あなたはマイケルジョーダンをご存知でしょうか。
アメリカの元NBAプレイヤーで、世界でもっとも有名と言っても過言ではないスポーツ選手。
知らないという若い世代も、NIKEのスニーカーのエアジョーダンのマークを一度は目にしたことがあるはずです。
ジョーダンは身長198cm、体重99kgで2m超えの巨人がひしめくNBAでは小柄な部類ではありましたが、
エアと呼ばれた滞空時間の長いジャンプと美しいシュートフォームで人々を魅了してきました。
なんと垂直飛びの記録は122cm。
2020年のいま「ラスト・ダンス」というドキュメンタリーがNetFlixで放映され、
新型コロナウィルスの緊急事態宣言下で多くの人が自宅にいたこともあり、
辛い現実を忘れさせる素晴らしい作品と大ヒットし、アメリカでは久しぶりの明るい話題となりました。
今回はそんなマイケルジョーダンの現在について、ラスト・ダンスの評判や、今なお多くのアスリートや成功者が愛してやまない名言についてもご紹介していきます。
マイケルジョーダンとは?
もはや語るまでもないほど多くの人が知るジョーダンですが、簡単におさらいしていきましょう。
1963年2月17日にブルックリンで生まれ、ノースカロライナ州ウィルミントンにお引っ越し。
幼少期は、父のジェームズと野球をこよなく愛する少年でした。
ある日、庭にバスケットゴールが置かれ、兄と毎日1on1で遊び続けているうちに才能が開花、バスケットボールに魅了されていきます。
その後、レイニー高校1軍チームに入れず、反骨心から2軍で鬼のトレーニングを積み、大活躍することで評価を覆したのは有名な話で、のちに以下の名言でも語られています。
「高校時代は代表チームの選考から漏れた。
9000回以上シュートを外し、
300試合に敗れ、
決勝シュートを任されて26回も外した。
人生で何度も何度も失敗してきた。
だから私は成功した。」
その後、1軍入りしても大活躍を続けたジョーダンは、ノースカロライナ大学へと進学し、1年目からアトランティック・コースト・カンファレンスの新人王を獲得します。
さらに全米を熱狂させるマーチマッドネスで知られるNCAAトーナメントの決勝戦では、試合を決定づける渾身のジャンプショットをねじ込み、チームを優勝へ導きます。
この頃から土壇場の異常なまでの冷静さ、勝負強さが垣間見えます。
これほどの逸材、当然NBAも放っておきません。
1984年のNBAドラフトでシカゴ・ブルズに全体3位で指名され、入団後からレギュラーとして君臨。
1年目の平均得点は28.2点、
2年目は22.7点(怪我に悩まされた状態でこの成績)、
3年目には37.1点を叩き出し、一躍スターダムにのし上がり、ピッペン、グラントといった名わき役たちを率いて3連覇を達成します。
全ての人生が順風満帆に見えた1933年、なんと最愛の父ジェームズが殺されてしまう事件が起きます。
極限の戦いを続けていたジョーダンにとって、心の支えでもあった父の死はショックは大きく、突然の引退を発表。
ここでジョーダンは驚くことに父との夢であったメジャーリーガーを目指し、1994年にMLBのシカゴ・ホワイトソックスとマイナー契約を結び、ベースボールを追いかけるようになります。
しかし、ジョーダンが努力し続けても、メジャーリーグがストライキに突入したこともあり、再び古巣ブルズでのNBA復帰の道を選びます。(日本の野茂英雄がドジャースでの挑戦とすれ違いでした。)
復帰のきっかけは後述するドキュメンタリー「ラスト・ダンス」でも描かれており、初期3連覇したブルズのチームメイトのBJアームストロングと久しぶりに食事をしているときに「一緒に練習していく?」と軽く誘われた流れで練習に参加したことが契機だったそうです。
