あなたは「熊谷桜堤(くまがやさくらつつみ)の桜」をご覧になったことがありますか?
場所は埼玉県の熊谷市。
荒川大橋付近からその下流にかけ、荒川の左岸堤防に沿って
約2kmの区間に連なって植えられた桜並木の観光名所です。
毎年春になると約500本ものソメイヨシノが満開に咲き誇り、
シーズン中には「熊谷さくら祭」も開催され、
花見をしようと県内外から多くの人が訪れます。
1990年(平成2年)には日本さくら名所100選にも選ばれました。
今回はそんな名所として名高い「熊谷桜堤の桜」について、
その見所や日程、アクセス情報などを詳しく見ていきたいと思います。
熊谷桜堤の桜とは?
「熊谷桜堤」が桜の名所として認知され、有名になり始めたのは江戸時代頃のことです。
枯れてしまったり焼失したりと、衰退してしまう時期もあったとされていますが、
新たな植樹や堤防の改修などにより現在までアップデートされ、
名所としての地位を確立し続けてきました。
年代を追ってその歴史を見ていきましょう。
- 1580年頃、現在の「熊谷桜堤」とは違う現在の熊谷駅へもっと近い場所に「熊谷堤」が築かれ、その後桜が植えられた。
- 明治時代に入って、一度枯れてしまう。
- 1886年(明治19年)より植樹を開始し再興、1910年(明治43年)には900本以上に達する。
- 1923年(大正12年)に内務省から名勝の指定を受けたり、東京からの花見客向けの臨時列車が運転されるなど盛り上がりを見せる。
- しかし、1925年(大正14年)に大火事の被害で大半が焼失してしまう。
- 1952年(昭和27年)、現在の熊谷桜堤が生まれる。荒川改修に伴った事業で、熊谷堤の新築と桜の植樹が行われた。
旧熊谷堤の一部は「万平公園」として現在も残されていますし、
東端には「名勝熊谷堤」の石碑が置かれています。
近年では岸辺に菜の花も植えられ、
桜のピンクと菜の花の黄色のコントラストも注目のポイントです。
最寄りの熊谷駅から徒歩5分というアクセスの良さも好評で、
関東でも有数の「日帰りで行ける」お花見スポットに数えられています。
また、熊谷桜堤にある桜の木のうちの1本は、
熊谷地方気象台における桜開花の標本となる木と定められています。
熊谷桜堤の桜の見所は?
熊谷桜堤のソメイヨシノは一本一本の桜の木が大きく、花びらの密集度も高いです。
2kmの中に約500本。
- ピンクの桜
- 黄色の菜の花
- 青空
の3色のコントラストが織りなす、スケールの大きい絶景を見ることができます。
※開花情報は熊谷市の公式ツイッターで更新されますので是非チェックしてみてください。
花見をする場合は、菜の花畑の中でシートを広げることができます。
横にも上にも、これほどの花に囲まれながら花見ができるスポットは非常にまれです。
同シーズン中は、並行して「熊谷さくら祭」が行われます。
これは、熊谷桜堤の桜を楽しむために市を挙げて行われるお祭りです。
時期は3月下旬から4月上旬頃にかけた1週間程度です。
昼間には、地元のよさこい演舞などが行われますし、
50件近くの数多くの屋台が出店し、舌鼓を打つこともできます。
18時から21時までは桜のライトアップが行われます。
肌寒くなることが予想されるので、防寒を忘れないようにしてくださいね。
現在「万平公園」となっている
旧熊谷堤の一部約200mほどの場所にも未だに見事な桜並木があります。
旧熊谷堤時代から残る老木もあり、一見に値しますよ。
熊谷桜堤の桜の日程は?
例年、桜の見頃は3月下旬~4月上旬となっています。
「熊谷さくら祭」も満開の時期に合わせて開催されます。
熊谷桜堤の桜へのアクセスは?
公共交通機関をご利用の場合
JR上越新幹線・JR高崎線・秩父鉄道秩父本線「熊谷駅」南口より、徒歩5分です。
もしくは、
- 国際十王バス・榎町停留所からすぐ(荒川大橋)。
- 熊谷市ゆうゆうバス直実号・河原町2丁目停留所より、徒歩2分。
車をご利用の場合
関越自動車道「東松山I.C.」から約30分です。
また、「熊谷さくら祭」の期間中は東側の土手に位置する河川敷地に
約250台分の無料の臨時駐車場が用意されます。
熊谷桜堤の桜とは? おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回は「熊谷桜堤の桜」について探ってきました。
東京にはこれほどの桜が一斉に咲いている場所はありませんが、
熊谷桜堤は都心からでも電車で約1時間少々の距離。
関東圏にも桜の絶景はあるんです!
今年の春はぜひ、熊谷桜堤でお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。