あなたは「離婚式」についてご存知でしょうか。
ここ数年でよく耳にするようになったこの言葉。
簡単に説明すると、
- これから離婚する予定の夫婦
- すでに離婚された夫婦
などが家族や友人たちの前で再出発の誓いをする式です。
二人にとってはスッキリすると思うけど、正直良いイメージはないですよね。
結婚式なら祝福できるけど、離婚式はこれでお別れするかと思うと、
呼ばれた側としては悲しいというか寂しい気持ちになります。
世間一般では「離婚」は悪いイメージがあるので、
そのイメージを払拭するために作られたとも言われてます。
でも少し冷静に考えてみてください。
そもそも離婚式までの過程を話し合えっていける夫婦とは、
ドラマとかでみる泥沼のイメージはなく、
心から嫌いになって別れているとは思えないですよね。
そう、お互いのために、ここから再スタートする、むしろ前向きな側面が多いのです。
長い人生これから何があるかわかりません。
今は円満夫婦でも、やがて離婚をしたくなるときがくるかもしれません。
または、離婚式に呼ばれる可能性だってあります。
けど、離婚式という名前だけ知ってて、
- 実際は何をするのか?
- 呼ばれたらご祝儀はいくら払うのか?
- 服装は?
など、いろいろ知っておく事で後ろ向きな先入観なく対応できるはず。
今回は、そんな離婚式についてお話させていただきます。
離婚式の歴史
離婚式は昭和の時代には存在しておらず、
2009年頃から行われるようになった背景があります。
そして日本では少子化が進み、結婚も昭和の時代と違って晩婚化してます。
それに加えて現在も国内では「3人に1人が離婚」すると言われている状況で、
厚生労働省の2017年人口動態統計の年間推計では、
離婚件数21万2000組、離婚率 1.70 と計上されており、
これはもう緊急事態宣言が出されるレベルではないでしょうか。
若いうちに結婚し、子供を産み、夫婦そろって最後まで共にする人たちは減っており、
結婚しても、すぐ離婚を繰り返すような夫婦も今では不思議ではありません。
何より、熟年離婚も増えてきてます。
そう、昔より「気軽に」離婚することができるようになったんです。
それもあって、50代以上の人たちも考えが変わり、
自分のたった一回の人生のために、
歯を食いしばって我慢してまで結婚生活を続ける必要はなく、
前向きな離婚もあるという考えが浸透しつつあります。
離婚に対しての認識が変わり、第二のスタートを象徴する儀式として
「離婚式」を行うようになったんでしょう。
離婚式の準備は?
「離婚式をやりましよう」とはいっても、
何から始めればいいのかわからないのは当然のこと。
じつは「離婚式プランナー」がいるんです。
きちんと離婚式をサポートしてくれるので、プランナーにお願いするのもひとつです。
最初にすることは招待状です。
二人が呼びたい親族や友人などに、離婚式の招待状を送付します。
注意なのが、離婚式に対して悪いイメージを持ってる方もいます。
そうなると、欠席する可能性大です。
それは仕方ありません。
人それぞれの考えがあるので、全員が出席してくれると思わないこと。
あと、離婚式の費用ですが、
式を挙げる会場によって様々な料金になりますが、
相場は55,000~200,000円と見ておきましょう。
結婚式と同様、引き出物も用意すること。
離婚式での引き出物は、箸が一般的だそうです。
離婚式の流れ、結婚指輪はどうなる?
では、離婚式の基本的な流れを説明しておきます。
最初に、離婚式を挙げる旧郎・旧婦の二人が入場。
そして、裂人(さこうど)がスピーチをします。
裂人ってなんだか大きな刀を持ってそうなイメージですが、
二人の共通の友人が二人の仲を裂く人を務めることから、裂人と言われるそうです。
その後も共通の友人や、それぞれの友人たちがスピーチをします。
離婚届を出す前なら、ここで離婚届に署名・捺印をします。
次に、二人の最後の共同作業として、
ハンマーで豪快に結婚指輪を叩き割る作業が行われます。
最後に、旧郎・旧婦の両家に分かれてパイを投げ合います。
白いパイ生地を顔に当てることで、純真な状態へリセットする意味があるそうです。
当然ですが「よくもうちの子を!」と剛速球を叩きつけるのは御法度です。
大まかな流れは上記の通りですが、
いくつか気になるところを掘り下げていってみましょう。
ハンマーで結婚指輪を叩き割っていいのか?
大金で指輪を購入した夫は複雑な表情だと思いますが、
未練を断ち切るための儀式となります。
そして、叩き割られた指輪はその後どうなるか気になりますよね。
実際、持ち帰る人はほとんどいないそうで、預かってほしいと言う方が大半だそうです。
その場合、離婚ガエルというマスコットのお腹に結婚指輪を納めるそうです。
離婚式の服装は何を着たらいいのか?
あなたが離婚式を執り行う旧郎・旧婦だった場合、
フォーマルな格好が好ましいと思います。
そして、あなたが離婚式に呼ばれた側であった場合、
参列者の服装はそれぞれだそうです。
結婚式同様、晴れ着の方もいるし、逆に喪服の方もいるそうです。
その人がどう思うかで服装も変わるということでしょう。
ただ、パーカーにスニーカーといった格好は控えた方が無難でしょうが、
前述のパイの投げ合いの際に汚れても怒りがわかない服装にしておくのがよいでしょう。
離婚式にご祝儀はいるのか?
まず、離婚式ではご祝儀を「ご終儀」と呼ぶそうです。
一般的な相場は、3,000~5,000円です。
結婚式で使うご祝儀袋に入れて渡す人が多いそうです。
結婚式などで使うご祝儀袋に入れてもってこられる方が多いです。
離婚式とは?指輪をハンマーで粉砕する?呼ばれたらご祝儀はいくら? おわりに
いかがでしたでしょうか。
離婚式について色々お話をさせていただきましたが、
離婚に対して悪いイメージしかなかった人は、
「ああ、そういう前向きな儀式なのか」
と、少しポジティブな側面に触れることができたのではないでしょうか。
「離婚弁護士が最も儲かる」なんて揶揄されるほど、
いつの時代も夫婦関係は非常に繊細で、今後も離婚が減ることはないと思います。
でも、それぞれが納得して決めた答えが離婚なら、一つの選択として支持すべきですよね。
みんなの前で宣言することで、次に進みやすいし、何より隠す必要がありませんよね。
そんなご夫婦や周囲の気持ちに整理をつけるために
離婚式は新しい形なのかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。