そして、1995―96シーズンにジョーダンは平均得点30.4点で8度目の得点王を獲得、
ピッペンとデニス・ロッドマンというリバウンド王を率いてチームのレギュラーシーズンの成績は72勝10敗と当時最高の最多勝利記録を叩き出します。(2020年6月21日現在ウォリアーズが73勝9敗が最高です)
そしてNBAファイナルでシアトル・スーパーソニックスを下し、4度目の優勝とファイナルMVPを受賞、
1996-97シーズンもチームは69勝、NBAファイナルではユタ・ジャズを下し、ジョーダン自身としては5度目の優勝と2年連続MVPを獲得しました。
筆舌しがたい成績、、凄すぎますよね。
ラスト・ダンスとなる1997-98シーズンもブルズは62勝でNBAプレイオフへ臨み、NBAファイナルへ進むと再びユタ・ジャズと対戦し、ジョーダンが残り5.2秒でラッセルをかわしてシュートを決め、6度目の優勝と2度目の3連覇を達成します。
その後、名将フィル・ジャクソンの球団首脳陣との衝突やピッペンの去就が影響し、ジョーダンは2回目の引退をします。
ドキュメンタリー「ラスト・ダンス」でジョーダンは、当時この最強チームが解体されたことに対して
「フィル・ジャクソンとピッペンが残るなら引退はしなかったし、まだ優勝できた」
と、後悔に近い感情を吐露しており、珍しく人生の決断を誤ったのではないかとすら感じました。
2000年になるとジョーダンはワシントン・ウィザーズに出資することでオーナーの一人となり、チーム再建という新たな目標ができた中で、2度目の復帰を果たします。
しかし、ピッペンやロッドマンのような周りを固める強者がいない若いウィザーズでの戦いは熾烈を極め、加えて、体の衰えも隠せず、2001-02年シーズンは1試合平均23点、2002-03年シーズンは平均20点を上げますが、怪我の影響などもあり3度目の引退をします。
15年間の選手生活で得点王10回、年間最多得点11回、平均得点は30.12点でNBA歴代1位です。
それだけではなく、日本でも馴染みのある初代ドリームチームの一員として1984年のロサンゼルスオリンピックと、1992年のバルセロナオリンピックで金メダルを獲得しています。
その偉大な業績に敬意が表されて、現役時代の背番号23はシカゴ・ブルズ、マイアミ・ヒート、ノースカロライナ大学の永久欠番になっています。
マイケルジョーダンの現在は?
1989年に結婚した妻との間に3人の子供がいますが、2006年に離婚し、2013年に現妻と再婚して双子の娘が誕生しています。
2010年3月には元選手としてはNBA史上初の筆頭オーナー(ボブキャッツ)に就任、2016年には栄誉ある大統領自由勲章を受章しており、
2019年には、前妻との長女に息子が生まれたことでジョーダンは初孫をもつおじいちゃんになっています。
同じく2019年には、日本でお馴染み八村塁がワシントンウィザーズへ入団し、ジョーダンファミリーの仲間入りをしたことが報じられましたが、日本の街中では未だに男女問わずジョーダンのシューズを履いている人を見かけない日はないほどジョーダンブランドの人気は衰えを知らず、
フォーブスのスポーツ選手長者番付1位を6回獲得、2020年時点の純資産は21億ドル。
2020年5月には出演料が2時間で約107億円の仕事を持ちかけられ、「名前と写真を使わせてあげて、契約発表のために2時間皆の前に出るだけ」の仕事を断ったという相変わらずのこだわりの強さ、自由に生きている事がニュースとなりました。
今なお世界で最も稼ぎ続ける男であり続けています。
マイケルジョーダンのラストダンスとは?
