あなたは「おしろい祭り」を、ご覧になったことはありますか?
「おしろい祭り」は、福岡県朝倉市の大山祇(おおやまづみ)神社で、
毎年12月2日に行われます。
それは、参加者たちの顔面が真っ白になってしまう、ユニークな神事です!
また、「杷木(はき)三大奇祭」のひとつでもあり、珍しい奇祭です。
そんな「おしろい祭り」とは、どのようなお祭りなのでしょうか?
今回はその由来や歴史、2021年の日程とアクセスを詳しく見ていきましょう!
「おしろい祭り」とは?
「おしろい祭り」の由来
「おしろい祭り」は、どのようにして行われるようになったのでしょうか。
古い伝説によると、大山祇神社は「女の神様」といわれており、
その「女の神様」が白くお化粧をすることを、
「おしろいをぬる」と表現したことが、「おしろい祭り」の由来とされています。
「おしろい祭り」とは?
「おしろい祭り」は、白い液体「おしろい」を顔に塗りたくり、
その付き具合で来年の「作柄」を占う伝統行事です。
はじめに、参加者たちで直会(なおらい)と呼ばれる宴会を開きます。
そのご飯の内容は、
- 押し寿司
- なます
- 豆
- お吸い物
などです。
中でも押し寿司は、3合のお米が押し固められており、かなりのボリューム!
また、参加者と見物客全員に甘酒もふるまわれます。
12月と寒い時期ですので、じーんと暖かく体にしみわたる甘酒はありがたいですね!
残ってしまったものは、わらに包んで担いで持ち帰ります。
参加者たちに、ほどよく酔いが回ってきたところで、顔面に「おしろい」が塗りたくられます。
こう聞くと、なんだか怪しいイベントですよね。
でもご安心ください!
「おしろい」の正体は、粉末にした新米を、お水で溶かしたものです。
その見た目は、トロトロしたおモチのようで、
食べたりしても、塗りたくっても、なんら健康的問題はありません!
そのおしろいが顔面に付くほど、来年は豊作といわれています。
ちなみに見物客もお願いすれば、少しですがおしろいを塗ってくれるようです。
ひと段落したら、
『おしろいを洗い落としてから帰ろうかな。』となるかもしれませんが、
それはNG!
「おしろい祭り」には、家に帰るまで、おしろいを洗い落としてはいけない
というルールがあるんです!
家に帰ったあとは、洗い落としたおしろいを、
牛や馬などの家畜のエサにまぜて飲ませると、「無病息災」のご利益があるとされます。
また、おしろいを火の中に入れると「火事」に見舞われるという、
恐ろしい言い伝えもありますので、火にはご注意くださいね。
「おしろい祭り」は、こうして来年の
- 五穀豊穣
- 無病息災
を願う、全国的にも珍しい奇祭とされています。
以下2019年の様子ですが、おしろいを塗る側も、塗られる側も、
非常に楽しそうに参加している様子が伝わるかと思いますので、ぜひ、ご覧くださいね。
「おしろい祭り」の歴史は?
「おしろい祭り」は、300年以上の歴史があることでも有名です。
その根拠を次にまとめました。
- 1703年に発行された「筑前国続風土記」に、大山村のことが記されていた。
- 1798年に発行された「筑前国続風土記附録」に、おしろい祭りについて「この神事古よりの習わしなりとそ」と記されている。
以上のことから300年以上つづく、由緒ある神事だと分かります。
「おしろい祭り」の日程は?
それでは、おしろい祭りの2021年の日程をご紹介します。
おしろい祭りは毎年12月2日と決まっており、2021年も例外ではありません。
2021年の日程は次の通りです。
14:00~ 「おしろい祭り」
「直会」など、さまざまな行事がありますが、長くても3時間ほどで終わると思われます。
来場者は毎年400人ほどだそうです。
知る人ぞ知るといった感じでいいですね!
「おしろい祭り」へのアクセスは?駐車場は?
最後に、おしろい祭りへ向かう際のアクセスと駐車場をご紹介します。
駐車場は?
大山祇神社とその周辺に駐車場はありません。
向かう場合は、すこし遠くに駐車して、
徒歩か公共交通機関を使って会場にむかいましょう。
車で「大山祇神社」へ行く方法は?
「大分自動車道 杷木インターチェンジ」から、車で約16分ほどかかります。
【福岡】おしろい祭りとは?歴史や2021の日程、アクセスをご紹介 おわりに
「おしろい祭り」、いかがでしたでしょうか。
大山祇神社は、毎年参拝しておしろいを塗ると、
肌がモチモチになり、長寿になるともいわれています。
また、おしろいを洗い落としたものを家畜のえさにすることで、
「無病息災」に恵まれるとのことですが、
『いや、うちに家畜なんていないよ!どうしたらいいの?』と疑問に思われたあなた。
普通に処分していただいて大丈夫ですよ!
どうしても心配な方は、会場で宮司に直接聞いてみると良いかもしれませんね。
「おしろい祭り」、この機会にぜひ、あなたの目でお確かめください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。