あなたは、「ジークンドー」という競技があることをご存じですか?
空手や合気道など格闘技の種類は多くありますが、
最近の方は耳慣れないのではないでしょうか。
ジークンドーは、人気アイドルV6の岡田准一さんが
師範の資格を習得していたり、
人気アニメ「名探偵コナン」の中で話題となったりと
ちょこちょこ耳にする方も多いかもしれませんが、
マイナー感が否めないこの武術。
そこで今回はジークンドーについて、
その歴史や国内で習える道場、
本当に強いのかを徹底検証してみましょう。
ジークンドーとは?
まず、ジークンドーとは、カンフーをベースに、
様々な格闘技(レスリング、ボクシング、合気道、柔道、サバット、フェンシングなど)の
技術を取り入れた武道です。
次にジークンドーがどんな場面を想定しているかですが、
打撃・投げ・極めなどの全局面で戦うことを視野にいれて、
それぞれの使える技術や戦術を取り入れ、
「最短で相手を倒すカウンター系」に特化しているのが特徴です。
ジークンドーの歴史は?
まず、ジークンドーは、漢字で書くと「截拳道」と書きます。
かつて日本で「せっけんどう」と呼ばれていました。
次に覚えておきたいのが、昭和生まれで知らない人はいない
香港の武道家で俳優のブルース・リーさんが作り上げた武術ということ。
そう、ブルース・リーが活躍した1950年代には
「総合格闘技」というものがなかったのです。
つまり、ジークンドーはそんな時代に生まれ、
中国拳法をベースにボクシング・ムエタイ・フェンシング・柔道などの技術や戦術を取り入れ、
通常は禁じ手とされているサミングや金的攻撃なども含まれていたのです。
そしてジークンドーの最大の特徴は、強い力を生み出せる利き手を前に構えて
「最短距離で強打を相手に到達させる」
ことです。
これはフェンシングのように遠い間合いから踏み込んで強打を叩き込む凄い武術なのです。
ブルース・リーがジークンドーに込めた想いは?
ここで知っておきたいのがブルース・リーさんは、ジークンドーに人間としての生き方に対する思想も盛り込んでいたことです。
しかし、ブルース・リーさんは、世界に先駆けてオープンフィンガーグローブを考案し、
スパーリング練習するなど、「本物の強さ」を求めて革新的な挑戦もしている中、
残念ながら1973年に32歳の若さで死去しました。
そのため、ジークンドーは志半ばで弟子たちにその意志が引き継がれました。
ただ、始祖であるブルース・リーの残した言葉の解釈の違いや、
さまざまな利権・派閥争いなどもあるそうです。
そんなジークンドーは現在、日本での直系は
石井東吾先生が教えるジークンドーとされております。
この石井東吾先生は、最近ではRIZINで活躍する総合格闘家の矢地祐介選手と
コラボ動画に登場し、密かに話題になっています。
なんといっても、直接ブルース・リーから習ったのがテッド・ウォンさんで、
そのテッド・ウォンさんから学んだのが石井東吾先生の師匠だそうです。
この技のキレ味が只者ではないのがわかります。
ジークンドーを習える道場は?
さて、ジークンドーは日本で広くは普及していないというものの、全国にいくつもの派閥の道場があります。
ここではその派閥を見ていきましょう。
○正統派(オリジナル)
まずオリジナル派は「ストレートリード」の技術を徹底的に磨いて、
それを活かすためのスキルを中心に練習します。
ストレートリードの技術の応用として
武器の使い方も訓練し、
素人から上達するには週2〜3日以上練習して、
なおかつ補強運動を毎日やって基礎体力から鍛えていくとされています。
習える道場:
タイニードラゴン:http://www.tinydragon.jp/
ジークンドーエイジア/ジャパン:https://jeetkunedoasiajapan.com/archives/164
○コンセプト派
次にコンセプトはブルース・リーの思想
「色々な武術を修行して、その人独自の武術スタイルを創造する」
という考え方を大切にしています。
つまり、ある程度の技術・体力的なベースのある人が挑むべきステージになります。
練習ではジークンドーの基本であるストレートリードやトラッピングなどのほか、
カリ・シラット・USA修斗などの、
投げ・寝技・武器を使った練習もあわせて行います。
習える道場:
IUMA日本振藩國術館:http://www.bruceleejkd.com/team-roster-and-stats/todoufuken-betsu-risuto
ミタチ・アカデミー:http://www.mitachiacademy.com/
ジークンドーは本当に強いのか?
ジークンドーが「強い」のかどうかは、ルールによります。
というのも、ジークンドーは路上の「何でも有り」実戦格闘術で、
様々な突き・蹴りをはじめとする打撃技から、
倒し・投げ・絞め・関節技など、
格闘技のあらゆるエッセンスを集大成した武術で“禁じ手”がありません。
いかなる状況・場面でも使い得る最も有効な攻撃方法として、
目突きや頭突き、関節への打撃、金的打撃、踏み付けも技の中にあり、
様々な戦術理論があります。
このため、ジークンドーには競技としての試合が成立しにくい特徴から、
1位を決めることができないのです。
とはいえ、前述の矢地祐介さんとのコラボ動画に出ている石井東吾先生を見てもわかるように、
習得している人は間違いなく強いはずです。
ジークンドーとは?歴史や習える道場、本当に強いのか徹底検証! おわりに
いかがでしたでしょうか。
アニメ『名探偵コナン』に登場する赤井秀一がストーリーの途中で、
新一を助けるためにジークンドーの技を見せる場面があります。
ファンはそのカッコよさにくぎ付けになっていたようで、
これがジークンドーを始めるきっかけになった人も多いとか。
2020年に公開されたコナン映画で赤井秀一はサブメインをつとめたことで、
ジークンドーはさらに話題になりました。
ジークンドー人気の火付け役『石井東吾先生』
そして、やっぱりジークンドー人気の火付け役は
RIZINで活躍中の矢地祐介選手のYouTube動画に出ている石井東吾先生。
格闘技ファンの間で密かに人気を集めており、
階級は別として、本当にRIZINなどで戦ったらどれくらい強いのか、
(合気道のように受けを強調されているので出ないと思いますが)
ジークンドーへの夢が広がりますよね。
あなたも興味があればこの機会に
ぜひ、ジークンドーに取り組んでみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。