場か飯田公園臨時駐車場をご利用ください。
浜松I.C.~飯田公園臨時駐車場
浜松西I.C.~飯田公園臨時駐車場
中田島会場周辺(国道1号線以南)は交通規制となるので注意してください。
飯田公園臨時駐車場は約1200台駐車することができます。
解放されるのは8:00~16:00なので、御殿屋台を観覧される方は、
交通規制の範囲に十分ご注意のうえ、駅周辺駐車場をご利用ください。
浜松祭りとは? おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は「浜松祭り」について見てきました。
迫力満点の「凧揚げ合戦」、目を見張るほどの「御殿屋台引き回し」、
賑やかな「練り」、そして「ミスコン」まで
様々なイベントが市総出で行われ非常に盛り上がるお祭りです。
今年は是非足を運んで、生でその熱気を体感してみてください。
お読みいただきありがとうございました。