最近よく「LGBT」という言葉を耳にしませんか?
なにかと英語や略語で表されることが多いので、スーッと流れてしまいがちですが、
「なんだろ?」と思っている方も多いのでは?
LGBTは、テレビでも頻繁に取り上げられるようになり、
町の中、もしかしたらあなたのすぐ隣にいる人もそうかもしれません。
今回はLGBTとは何か、種類や海外の国々での割合などを
わかりやすく解説していきますね。
LGBTとは?
人類は「男と女」という2つの性別しか認められない時代が長く続いていました。
でも、実際はどうでしょう?
それぞれの個性が一人一人違うように、
性の考え方や受け止め方も千差万別ではないでしょうか。
とはいえ、性別に関する多数決を取れば、
「男と女」のカテゴリは受け入れられるものの、
それ以外の区別を説明できる人は少数派だと思います。
人は自分と違うもの、理解できないものを排除する傾向があります。
大多数の人は少数派の人を排除し、差別し、理解してきませんでした。
そこで、1990年代に性的に少数派の人を主に4つに区別し、
差別的でない少数派の人々のコミュニティを「LGBT」という言葉で
世界に広げ、定着させていく動きが出てきています。
LGBTの種類は?
LGBTは男と女という身体的な性別に違和感を持つ
「性的マイノリティ」といわれる人たちを大まかに4つに分けた言葉です。
- L=レズビアン:自分の性別を女性と自認した上で、性対象は女性
- G=ゲイ:自分の性別を男性と自認した上で、性対象は男性
- B=バイセクシャル:生まれたままの自分の性別に違和感はなく、性対象は女性と男性
- T=トランスセクシャル:生まれたままの自分の性別に違和感を感じ、その逆の性別と自認、性対象はトランスセクシャルの場合重要な部分ではない
男と女の2つの性別を、4つに分けたからと言って、
すべての人が4つのうちどれかに当てはまるわけではありません。
「人の性別は男と女の2種類しかないはずだ」と思っている人に
少しでも理解してもらうために、
「大まかに」4つの種類に分けたという方が正しいかもしれません。
日本国内のLGBTの割合は?
LGBTは7.6%ほど存在すると言われているのを耳にします。
つまり、日本の人口が1億2000万人に対して、
単純計算で912万人がLGBTに当てはまることになります。
模感としては、
- 「13人に1人がLGBT」
- 「日本の左利き人口とほぼ一緒です」
- 「佐藤・鈴木・高橋・田中……と大体同じです」
と考えると結構多く自然な割合と感じるのではないでしょうか?
海外の国々でのLGBTの割合は?
海外では、レズビアン・ゲイ・バイの割合で出しているので、
ここではT(トランスジェンダー)を省いて比較していきたいと思います。
アメリカ・・・3.8%
カリフォルニア大学の調査によると、
レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルの割合は3.8%とのことです。
人口が3億2310万人で生産年齢人口が約2億3800万人だとすると、
大体908万人くらいのレズビアン・ゲイ・バイセクシュアルがいることになります。
オーストラリア・・・3.4%
2014年の調査で、18万人のオーストラリア人を対象に
「自らを同性愛者だと思うか?」という質問に対して、
賛成した人が3.4%いることがわかりました。
約2,413万人の総人口中、約1,550万人が生産年齢人口なので、
52万7,000人がLGBの数という見積です。
イギリス・・・2%
2016年のONSの16歳以上を対象にした調査によると、
2%が自らをレズビアン・ゲイ・バイセクシュアルに該当すると答えました。
約6,564万人の総人口中、およそ4,190万人が生産年齢人口に当てはまるので、
約84万人がLGBということになります。
フランス・・・7%
18~69歳の7,000人を対象とした2014年の調査で、
レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルの人が7%いることが明らかになりました。
約6,690万人の総人口中、約4185万人が生産年齢人口に当てはまるので、
約293万の人がLGBに該当することになります。
調査の方法も人数もばらばらなので、同じ条件で横串にして比べることは難しいうえ、
全ての被対象者が自らの性をオープンに語っているわけではありません。
このため、実際の割合はもっと多い数になると言われております。
LGBTとは?種類や海外の国々での割合などをわかりやすく解説します おわりに
「私はLGBTです」と言われると、少し構えてしまうかもしれません。
でも、血液型に置き換えてみたらどうでしょう?
B型・A型・AB型・O型の4種類にわけられますよね。
でも、同じ血液型だからといって同じ性格、同じ顔ですか?
血液型と同じで、LGBTもあくまで基本ベースの表現です。
LGBTの枠に入る人でも、血液型が分からない人がいるのと同じで、
自分の性別・性思考が分からないという方もいます。
だからといって決して精神疾患などではありません。
あくまで単なる個性と捉えて良いのです。
最近では、LGBTという使い方すらも、果たして正しいのか議論になっています。
LGBTのどこにも当てはまらないという方たちを、LGBTの後に付け足したらどうか
それなら一体どんな呼び方が適切なのか。
など話は尽きません。
いずれにしても、多くの人が多様性を理解し、
皆が自然にカテゴライズして呼び合える日が来ることを願います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。