- 「手足口病」
- 「ヘルパンギーナ」
- 「プール熱」
は子どもの3大夏かぜと言われ、
お子さんのいるお家では耳慣れた感染症ですよね。
このうち、手足口病とヘルパンギーナは、症状や感染経路がとてもよく似ていますが、
この2つの感染症の違いを知っていますか?
当サイトでは以前、手足口病について特集させていただきましたが、
今回は気になる手足口病とヘルパンギーナの違いと感染経路や予防法をわかりやすくご紹介します。
手足口病とヘルパンギーナの違いは?
手足口病とヘルパンギーナは共通点がたくさんありますが、症状に違いがあります。
手足口病は手や足などに発疹が現れますが、
ヘルパンギーナの場合は、手や足に発疹は出ません。
ヘルパンギーナは口内にのみ発疹が発生します。
手足口病は37℃~38℃の熱で、発熱しない場合もありますが、
ヘルパンギーナは39℃~40℃の高熱が突然出ます。
そのため、高熱で「熱性けいれん」がおきることがあります。
手足口病とヘルパンギーナとの共通点は?
手足口病とヘルパンギーナには、共通点がたくさんあります。
- 夏の7月から9月頃(夏から秋口)にかけて流行する
- 初期症状としては、どちらものどに水疱ができる
- 発熱がある
- エンテロウイルス、コクサッキーウイルスが原因で発症する
- 原因となるウイルスの型は数種類あるため、何度もかかる可能性がある
- 特効薬はなく治療法はない
- かかるのはほとんどが子供で、5歳未満の小児が90%を占めるがまれに大人もかかり重症化する
手足口病、ヘルパンギーナにかかってしまった時の対処法
どちらも特効薬がないため、対処法は同じです。
口内炎に対して鎮痛薬で痛みを和らげたり、
粘膜保護剤の軟膏などが処方されることがあります。
のどに痛みがあるので、オレンジジュースなどのような刺激のあるものは避け、
のどごしの良い少し冷たい飲みものがおすすめです。
食べものは、刺激が少なくかまずに飲み込めるものにしましょう。
手足口病とヘルパンギーナで病院へかかる目安は?
急いでかかる必要はありませんが、
- 発熱が3日以上続く
- 頭痛や嘔吐がある
- 意識がもうろうとする
- 視線が合わない
- 水分がとれない
- ぐったりしている
- 呼吸が速い
などの症状がある場合は、他の病気の可能性もあるので早めに受診をしてください。
手足口病とヘルパンギーナの感染経路は?
手足口病とヘルパンギーナ、どちらも感染経路は同じです。
飛沫感染
ウイルスがせき、くしゃみなどにより、細かい唾液や気道分泌物につつまれて
空気中に飛び出し、約1mの範囲で人に感染させることです。
接触感染
- 皮膚や粘膜の直接的な接触
- 手すりやタオルなどのような物体の表面を介しての間接的な接触
などで病原体が付着することで感染したり、手が触れることで感染することもあります。
糞便感染
ウィルスは、回復後も
- 口(呼吸器)・・・1〜2週間
- 便・・・2〜4週間
にわたってウイルスが排泄されるので、
おむつなどの交換後に汚染された手指を介して感染が広がります。
ヘルパンギーナと手足口病の予防法は?
予防方法もどちらも同じです。
しっかり手洗い
感染症の予防の基本です。
手足口病は、特に便の中にウイルスが排泄される期間が長く、
症状がなくなったあとも、2~4週間程は感染する可能性があります。
排泄物の処理には十分注意をし、処理やトイレの後はよく手を洗いましょう。
マスク
咳や鼻水が出たらマスクをつけて、うつさないようにすることが大切です。
症状が和らいだ後も、1週間ほど咳やくしゃみの中にウィルスがいます。
手足口病とヘルパンギーナの登園や登校の目安は?
手足口病もヘルパンギーナも、明確な出席停止期間は設けられていません。
- 厚生労働省・・・「保育所における感染症対策ガイドライン」
- 文部科学省・・・「学校において予防すべき感染症の解説」
では、
- 発熱や口腔内の水疱・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれること
- 熱が下がってから1日以上経過していること
とかかれています。
ただし、ウイルスは症状がなくなったあとも、2~4週間程は便の中に排泄されています。
そのため、十分な手洗いと、感染中・感染後しばらくの間の排泄物は適切に処理をしましょう。
手足口病とヘルパンギーナの違い感染経路や予防法 まとめ
いかがでしたでしょうか。
寒い冬が終わり、穏やかな気候になってきた春を経て、油断していた矢先、
夏に体調を崩す人も多いではないでしょうか?
手足口病やヘルパンギーナのような夏風邪も、
暑さのために体力を消耗し、抵抗力・免疫力が低下することで
細菌やウイルスに感染しやすい状態に陥ってかかってしまいます。
今回は手足口病とヘルパンギーナの違いについて紹介しましたが、
症状の出かたの特徴であって、人によって出方が違う場合もあります。
例えば、
- 症状が何か月も長引く
- 食事がとれない日が続く
場合は脱水症状になることもあります。
「ただの風邪」と油断せず、早めに医師に診察してもらうことをお勧めします。
また、お子さんがかかった時に大人も感染し、お子さんより重症化してしまうこともあります。
油断せずに予防してくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。