あなたは、「ひきこもり」をご存じですか?
近年、ひきこもりが東アジアを中心に世界で増えつつあり、ひきこもり
になっていく背景にも注目が集まっています。
今回は、「ひきこもり」の意味や原因、不登校との違いをご紹介します
ので、詳しく見ていきましょう!
厚生労働省が定める「ひきこもり」の定義とは?
うむ、厚生労働省は「ひきこもり」のことを、「様々な要因の結果として、社会的参加を回避し、原則的には6か月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態」
と定めおるぞい。(出典:H25厚生労働省「ひきこもり関連施策」)
「ひきこもり」は、不登校と同じく単一の疾患や障害の概念ではなく、
様々な要因が背景にあり生じる問題です。
数年ごとに調査が行われ、分類分けをして調査報告を行い、ひきこもりの定義を
「広義のひきこもり群」として、以下の4つの質問をします。
・「趣味の用事のときだけ外出しますか?」
・「近所のコンビニなどには出かけますか?」
・「自室からは出ますが、家からは出ませんか?」
・「自室からほとんど出ませんか?」
この質問に対して、普段は家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけ
外出する人を、「準ひきこもり群」と定めています。
そして普段は家にいるが、近所のコンビニなどには出かける、自室からは出るが
家からは出ない、または自室からもほとんど出ない人を、「狭義のひきこもり群」
と分類分けされました。
「ひきこもり」の原因は?
「ひきこもり」になる原因は様々です。
たとえば、若年層では、いじめ、成績の低下、受験の失敗などが挙げられ
ますが、きっかけとなる原因がはっきりしないケースも少なくありません。
もともとの性格が内向的、非社交的だったり、「手のかからない子」として
育ってきた子どもが、ひきこもりになることもあります。
しかしそれらの性格も、必ずしも決定的な原因ではありません。
どのような家庭のどのような子どもも、「ひきこもり」になり得ると言われて
います。
そのため、親が「自分の子育ての仕方が悪かったのではないか」などと、悔やむ
必要はないのです。
(出典:H23内閣府「ひきこもり支援者読本」)
■「ひきこもり」になり得る病気・障害は?
・「統合失調症」
「統合失調症」は、誰かに嫌がらせを受けている、だまされている、
見張られているなどの被害妄想の症状があります。
そうした症状のため、「部屋にひきこもり、社会参加をしない」という
選択をしている場合があります。
10代後半〜30代半ばの間に発生するため、この年代のひきこもりは、
統合失調症が原因である可能性があります。
・「分離不安症」
「分離不安症」は、愛着のある人から離れることに極度の不安を抱く障害です。
家から離れて、学校や職場へ出かけることに不安を感じるため、社会的参加に
持続的な抵抗や拒否が見受けられます。
・「選択制緘黙」
「選択性緘黙(せいんたくせいかんもく)」は、家庭などでは話しているにも
関わらず、特定の社会的状況(学校や職場など)において、話すことができない
障害です。
小児期に発症が多く、治療されなければ持続する傾向もあります。
また、男性よりも女性に多いと言われています。
・「双極性障害(気分障害)」
「双極性障害」は、うつ病と軽躁病が見受けられる障害です。
調子の良いとき・悪いときがあり、発症は18歳が多いと言われて
います。
「抑うつ状態」の際に、ひきこもりになる可能性が高いです。
「ひきこもり」と「不登校」との違いは?
では、ひきこもりと不登校の違いはなんでしょうか。
■「登校・出社の日数」
「不登校」は、「年間30日以上登校していない児童生徒であること」が
定義されています。
不登校に対して「ひきこもり」は、「6ヶ月以上学校や会社に行っていない
状態」を指すため、ひきこもりの条件を満たすには、かなりの日数が必要です。
■「社会参加の有無」
「ひきこもり」は家族以外との交流をほとんど持たず、コンビニに出たり、
趣味の用事で出かけたりするくらいで、人との交流をほとんど持ちません。
家族とさえ交流を持たないこともあります。
ひきこもりに対して「不登校」は、必ずしも家や部屋から出ないわけではなく、
学校に行かないだけで、友達と遊びに行く、習い事に通うなど、学校以外の
社会参加があっても不登校の対象です。
ひきこもりとは?原因や不登校との違いについてご紹介します! おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は、「ひきこもり」の意味や原因、不登校との違いをご紹介しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。