現代の親の悩みの一つといえば、
「子どもにスマホを何歳から持たせるか」
国の法律などで明確な基準がなく、手探り状態が続いています。
親世代が子どもの頃であれば「ゲームは1日1時間」などと、
ある程度親の目の届く範囲で守らせる約束で済みました。
しかし、現代の子どもにとって手のひらサイズに収まるスマホやタブレットは
使い方を間違えると親の目の届かないところで命にかかわるような事件や
深刻ないじめにつながってしまう凶器となりえます。
そのため、子どもにスマホを持たせるときには「約束事」が必要となってきます。
そこで今回は子どもにスマホを持たせるときの約束おすすめベスト5と、
アメリカで話題になった誓約書の雛型をご紹介します。
子どもにスマホを持たせるときの約束おすすめベスト5
約束ベスト5:使用時間
スマホの便利なところは、
- いつでも調べたいことを調べられる
- つながりたいときにつながることができる
最強の暇つぶしアイテムであること。
大人でも暇さえあればスマホを片手に依存している人が多々います。
自己管理能力の低い子どもが受ける影響はその比ではありません。
そもそもスマホ自体、よく言えば使いやすく、
悪く言えば、売るために人間が中毒に陥るように設計されています。
大人でも自己管理能力の低い人は、何も言わなければ、
仕事中ですら、四六時中スマホを片手にしている人も多いのです。
そのため、
「夜、10時以降は電源を切る。自分の部屋ではなく、リビングで使用する。」
など、スマホの使用時間帯に制限を与えておく必要があります。
約束ベスト4:課金制限
スマホには、連絡手段としての
- アプリ
- SNS
- ゲーム
など無料でダウンロードできるものがたくさんあります。
しかし、他の人よりいい機能や詳しい情報を得ようとすると
課金されるものがほとんどです。
もちろん、課金の前にはパスワードの入力などが必要なのですが
軽い気持ちでそこをクリアしてしまうことで
気付けば高額な請求がされることになります。
つまり、あらかじめ課金されるものへのアクセスは禁止しておく約束が必要です。
約束ベスト3:アクセス制限
与える側(親)が子供の利用に際してフィルタリングをかけるのは必須です。
しかし、思春期の子どもたちは恋愛や性など
大人に直接聞きにくいことを検索したがるものです。
その感情は前提として理解したうえで、子どもと約束を交わすことは必要です。
子どものそんな感情を逆手にとって、
- 高額な請求をしてくることがある
- 脅迫されることがある
ということもきちんと話しておきましょう。
約束ベスト2:書き込み制限
最近のいじめは見えにくいと言われ、その原因となるのがスマホです。
- スマホを持っているか否か
- SNSのグループに入っているか否か
現代の子どもたちは、表情の見えない、声色のわからない相手の言葉に傷つき、
日々仲間外れになることに怯えています。
「そういう意味で書き込んだのではない。」
と、いくら言っても受け取り方はそれぞれです。
気付かない間に人を傷つけ、
いじめの首謀者になっているかもしれないことを話し合っておく必要があります。
相手の立場で、必要ないことはスマホで話さない習慣をつけておくことが大切です。
約束ベスト1:投稿制限
ネット社会は日本だけではなく、世界中とつながっています。
一度投稿した記事や写真は削除できません。
安易に写真や動画を投稿することがどれだけ危険かを話しておく必要があります。
過去に
- コンビニの冷蔵庫に入って炎上したケース
- 暴言で社会的制裁を受けた例
などを子供がスマホやSNSを利用する前からしっかり伝えておくことが大切です。
子どもとのスマホ誓約書雛型とは?
