新型コロナウィルス(以下、コロナ)のパンデミック(世界大流行)により、一変してしまった世界情勢。
これまでの常識や水準が、いま「新しい様式」に変わりつつあります。
感染のピークは過ぎたようにも見えますが、第2波は8月にかけて到来しており、冬の第3波のリスクにも備えが必要です。
しかし、それと同時に止まってしまった経済活動を再開し、立て直しを図る必要があります。
日本だけでなく、世界中が難しい状況下にある今、
「ニューノーマル」
というキーワードに注目が集まっています。
今回は「ニューノーマル」とはどのような言葉か、その意味と、コロナ禍における「ニューノーマルな暮らし」について、わかりやすく解説します。
ニューノーマルの意味は?新生活様式とは?
ニューノーマルとは「新たな状態」「新たな常識」という意味です。
この言葉の語源は、リーマンショックの時とされており、
世界はもう「もとの状態には戻れない、回復できない」という意味から、この言葉がつくられたといわれています。
それが今になって、
「コロナが発生し、以前の平穏な世界にはもう戻れない」
という中でこの言葉が蘇ったのです。
私たちは今後、コロナとの共存を視野に「ニューノーマル(新常識)」をつくっていくことが求められるでしょう。
具体的に示されている新生活様式は以下の通りです。
お買い物するときの新生活様式は?
これを機に通販サイトを活用しましょう。
どうしてもお店へ行く場合は1人で空いている時間を狙っていきましょう。
お店のモノを手に取って陳列棚に戻す行為は控えましょう。
レジに並ぶ際は間隔を空けて、レジでは電子決済を利用して店員さんとお金のやりとりを避けましょう。
食事するときの新生活様式は?
上記のように大勢で食べるのは避けて、出来るだけ家へ持ち帰ったり、デリバリーを利用していきましょう。
どうしても外食しなければならない場合、入り口付近や窓の近くの換気の良い席や、屋外の通気性の良い場所を選びましょう。
大人数はもちろんですが、少人数でも大皿での料理のシェアは避けるのが無難でしょう。
話すときは控えめの声で、対面を避け、飛沫が飛ばないよう横並びで話しましょう。
同じコップや瓶での回し飲みで唾液に触れないようにしましょう。
スポーツするときの新生活様式は?
体育館や狭いジムを利用する際は、人の少ない時間を選びましょう。
また、公園でも人の少ないエリアを選んでスポーツしましょう。
ジムでの筋トレやスタジオでのヨガは密となることを避け、十分な間隔をとるか、できれば自宅で行いましょう。
ジョギングはジムではなく外で、マスクをつけて、人とすれ違う時は距離をとりましょう。
公共交通機関を利用するときの新生活様式は?
バスや電車は混んでいる時間帯を避け、大声での会話は控えましょう。
また、手すりやつり革になるべく触れないようにして、
座席でも隣との席を最低でも1つは空けて距離を保つようにしましょう。
コロナ、パンデミック後の旅行はどうなる?
コロナの影響で、経済的に大きな打撃を受けた業界のひとつが観光産業です。
予定していたツアーや個人旅行はキャンセルが相次ぎ、
日本やその他多くの国で入国制限の措置がとられました。
海外からの入国者に、2週間の待機を要請していたのは記憶に新しいですね。
ある大手旅行会社のアンケートによると、これから旅行を再開させるきっかけについて
「治療薬やワクチンが完成し効果が出てから」
と答えた人は全体の45.6%にのぼったそうです。
コロナの治療薬やワクチンは日々ニュースに取り上げられてはいますが、そのワクチンが全員に行き渡るまで・・と考えると、
2021年とも2023年とも言われており、未だに目途が立っていません。
今までのように気軽に海外旅行に出かけたり、国内で旅を楽しんだりするには、もうしばらく時間がかかるでしょう。
各業界団体はいま、人々が安心して旅行ができるように、新たなガイドラインを設け始めています。
たとえば、ツアー旅行の場合、密集した空間をできるだけ避けることはもちろん、
出発前に検温や体調チェック、訪問する国の感染状況チェックなど。
ニューノーマルのガイドラインでは「細心の注意を払って旅行を楽しむ」ということになりそうです。
ニューノーマル、働き方はどう変わる?
感染拡大が落ち着いた後の世界で、私たちの「働き方」は、どのように変わっているでしょうか。
経済でいえば、テレワーク(リモートワーク)を中心としたデジタル化を早急に進めることが、
中小企業の大きな課題となっています。
新型コロナの第2波、第3波への備えだけでなく、同じような感染の恐れがあるウイルスが再び発生したときに、
どんな時間でも、どんな場所でも、仕事ができる体制をつくる必要があるでしょう。
企業が「いま重要視している、もしくは検討している施策」のアンケートで、81.2%と最も多かったのが
「テレワークの活用や出勤者数の削減」だったそうです。
感染拡大の予防にも、テレワーク(リモートワーク)は必須の条件といえるかもしれません。
当サイトでは、コロナと共存するためのテレワークについて別ページで特集しておりますので、よろしければ併せてお読みいただけると幸いです。
テレワークのメリットはない?深刻なデメリットをわかりやすくご紹介
テレワークで助成金がもらえるの?申請方法をわかりやすくご紹介
アフターコロナ時代で生き残る条件とは
新型コロナの治療薬が開発されてない現在において、
私たちはウイルスと共存しながら暮らしていくことに慣れなくてはなりません。
毎日の暮らしでは、日本政府が掲げる「新しい生活様式」をモデルにして、
ウイルスの感染対策を徹底する、体調管理を行う、密集した空間を避けるなど、
新しいスタイルを自身でつくり上げる必要があります。
また、ニューノーマルの世界において、デジタル化を避けることは、もはやできなくなったといえるでしょう。
働き方の面では、テレワーク(リモートワーク)を中心とした場所を固定しない在宅勤務。
そして、オンライン化を促進し、密集を避ける体制。
こうした取り組みをニューノーマルのひとつとして捉え、抜本的に改革できた組織こそが、
アフターコロナで生き残れる企業だといえるかもしれません。
ニューノーマルとは?その意味からコロナ後の働き方や旅行を考察 おわりに
緊急事態宣言は解除されましたが、いまだ新型コロナによる感染の恐れは続いています。
しかし、立ち止まってばかりはいられません。
下降状態に陥った経済を立て直し、社会全体でコロナ後の未来へ前進することが大切です。
いま、困難な状況の中でも豊かに暮らすための「ニューノーマル(新たな状態・常識)」を生み出す時代にきています。
アフターコロナで必須になるデジタル化を、新しいコミュニケーションのひとつとして捉え、
これまでの状態や常識を塗り替えたり上書きしたりしながら、より良い環境・暮らしに向かって進むしかありません。
一人一人がニューノーマルを考え、推し進め、新たな未来に備えましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。