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福岡・太宰府天満宮『曲水の宴』とは?歴史や見所、日程を紹介!

 

曲水の宴とは、「きょくすいのうたげ」もしくは「ごくすいのうたげ」と読みます。

 

読んで字のごとく、庭園などで水の川辺に出席者が座り、

 

盃が自分の前を通り過ぎると詩歌を創って遊ぶのです。

 

川沿いで『山手線ゲーム』を行うような感じでしょうか。

 

今回は、全国各地で行われるみやびな歌遊びを再現した平安の余興

 

『曲水の宴』

 

について、歴史や見所、福岡・太宰府天満宮を中心とした日程情報をご紹介させていただきます。

 



福岡・太宰府天満宮『曲水の宴』の歴史は?

 

『日本書紀』によると、485年3月(顕宗天皇元年)に宮廷の儀として行われたのが始まりとか。

 

奈良時代には3月3日に天皇が主催する行事として執り行われたそうです。

 

『万葉集』によれば、中納言大伴家持が曲水宴を詠んだ

 

「漢人(からひと)も筏(いかだ)浮かべて遊ぶてふ今日そ我が背子(せこ)花縵(はなかづら)せな」

 

の歌があり、詞書から天平勝宝2年(750年)3月3日のものと判別できます。

 

つまり、当時は私的な遊びとして催されていたことが想像できますね。

 

平安時代には宮廷や貴族の間で火がついて、摂関時代には公式行事として催されるほど流行します。

 

『御堂関白記』によると寛弘4年(1007年)藤原道長が主催、

 

『中右記』には寛治5年(1091年)藤原師通が主催した記録されています。

 

『天満宮安楽寺草創日記』によると、天徳2年(958年)3月3日に大宰府でも、

 

あの小野好古(おののよしふる)が始めたとされています。

 

福岡・太宰府天満宮『曲水の宴』の見所は?

 

現在の曲水の宴は、日本各地にある庭園の中で催され、

 

みやびやかに歌を即興で詠む姿を再現し、

 

訪れる観客らを魅了してくれます。

 

どこで行われる曲水の宴も、

 

「遣水(やりみず)」と呼ばれる曲がりくねった川に

 

酒杯を乗せた器を流します。

 

上流から盃を乗せた舟が流れてきて、

 

それが目の前を通り過ぎる前に和歌を詠むのです。

 

各々が手元に杯が流れてくるまでに歌を詠み、杯を飲み干して、

 

下流の歌詠みへと流していきます。

 

7名ほどの歌人は、狩衣(かりぎぬ)や小袿(こうちき)といった色とりどりの装束に身を包み、

 

厳かな雰囲気を演出します。

 

各地で行われている曲水の宴は、いずれも故事に基づいて近代以降に復元されたもので、

 

昭和38年(1963年)に 太宰府天満宮(福岡県)の曲水の宴が再興されます。

 

その後、昭和61年(1986年)には、

 

毛越寺の曲水の宴が「大泉が池」の遣水の遺構の復元を記念して開かれるようになります。

 

さらに、平成4年には、

 

昭和34年に曲水の庭が発掘された仙巌園(鹿児島県)で曲水の宴を行われるようになっています。

 

以下は京都市伏見区の城南宮で2018年に行われた『曲水の宴』の様子、

 

荘厳な雰囲気を感じられますね。

 

福岡・太宰府天満宮『曲水の宴』の日程は?

 

『曲水の宴』は各地で下記の時期に開催されます。

 

3月

第1日曜:太宰府天満宮(福岡県太宰府市)

第1日曜:赤間神宮(山口県下関市)

上旬:男山庭園(北海道旭川市)

 

4月

上旬:賀茂別雷神社(京都府京都市)

第1日曜日(隔年):仙巌園(鹿児島県鹿児島市)

第3日曜日:婦中ふるさと自然公園・各願寺(富山県富山市)

29日:城南宮(京都府京都市)

 

5月

第1土曜日:代継宮(熊本県熊本市)

第4日曜:毛越寺(岩手県平泉町)

 

6月

上旬:養寿院(埼玉県川越市)

 

10月

第3土日曜:浜北万葉まつり(静岡県浜松市)

 

11月

3日:城南宮(京都市伏見区)

 



福岡・太宰府天満宮『曲水の宴』へのアクセスは?

太宰府天満宮(福岡県太宰府市)へのアクセスをご紹介させていただきます。

 

住所:〒818-0117福岡県太宰府市宰府4丁目7-1

 

電車の場合:西鉄大宰府線大宰府駅下車徒歩5分

 

お問合せ:092-922-8225

 

福岡・太宰府天満宮『曲水の宴』 おわりに

 

今回は『曲水の宴』の歴史や日程情報についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 

『曲水の宴』は与えられたお題にそって、各々が和歌を短冊に記します。

 

シンプルに言えば、小川に流れてくる盃の酒を飲みながら、うまいこと言って愉しむわけです。

 

日々忙しく働く現代日本人が忘れがちな、

 

ゆったりと四季を愉しむ余裕も感じることができる催しものですよね。

 

ちなみに、周辺には大宰府政庁跡があります。

 

実はここは歴史マニアにはたまらない場所です。

 

7世紀半、天智天皇により創建されて、奈良・天平時代まで九州を治めていました。

 

建物は天慶3年(940年)に藤原純友の乱で焼けてしまったため、

 

現在は史跡公園となっています。

 

礎石がいたるところに残されていますが、往時の菅原道真が、

 

「都府の楼にはわずかに瓦の色を看る、

 

観音寺にはただ鐘の音のみ聴く」

 

と詠んだとされ、「都府楼跡」と称され、

 

国の特別史跡に指定されています。

 

ここで発掘された出土品も政庁跡の東側にある大宰府展示館に保管され、

 

一般展示されているので、是非お立ち寄りくださいね。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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