米国マサチューセッツ州のお母さんが13歳の息子へのクリスマスプレゼントとして
iPhoneを贈った際、逸脱な使用契約書が入ってあり話題になりました。
少し表現や考え方などは、日本と違うところがあるかもしれませんが、
子どもに伝えたいことがわかりやすく的を得ているため、
ぜひ、全国のお子様を持つご両親は雛型としてご参考にしてみてくださいね。
「グレゴリーへ
メリークリスマス!あなたは今日からiPhoneを持つことができます。
やったね!あなたは責任感のある利口な13歳なので、
このプレゼントはあなたにふさわしいとおもいます。
しかし、このプレゼントを受け取ったからにはそれなりの約束を守ってもらいます。
以下の約束を読んでおいてください。
こんなルールがなくてもリテラシーを守ってテクノロジーや技術を享受できる
健全な青年であることとわかっていますが、
こうすることが私の役割だと理解してくれると信じています。
これら18個のことが守れないようならすぐにiPhoneをとりあげますよ。
あなたのことを本当に愛しています。
これからあなたと数千のメールをやり取りすることを楽しみにしています。」
- これはママのスマートフォンです。
ママが買って、あなたに貸しているのよ。
だからママの言うことをよく聞きなさいね。
- パスワードは必ずママに教えてね。
- 電話が鳴ったら必ず出ること。
画面に「ママ」や「パパ」と出ても、絶対に無視しないで、
きちんと「ハロー」と応えてね。
- 電源を入れるのは朝7時半から。
朝は学校がある日は7時半に、週末は9時になったら、
電源を切って電話を返してね。
- 学校に持っていくのは禁止。
友達とは面と向かって会話をしてね。
- トイレや地面に落として壊したり、電話を失くしてしまったら、責任を持って自分のお金で修理・弁償すること。
お金が必要になるから、草むしりや赤ちゃんのおもりをして、
おこづかいを貯めておくのよ。
- これで人を騙したり、馬鹿にしたりするのは禁止。
常にいい子で、誰かを傷つけるような会話には入らないこと。
- 面と向かって言えないことは、これでメールをしてもだめ。
- 相手の親に言えないようなことは、メールしてはだめ。
自分自身で厳しくチェックすること。
- ポルノは禁止。
インターネットではママと一緒に見られるようなものを見てね。
何か知りたいことがあったら、人に聞くこと。
できればママかパパに聞いてね。
- 公共の場では電源を切るか、マナーモードに。
特にレストランや映画館では。あなたは礼儀正しい子よ。
iPhoneを持つことで変わらないでね。
- 体の大事なところの写真を送ったり、受け取ったりしてはだめ。
笑わないで。もしかしたらそうしたくなるときが来るかもしれないわ。
でもそれは、あなたのこれからの生活を台無しにしてしまう行為なの。
ネットの世界は、とても巨大で、あなたよりも強大な力を持っている。
噂や風評でさえ、簡単に消すことができないわ。
- 写真やビデオはたくさん撮らないこと。
すべてを記録する必要はないの。それよりも経験を大切にして。
それはあなたの記憶に永遠に残るものなのよ。
- ときどき電話は家に置いて行きなさい。
その選択は正しいと自分を信じていいのよ。
電話は生き物でもないし、あなたの一部でもない。
携帯なしで生活することが大事。なくなるのを恐れないで。
- 最新曲やクラシックなど、たくさん音楽をダウンロードして、同じものをずっと聴くより様々な音楽を聴いて。
あなたの世代は歴史上でもっとも音楽に触れることができる世代。
その恩恵を受けて、世界を広げてね。
- ゲームは言葉遊びやパズル、脳トレをやりなさい。
- 常に上を向いていること。
周りの出来事に目を向けること。窓の外を見ること。鳥の声を聞くこと。
外を歩くこと。知らない人とも話をすること。
グーグルで検索しないで感動できることを探しなさい。
- 約束を破ったら携帯電話を取り上げます。
そしてそれについて話し合い、一からやり直しましょう。
ママはあなたのチームの一員。一緒に学んでいきましょう。
素晴らしい文章ですよね。
これをコピペして子供に出すだけだと説得力がないので、
ぜひ、自分でアレンジしてみてくださいね。
子どもにスマホを持たせるときの約束おすすめベスト5と誓約書雛型を紹介 おわりに
いかがでしたでしょうか。
大人でも依存してしまうスマホをはじめとした様々なデバイス。
子どもはまだ、
- 自分自身で判断する力
- 欲望を止める力
- 危険察知の力
など備わっていないため、親がしっかりとガードしてあげなくてはなりません。
アメリカのグレゴリーのママのように誓約書を作って、
子どもと共有することはとても重要なことです。
最初が肝心です。
スマホ持たせる前に、しっかりとルールや約束を決めましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。