あなたは、「大津祭」をご存知ですか?
「大津祭」は、琵琶湖の西南に位置する滋賀県大津市で行われる「湖国三大祭(※1)」の1つに数えられるお祭りです。
京都祇園祭の風情を色濃く継承しながら、さらに独自の形成をしてきた「大津祭」は、
国指定重要無形民俗文化財にも指定されている伝統的なお祭りです。
今回は、「大津祭」の歴史、日程、アクセスなどの情報をご紹介します。
(※1)湖国三大祭:琵琶湖のある大津で開催される山王祭、大津祭、船幸祭を指す
大津祭の歴史は?
明確な資料は残されていませんが、唯一残されている記録から、その起源は400年以上前であると考えられています。
資料によれば、江戸時代の初めに鍛冶屋町の塩売治兵衛が、狸の面をかぶって踊ったのが「大津祭」の始まりとされています。
その後、年老いて踊れなくなった塩売治兵衛の代わりに、屋台に狸のからくり人形を乗せるようになったのが1622年、
1635年には屋台に車を付けて子供に曳かせるようになりました。
1638年、現在の三輪の曳山(※2)の原型ができて、現在に至るそうです。
13基の曳山全てが江戸時代に製作されているため、「動く文化財」と言っても過言ではないでしょう。
(※2)曳山(ひきやま):山車(だし)の別称で、日本における祭事に引いたり担いだりする出し物の総称、地域によって形式や呼び方が異なる
大津祭 2019年の日程やイベントは?
2019年の「大津祭」は、下記の日程で行われます。
・山建て
10月6日(日) 8:30〜15:00
本祭の1週間前、江戸時代から受け継がれてきた曳山13基が山蔵から出され、組み上げられます。
曳山の組上げ作業を公開しているため、見学することもできます。
昼から曳き初めが行われ、各町内ごとで組み上がった曳山から順番にお囃子(※3)をしながら、夕方にかけて町内を回ります。
比較的人が少ないので、ゆっくり曳山を見学したい場合には絶好の機会です。
・宵宮(※4)
10月12日(土)夕刻〜21:00
昼1時頃から13基の曳山が宵宮引きを行い、各町内を練り歩きます。
囃子方が乗り込み、激しいお囃子の演奏が、宵宮の始まりと本祭が近づいていることを町内にアピールします。
巡行が終わると、曳山や町内に大吊り提灯の準備を始めます。
午後6時になり宵宮が始まると、笛・太鼓・鐘などのお囃子で盛り上がります。
無数の提灯によって浮かび上がった曳山の姿は非常に優雅で、来場者やカメラマンを魅了します。
・本祭
10月13日(日)9:00〜17:30
天孫神社の鳥居前においてからくり奉納が行われた後、曳山巡行が開始されます。
大津の市街地を巡行しながら、ところどころで見事な「からくり」も見ることができます。
天孫神社を出発し、お囃子を披露しながら、京町通り、県庁前通り、浜通りへと13基の曳山が巡行します。
中央大通り辺りで一度休憩が入り、京町通り、寺町通りへと巡行します。
また、特設ちま吉センターも登場し、ここでしか手に入らない「ちま吉グッズ」が販売予定となっています。
ちま吉スタンプラリーのプレゼントも貰えるので、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに、お祭りは雨天決行ですが、あまりの荒天時には中止となる場合があります。
お出かけの際にはご注意ください。
(※3)お囃子(おはやし):笛・鼓・三味線などで拍子をとり、その場の雰囲気を演出する音楽のこと
(※4)宵宮(よいみや):例祭の前夜に行われる小祭のこと
大津祭へのアクセスは?
「大津祭」へのアクセスは、下記のとおりです。
☆電車の場合(大津駅まで)
・大阪駅からJR京都線新快速 近江塩津行で約40分
・京都駅からJR琵琶湖線 野州行で約10分
・三条京阪駅から京都市営東西線 六地蔵行で約10分
大津駅より徒歩で約5分です。
☆お車の場合
名神高速道路 大津I.C.→県道56号線、県道103号線→天孫神社まで約5分
臨時駐車場や特設駐車場は用意されていないため、お車でお越しの場合は近隣の有料駐車場を利用する必要があります。
会場周辺には以下の公共駐車場がありますが、当日は周辺道路も駐車場も大変混雑します。
可能であれば公共交通機関を利用し、どうしてもお車でお出かけの際には、お早めの行動を心がけましょう。
・大津駅南口公共駐車場
・大津駅北口公共駐車場
・大津市浜大津公共駐車場
・大津港駐車場
大津祭 おわりに
今回は、「大津祭」の日程、イベント、アクセスなどの情報をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
「大津祭」の見どころは、先述した「からくり奉納」と、その後に撒かれる「厄除けちまき」の争奪です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。