あなたは「強くなりたい」と思ったことはありますか?
理不尽なことの多い現代、「戦う力」が求められています。
「何かと物騒な世の中。自分の身を守るために何か格闘技を習いたい」
「子供に武道を習わせて、礼儀を身につけさせたい」
心と体を鍛えるのに最適なのが「武道」。
中でも今回は「空手」に注目してみましょう。
空手の流派の数は?
空手には流派がたくさんあります。
結論から言うとその数は……「不明」です。
なぜなら、空手の流派は現在も増え続けているからです。
つまり、空手の流派は「数えきれないほどある」というわけです。
空手の歴史とは?
空手の源流は中国拳法とされています。
貿易を通じて中国から琉球(今の沖縄)の土地に根付いて、「手(てぃー)」と呼ばれる武術になりました。
「手(てぃー)」は琉球各地に伝わり、それぞれの地域名を冠した
首里手(しゅりて)、
那覇手(なはて)
泊手(とまりて)
の3派に分かれます。
その後「唐手(からて)」として、日本各地に広まっていきました。
中国から伝わった拳法「手」が変化し「唐手術」という護身術になった。
琉球王国の士族であった『首里手』の糸洲安恒(いとすあんこう)師や『那覇手』の東恩納寛量(ひがおんなかんりょう)師などにより、1900年代に本土で小学校の体育授業として取り入れられたことで急速に普及していったのだ
また、それらの伝統流派よりも実践に特化したフルコンタクト空手も生まれた
伝統派空手とフルコンタクト空手の違いとそれぞれの特徴は?
空手の流派は大きく分けると二つ。
「伝統派空手」と「フルコンタクト空手(実践空手)」です。
「伝統派空手」とは、伝統的な技術に基づいて稽古や試合を行う空手道。一般的には直接打撃を避けた「寸止め空手」のことです。
対してフルコンタクト空手は、直接打撃が許されています。(顔面や金的への攻撃は禁止)
現在、日本最大の空手団体である「全日本空手道連盟」は「寸止め」ルールを採用しています。
違いとしては、フルコンタクト空手は格闘技としての色が強く、
伝統派空手=寸止め空手はスポーツとしての競技色が強いと言えます。
空手の大会の多くは寸止めルールで実施されています。
フルコンタクトという言葉が定着するまでは、より実践向けとして『実践空手』とも呼ばれていた。
突きや蹴りのダメージによって勝敗が決まるが、フルコンタクトでも顔面や金的は禁止されているんだ
伝統空手とフルコンタクト空手、流派と団体を紹介
伝統派空手とフルコンタクト空手、それぞれの代表的な流派、団体を紹介致します。
①松濤館流(しょうとうかんりゅう)
開祖は船越義珍(ふなこしぎちん)師です。
没後、弟子たちによって雅号である「松濤」をもとに松濤館流と名乗られるようになりました。
「テコンドー」の元になったとも言われ、空手の流派の中でも所属している人数が多い流派です。
恐らく世界中で最も学ばれている流派とされています。
②和道流(わどうりゅう)
開祖は大塚博紀(おおつかひろのり)師で、松濤館流の船越師が師匠にあたります。
船越師の教えをもとに、柔道や剣術などの要素を加えた和道流が誕生しました。
唯一、本土で発祥した流派であり昭和に誕生した比較的新しい流派です。
③糸東流(しとうりゅう)
開祖は摩文仁賢和(まぶにけんわ)師です。
現在の空手の元となった「那覇手」と「首里手」の祖、糸洲師と東恩納師の頭文字を取り「糸東流」と名乗ったことが始まり。
「那覇手」、「首里手」それぞれの教えや古武術などを改良し、現在の形になったと言われています。
こちらも現在では世界各国に広がっている流派でもあり、糸東流をもとに複数の流派も創設されています。
本土の柔術を取り入れ、型と組み手を体系的に結び付けているぞ
④剛柔流(ごうじゅうりゅう)
開祖は宮城長順(みやぎちょうじゅん)師で1930年ごろ当時、唐手であった系統を「剛柔流」と名乗ったことが始まりです。
那覇手の東恩納師から学んだ教えをもとに作られたと言われています。
剛柔流は近距離での受けや払いを特徴とし、また、攻撃よりも自身を守ることに重点を置いていることも特徴です。
すると攻撃は棒ではなく鞭(ムチ)を振るったような一撃となる。これを『ムチミ』をかけると呼ぶんだ。『鞭身』とも書くぞ
⑤沖縄空手
古伝空手(首里手、那覇手、泊手)の頃から、先人たちが伝え継承してきた「型」の稽古や鍛錬法を重要視しています。
組手の練習においては直接攻撃と掴み投げの使用を採用しています。
沖縄空手は琉球王国時代の型や鍛錬法などをかたくなに守り継承してきたことにより実践の形で伝えられています。
⑥フルコンタクト空手(極真会館)
フルコンタクト空手は「極真会館」の開祖は大山倍達(おおやまますたつ)師によって提唱されました。
極真会館から派生した多くの団体が存在します。
ここでは、道場主の数が最多である「極真会館」を代表として紹介しておきます。
組手の試合方式は直接打撃ですが、基本や型も大事にしており、全国各地、海外支部があることで地方大会や全国大会が行われるなど大きな団体です。
四大流派同様に昇級・昇段審査があり帯の色も変化していきます。
のちにできるフルコンタクトの団体は、いずれも大山師の弟子たちが新たに立ち上げた団体だ。
極真会館はフルコンタクトの中では最も道場生が多く、現在でも空手道の新たな時代を切り開いているんだ
空手の最強の流派は?空手における『強さ』とは?
空手は流派によってルールが違います。ルールが違う中で戦うことはできないので、どの流派が最強かということを決めることができないのです。
一部には「ルールを統一せずに各々のルールで戦うなら、フルコンタクト空手が最強」という意見もあります。
しかし、ルールが違う以上、それは戦いになっていないわけですから無意味な質問です。
自分自身の心や技を鍛錬するためのものであるということを忘れてはならない。
何よりも大切なのは『心』の強さを鍛えることなのだ
空手道場でおすすめは?
最後におすすめの空手道場を紹介します。ぜひ参考になさって下さい。
フルコンタクト空手とキックボクシングの両方が学べます。
空手ベースの道場ですので、武道色が強く、礼儀礼節を重んじているようです。
一方でキックボクシングで「カジュアルに、気軽に汗をかきたい」という方にも対応しているようです。
空手とは?流派の数は?強いのはどこ?東京のおすすめ教室もご紹介 おわりに
いかがでしたでしょうか。
世界に広がる空手、その教えは無限に広がっていて調べれば調べるほどかえってわからなくなりそうです。
伝統派空手、フルコンタクト空手など色々ありますが、基本は「武道」。
強い「心」を育てられる道場を探して入門してみてはいかがでしょうか。良い師に巡り合えると良いですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。