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ルサンチマンとは、意味やシャーデンフロイデとの違いについて考察

あなたは『ルサンチマン』という言葉を耳にしたことがありますか?

 

なんだか美味しそうな響きですよね。

 

ルサンチマンとは簡単にいうと、

「強い人に対して弱い人が日頃から仕返ししたいと思う心」

なんです。

 

誰もが持っていますよね。

 

一方で、不幸に対して喜んでしまう心を表す『シャーデンフロイデ』(※)

いう言葉もあり、その違いについて話題に上がる興味深いトピックなんです。

 

(※)当サイトで『シャーデンフロイデとは?人の不幸は密の味なのはサイコパス?普通?』という記事でご紹介していますのでご興味のある方は是非お読みいただけますと幸いです。)

 

今回はそんな『ルサンチマン』の意味や語源を中心に『シャーデンフロイデ』

の違いについても考察していきます。

 

ぜひ、最後までお付き合いくださいね。

 

ルサンチマンの意味とは?

ルサンチマンはフランス語で、語源は

『長い間に渡ってのわだかまりの感情や腹立ち』という

デンマークの哲学者の哲学上の概念として表現されていました。

 

その後、ニーチェという哲学者がルサンチマンについて強者に対する

弱者の妬みや恨みの感情であると解釈して広く世に伝えていきます。

 

ニーチェのいた当時、ローマ人から迫害されていたユダヤ人は、ローマ人

に対して、恨み、妬んだとされており、まさに弱者が強者に不満を持って

いても行動に移すことができない憤りを感じていたのです。

 

弱者であったユダヤ人は自分達の考えを肯定するため、強者であるローマ人は

強者というだけで悪い人、弱者であるユダヤ人は貧しく不幸だけど、だからこそ

心は幸せである、という、ねじ曲がった価値を称える思想が生まれます。

 

この考えが後に『貧しき者こそ幸いなり』という言葉で表現され、禁欲主義などの

キリスト教の教えにつながっているとも言われています。

 

ニーチェはこの優れている事と劣っている事の逆転した錯覚こそがルサンチマンで

あると世に唱えたのです。

 

では、ルサンチマンはキリスト教信者や、ユダヤ人の先祖をもつ人々だけの感情

なのでしょうか?

 

いいえ、誰もが虐げられたときに自然と湧き上がってくる感情といえるのです。

 

ルサンチマンが発揮されるのは?

例えば、あなたが誰かに殴られたとしましょう。

 

殴り返すことができれば憎しみを抱えることはないですが、殴り返せないような

事情があった場合、それが恨みや復讐心として湧き上がってくるのです。

 

現代でも下請け会社が発注元に酷い扱いを受けるけど、家族の為に何も言い返せない

なんて状況は多々あると思います。

 

そんなあなたがルサンチマンの状況に陥った際の解消方法を3つご紹介します。

 

あなたは以下4タイプのルサンチマンにあてはまるでしょうか?

 

【その1】外へ憎しみのエネルギーを向ける人。

【その2】自虐という形で自分自身に向ける人。

【その3】不幸にあった自分に価値があるとし、この価値がわからないものは逆に

不幸なのだという思い込みの思考に転じる人。

【その3】をわかりやすく例を交えて説明すると、自分は貧乏で今後も貧乏生活が

続くだろうとなった時、

 

お金持ちは忙しく、周りはお金目当てに寄ってきてきっと心が疲弊しているに

違いないと決めつけます。

そして、不幸な者こそ心が豊かなのだと想像上で思い込み、自分が優位に立とう

としてルサンチマンを解消させるのです。

 

圧力の度合いにもよりますが、たいていは【その3】の自分を慰めるような思考回路

で収めようと努力する傾向があります。

 

この【その3】がニーチェの唱えるルサンチマンの解釈だと言えるでしょう。

 

ルサンチマンとシャーデンフロイデの違いは?

ここまでルサンチマンの説明をしてきましたが、勘の良い方はシャーデンフロイデ

との違いは少しずつ見えてきたのではないでしょうか。

 

違いの総括をすると、シャーデンフロイデが起こる心理状況は、まず批判対象者の

落ち度によってできた不幸であることとその不幸は深刻で重い不幸ではないことが

あげられます。

 

シャーデンフロイデの対象は、自分とは無関係な人であること、彼らが名声、権威や

資産など少し失うくらいの被害で終わるものであるため、シャーデンフロイデが起こる

状況は他人と共有して笑って批判できる程度のものであることが前提となります。

 

つまり、ワイドショーで不倫がバレた芸能人の不幸を遠目から楽しんでいると言うのが

シャーデンフロイデなのです。

 

一方、ルサンチマンは前述の通り、自分自身が強者から虐げられた弱者の復讐心や恨み、

妬みの気持ちで、ルサンチマンは自分を守るために生まれた感情だと言えます。

 

比較すればシャーデンフロイデとは似てはいるものの異なる感情なのがわかります。

 

ルサンチマンとは、意味やシャーデンフロイデとの違いについて考察 おわりに

いかがでしたでしょうか?

 

ルサンチマンとシャーデンフロイデは、深く掘り下げていくと違いが分かってきて、

似て非なる言葉ですよね。

 

ただ、ルサンチマンとシャーデンフロイデの共通点としては、誰もが持っている

自然な感情であることでしょう。

 

それでも違いと湧き上がってくる法則を知っているだけで、自分の気持ちのあり方を

客観的に捉えて、負の感情に支配されないワンランク上の会話ができること間違い

なしです。

 

あなたが世の中に不満を持っていることがあればそれはルサンチマンなのか考えて

みてもいいかもしれませんね。

 

なんだかもやもやイライラする自分が抱えている負の感情が、シャーデンフロイデ

なのかルサンチマンなのか、理解できれば自分の心をよりコントロールできる術と

なりうる事でしょう。

 

そして、もし友人や同僚が色々な負の感情を絡めた愚痴を言ってきたら、ここぞと

ばかりにルサンチマンとシャーデンフロイデの説明をして「なるほど」と唸らせて

みてください。(やり過ぎは禁物ですが)

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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