「マイケル・ジョーダン:ラストダンス」は、前述のシカゴ・ブルズの1997-98ラストシーズンを追ったドキュメンタリーです。
ジョーダンの幼少期からNBAキャリア終盤までを振り返る作品で、全10話のエピソードを約500分という贅沢な時間にしてNetflixにて独占配信しています。
注目は、ウィルパデューやパクソン、ブシュラーなど、
「あぁ、この選手なつかしー!まだ元気にしてるのね・・よかった・・」
と、当時の選手たちのちょっと老け込んだ現在のインタビュー映像が多いことです。
それに加えて、当時の貴重なインタビューや生々しい練習風景もあり、
ジョーダンがチームメイトにブチ切れたり、嫌味を言ったり、「神」と呼ばれた人間も僕らと同じ人間なんだ、、と思える映像だったり、
ピザに毒を盛られたとか、ホーレスグラントが裏切り者だとか、アイザイアトーマスとの確執など、
どちらかと言えばあまり知りたくなかったような、ジョーダンの人間臭さ、器の小ささ(?)みたいなところも描かれています。
マイケルジョーダンのラストダンスの評判は?
当時のファンにとってたまらないリアルな描写に賛辞が送られているのは言うまでもありません。
特に新型コロナウィルス自粛期間中であったことから、落ち着いて楽しむことができました。
しかし一方でジェフ・ホーナセックが出演を断っていたり、一部の出演者や視聴者はマイケル・ジョーダン贔屓な内容に懸念もあるそうです。
悲しいのはジョーダンとコンビを組んでいたピッペンもインタビューには出演しつつも、完成版を見てその編集の心象操作に疑問を抱いており、「ESPN Radio」出演時に、同作中での自身の描かれ方について聞かれて「怒りを通り越している」とコメントしています。
また、ピペンと親友として描かれている最初の3連覇メンバーでジョーダンの情報をリークして裏切り者扱いで描かれたホーレス・グラントは「嘘ばかりだ」と嘆いているとか。
ケンドリック・パーキンスにおいては「ジョーダンはスーパーヒーロ―、その他の選手は悪役みたいな描き方だね・・」と率直に語っているのが印象的でした。
マイケルジョーダンの至極の名言を3つご紹介
ジョーダンの名言は各界で有名で、「挑戦せずに諦めることはできない」という一冊の纏まった小冊子にもなっています。
名言の多くは、人が何かを成し遂げていくための過程で構築すべきマインドセットに関連しており、
ここではその代表的なものを3つ紹介させていただきます。
「実現したいと願う人もいれば、実現してくれたらいいのにと夢想する人もいる。そして、みずから実現する人もいる。
Some people want it to happen, some wish it would happen, others make it happen.」
グサッと刺さった夢想しているあなた。
まさにその通りで、多くの人は飲み屋で大きな目標を偉そうに語っても、口だけでやりません。
「ステップ・バイ・ステップ。どんなことでも、何かを達成する場合にとるべき方法はただひとつ、一歩ずつ着実に立ち向かうことだ。これ以外に方法はない。
Step by step. I can’t see any other way of accomplishing anything.」
夢に踏み出したら頑張っても結果はなかなか出ません。
とてつもない長い道のりを覚悟しつつ、一つ一つ丁寧に積み重ねていく必要があるのです。
「失敗をすることは耐えられるが、挑戦しないでいることは耐えられないんだ。
I can accept failure, everyone fails at something. But I can’t accept not trying.」
多くの人は大人になるにつれ、失敗して恥をかくのが嫌だからと無意識に挑戦を避け、動かずにいます。
この言葉はそういう人たちの心持を変えてくれるのではないでしょうか。
マイケルジョーダンの現在は?ラストダンスの評判と至極の名言をご紹介 おわりに
いかがでしたでしょうか。
米バスケ関係者によれば、ジョーダンはジャンケンに負けるのも許せないほど異常な負けず嫌いだとか。
ラスト・ダンスでは元チームメイトが
「うーん、ジョーダンは糞野郎だよ、でも勝つためには彼のやり方も必要だったんだ」
と語っているのが印象的で、間違いなくブラック企業の上司です。
恐らく今ならパワハラで訴えられているのではないでしょうか。
いずれにしても私たちが人生においてマイケルジョーダンから学ばせていただけることは非常に多いと思います。
まだの方は是非鑑賞してみてくださいね。
きっとあなたの人生に何かの気付きを与えてくれるはずですよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。